TOEFLとIELTSは、海外への留学の際、必要な英語力が備わっていることを証明する試験として多くの国や教育機関で採用されています。いずれのテストも、試験科目はリーディング・リスニング・スピーキング・ライティングの4技能すべてです。
特にスピーキングテストは、自分一人だけでは対策が難しく、苦手意識を持っている方も多いのではないでしょうか。スピーキングのスコアアップのためには、実際の試験に近い形式で話す練習を重ね、客観的なフィードバックを得ることが重要です。
そこで今回は、TOEFL・IELTSのスピーキング対策におすすめの英会話スクール、オンライン英会話をご紹介します。(ライティング対策については、「TOEFL・IELTSライティング対策におすすめの講座/添削サービス」のページをご確認ください。)
目次
TOEFL・IELTS スピーキング問題の形式
まずは、TOEFL・IELTSそれぞれのスピーキング問題の形式を確認しましょう。
※2023年7月26日より、TOEFL iBTは新形式にリニューアルされました。旧型式からの変更点などの詳細は、TOEFLテストサイトを参照ください。
TOEFL iBTのスピーキング
TOEFL iBTのスピーキングは全4課題あり、制限時間は計16分です。試験ではコンピューターとヘッドセットを使い、問題が表示されている画面を見ながら音声を吹き込みます。
問題構成
- 1問目
- 2問目
- 3問目
- 4問目
- General Description(設問への回答)
- Delivery(話し方)
- Language Use(語彙・文法)
- Topic Development(主張の展開)
- パート1
- パート2
- パート3
- Fluency and Coherence(流暢さと一貫性)
- Lexical Resources(語彙力)
- Grammatical Range and Accuracy(文法知識と正確さ)
- Pronunciation(発音)
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身近なトピックについて、2つの異なる意見/状況が提示され、自分の考えに合ういずれか一方を選んでその理由を答える問題です。(準備時間:15秒、解答時間:45秒)
大学生活をテーマとした英文のパッセージを読み、内容に関連する会話を聞きます。その後、登場人物の考えやその理由について問われるので、リーディングとリスニングから得られた情報を活用しながら答えます。(準備時間:30秒、解答時間:60秒)
アカデミックなトピックについての英文を読んだ後、その内容に関連する講義の一部を聞き、質問に答えます。(準備時間:30秒、解答時間:60秒)
特定のテーマに関するアカデミックな講義を聞き、質問に答えます。解答の際には、内容を要約することが必要です。(準備時間:20秒、解答時間:60秒)
評価基準
TOEFL iBTのスピーキングにおける評価基準は、以下の4つです。それぞれの項目で0~4点がつけられ、最終的にその評価点が0~30点までのスピーキングスコアに換算されます。
IELTSのスピーキング
IELTSのスピーキングは、試験官と1対1で会話をする形式の試験です。所要時間は10~14分間で、身近な話題に関する短い会話や、特定のトピックについて詳細に述べる問題が出題されます。
※一部の試験日程・会場では、ビデオコールを利用したスピーキングテストの受験も可能です。
問題構成
受験者自身のことや身近な話題について質問されます。主なトピックは、家族・仕事・勉学・趣味などで、所要時間は4~5分程度です。
トピックが記載されたカードを読み、1分間の準備時間を挟んだ後、そのトピックについて2分程度でスピーチを行います。試験官は、スピーチの後に内容に関わる質問を1~2つします。
パート2で扱ったトピックに関連する質問に対し、自らの意見を述べます。所要時間は4~5分程度です。
評価基準
IELTSのスピーキングにおける評価基準は、以下の4点です。それぞれの項目で0~9までの段階評価をつけた上で、最終的なスピーキングのスコアが決まります。
TOEFL・IELTSのスピーキング対策に強いスクール
アゴス・ジャパン
TOEFL・IELTSの試験対策に強いアゴス・ジャパンでは、英語レベル別のスピーキングクラスを開講しています。ライブ配信授業や、時間と場所を問わずに視聴できるオンデマンドのビデオコースが用意されており、自分にとって学習しやすい方法を選択可能です。最新の試験の分析結果をもとに、テストの攻略法を知り尽くしたインストラクターからの指導を受けられるので、短期集中で効率よくスコアを伸ばせるでしょう。スピーキングセクションにおける解答の構成方法や、ハイスコア獲得につながる高度な語彙・慣用句など、基礎~応用までを幅広くカバーするカリキュラムが特徴です。
バークレーハウス語学センター
バークレーハウス語学センターは、TOEFL・IELTS対策に強いスクールです。東京・市ヶ谷にあるスクールでの対面授業のほか、オンライン受講にも対応。試験に精通した日本人・ネイティブ講師から質の高い指導が受けられます。
バークレーハウスでは、TOEFL・IELTSの目標スコアに応じて4技能すべてを鍛えるコースに加え、スピーキング対策に特化したレッスンも用意。日本人講師からスピーキングの基礎を学んだり、ネイティブ講師と本番に向けた予行練習をしたりと、目的に合わせて学習プランをカスタマイズできます。受講目安期間は、最短で約1ヶ月~となっているため、試験直前の練習をしたい方や、短期集中で試験のポイントを押さえたい方にもぴったりです。
LINGO L.L.C.
LINGO L.L.C.は、開校から20年以上の指導実績を持つ、留学試験対策専門校です。講師陣は、TOEFLやIELTSを定期的に受験し、最新の試験問題を絶えず研究。設問の出題意図や効果的な対処法などを独自のカリキュラムに反映しています。TOEFL・IELTSの対策コースは、4~6人程度の少人数制クラスが中心のため、仲間と高め合いながら学習したい方に特におすすめです。講師からの丁寧なフィードバックとともに、他の受講者の解答も参考にしながら表現やアイデアの幅を広げることができます。
LINGO L.L.C.では、「TOEFL Speaking 23」「IELTS Speaking 6.0」「IELTS Speaking 7.0」といった目標スコア別のスピーキング対策レッスンを提供。各試験の実践演習に取り組み、解答のストラテジーを学びます。また、1日完結型の集中講座(※)は、忙しくてなかなか継続的な学習時間が取れない場合などに便利です。
※開講日程などについては、ウェブサイトで最新情報をご確認ください。
トライズ(TORAIZ)
オンラインで受講が可能なトライズ(TORAIZ)の「IELTS対策コース」「TOEFL iBT テスト対策コース」では、3ヶ月の短期集中でスコアアップを叶えるため、受講生一人ひとりに合わせてプログラムを個別最適化。4技能をバランスよく鍛えるカリキュラムの中には、英語が自然と口から出てくるまで反復練習を繰り返すスピーキング学習(週6日)、ネイティブコーチとのマンツーマンレッスン(25分×週3回)、受け放題のフリートーク・グループレッスン(1回50分・定員制)などが含まれており、スピーキング練習を重視したい方にもぴったりです。緊張感のある実戦形式の練習を多く積むことで、本番の環境でも落ち着いて実力を発揮できるでしょう。
TOEFL・IELTSのスピーキング対策に強いオンライン英会話
Cambly
Camblyは24時間365日世界中の英語ネイティブとつながり、英会話を練習できるオンライン英会話サービスです。10,000人の講師が在籍しており、その全員がネイティブスピーカーです。
Camblyには、実際のTOEFLテストを模倣した練習試験の問題を使った「TOEFL Speaking Practice」や、IELTSスピーキング試験のパート別対策ができる「IELTS Speaking」、スピーキング試験頻出問題への対策を行う「IELTS Speaking Mock Tests」など、様々なコースが用意されています。
さらに、講師の検索画面で「IELTS」「TOEFL」などの条件をクリックすると、簡単に講師を絞り込めるので、講師選びに時間がかからない点もメリットです。オンライン中の講師なら予約無しでもレッスンを受けられるので、忙しい方でも隙間時間にレッスン受講が可能。自分のスケジュールに合わせて、ネイティブ講師から自然な英語表現を学びたいという方におすすめのサービスです。
mytutor(マイチューター)
オンライン英会話のmytutor(マイチューター)には、TOEFL・IELTS対策の指導経験者をはじめとする、アカデミック英語やビジネス英語に精通した経験豊富な講師が揃っています。mytutorの特徴は、「担任制」を導入している点。お気に入りの講師が見つかったら、規定回数の上限内で担任として定期的にレッスン時間を確保してもらうことが可能です。
mytutorでは、TOEFL・IELTSのスピーキング対策講座が充実しており、自分の英語レベルに適した内容を選べます。TOEFL対策では、Basic、Intermediate、Advanceのレベル別に分かれた「TOEFLスピーキングPerfect Master」コースや、実際の試験と同様の形式で練習ができる「TOEFLスピーキング模試特訓ゼミ」を用意。IELTSに関しても、全レベル対応の「IELTSスピーキング特訓ゼミ」、7.0以上のハイスコアを目指す「IELTS Speaking Crash Course」が開講されており、初めてIELTSを受験する方から英語上級者の学習まで幅広く対応しています。
QQ English
QQ Englishは、イギリスで誕生した英語学習法「カランメソッド」の正式認定校として認められたオンライン英会話サービスです。講師全員が英語教授法のTESOLを修了しており、採用後もトレーニングを受けて指導力を磨いています。高い英語力だけでなく、教えることに対するプロフェッショナル意識を持った講師から学びたいと考える人におすすめのオンライン英会話サービスです。
QQ EnglishのIELTSスピーキング対策コースには、「Speaking」と「Phraseology」の2種類があります。「Speaking」では、模擬テストを通じてパートごとの問題形式やスコアアップに役立つスキルを学びながら、本番同様のトレーニングを繰り返します。また、「Phraseology」では、動画を視聴した後に、内容についてのディスカッションを実施。動画のトピックに基づいてスピーキング練習を行います。
ELT英会話
イギリス・ロンドンに拠点を持つELT英会話は、IELTS・TOEFL対策のためのレッスンをオンラインで開講しています。所属講師は全員が英語のネイティブスピーカーであり、指導に関する専門知識と実績が豊富な教育のスペシャリストです。レッスンでは、受講生の発話を講師が注意深く聞き取り、間違いや不自然な表現があれば、その都度改善のためのアドバイスを行います。このきめ細かなフィードバックにより、IELTS・TOEFLのスピーキングセクションで求められる流暢性、文法の正確性、幅広い語彙を使った表現力などをしっかりと鍛えられるでしょう。
受験前の最後の追い込みにぴったりの「資格対策直前プラン(レッスン8回分以上を一括購入)」、20レッスン分以上の一括購入でレッスン単価が通常より約11%お得になる「事前購入プラン」など、試験のスケジュールに合わせて複数の選択肢の中から最適な受講プランを選べます。
プラスワンポイント(PlusOnePoint)※IELTS対策のみ
プラスワンポイント(PlusOnePoint)は、IELTSの試験対策を専門に行うオンラインスクールです。IELTSの全科目で9.0点を取得している満点講師をはじめ、日本人講師が多く在籍しており、スコアアップのヒントや詳細な解説を日本語で聞くことができます。現状の実力と目標スコアまでのギャップを明確にした上で、伸ばすべきポイントを強化するためのレッスンを受けられるのが特徴です。
IELTSのスピーキング対策には、購入したポイント数に応じて好きな講座を組み合わせられる「フレックスプラン」や、特定の講師とマンツーマンでレッスンを行う「プライベート対策プラン」がおすすめ。スピーキングセクションの3つのパートごとの演習に取り組みながら、発音や話し方のコツも含めてバランスよくスピーキング力を鍛えます。
まとめ
TOEFL・IELTSのスピーキング対策でお悩みの方は、この記事で紹介したスクールやオンライン英会話をぜひ活用してみてはいかがでしょうか。短期集中で受講できるプログラムや、試験本番の流れを再現したトレーニングなど、サービスによって学習内容はさまざまです。自分に合ったコースを見つけて、効率よくスピーキング力アップを目指しましょう。
【参照サイト】TOEFL iBT Speaking Section (For Test Takers)
【参照サイト】IELTS 公式サイト|IDP
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