生活の中に気軽に英語学習を取り入れたい方には、洋楽がおすすめ。音楽はいつでもどこでも聴けるため、仕事や学業で忙しい方でも無理なく楽しみながら英語に触れられます。また、歌詞の内容から英語圏の文化を知ることができ、外国人と話す際の共通の話題にもなるなど、まさに良いことづくしの学習法だといえます。
そこで今回は世界的シンガーソングライター、ボブ・ディラン(Bob Dylan)をピックアップ。数ある楽曲の中から、英語学習者におすすめの5曲をご紹介します!
目次
ボブ・ディラン(Bob Dylan)について
全世界アルバム・トータルセールスが1億2500万枚を超える、ロック界のレジェンド、ボブ・ディラン(Bob Dylan)。1941年5月24日、アメリカ・ミネソタ州生まれのユダヤ系アメリカ人です。出生名はロバート・アレン・ジマーマン(Robert Allen Zimmerman)ですが、改名し、現在はボブ・ディランが本名となっています。
幼い頃から音楽に触れ、独学でピアノやギターを弾き始めたボブ・ディラン。エルビス・プレスリー(Elvis Presley)や リトル・リチャード(Little Richard)といった、ロックンロールのスターたちに影響を受け、高校時代にはバンド活動を行うようになります。
1959年、ミネソタ大学に入学。この頃からビートニク(※1)の詩や、フォークシンガーのウディ・ガスリー(Woody Guthrie)に魅了され、地元のカフェなどでフォークソングを演奏し始めます。同大学で1年過ごしたのち、1961年にニューヨークへ移住。グリニッジ・ヴィレッジのフォーククラブやカフェで弾き語り活動を行い、ファンを獲得していきます。
ニューヨーク・タイムズがボブのライブについて好意的な記事を書いたことをきっかけに、1961年、コロムビア・レコードと契約。1962年に、デビュー・アルバム『Bob Dylan』をリリースしました。1963年に2ndアルバム『The Freewheelin’ Bob Dylan』をリリースし、同年、ピーター・ポール&マリー(Peter, Paul and Mary)による収録曲『Blowin’ in the Wind』のカバーが大ヒット。ボブは一躍知名度を高めます。
1964年に3rdアルバム『The Times They Are A-Changin』をリリースし、プロテストフォーク(※2)の代表的シンガーソングライターとしての地位を確立。しかし、1965年リリースの5thアルバム『Bringing It All Back Home』はバンド編成でレコーディングが行われ、以降、よりロックな音楽性へと変化していきます。同年行われたニューポート・フォーク・フェスティバルでは、初めてエレクトリックギターを使用。当時はフォークファンからのひんしゅくを買いましたが、現在ではボブのキャリアにおける重要な分岐点とみなされています。
ボブは、これまでにグラミー賞を11度受賞。1982年に「ソングライターの殿堂」、1988年には「ロックの殿堂」入りを果たしています。2008年にピューリッツァー賞、1990年にフランスの芸術文化勲章、2000年にはスウェーデンのポーラー音楽賞を受賞し、2016年にはミュージシャンとして初のノーベル文学賞も受賞。選考委員会はその理由を「偉大なるアメリカ音楽の伝統の中で新たな詩的表現を生み出した功績による」と発表しました。
※1 1950年代に起こった、若者を中心とするカウンターカルチャー
※2 反戦や社会的不平等など、主に政治批判について歌ったフォークソング
ボブ・ディラン(Bob Dylan)おすすめ楽曲5選
1. Blowin’ In the Wind
2ndアルバム『The Freewheelin’ Bob Dylan』収録曲。ピーター・ポール&マリー(Peter, Paul and Mary)によるカバーが大ヒットし、ボブの名が世に広まるきっかけとなりました。メロディーラインが心地よく、歌詞が心に沁みます。スティーヴィー・ワンダー(Stevie Wonder)やサム・クック(Sam Cooke)など数々の著名ミュージシャンによってカバーされており、公民権運動のアンセムにもなったボブの代表曲です。歌詞が聞き取りやすく、リスニング練習にもピッタリです。
2. Like a Rolling Stone
1965年リリースの6thアルバム『Highway 61 Revisited』収録曲。アメリカの音楽誌ローリング・ストーンによる『歴代最高の500曲』では、2004年版で第1位に、2021年版で第4位に選出されています。リズムに乗りやすく、メロディーもキャッチーですが、早口のパートもあるので、難しいと感じる人もいるかもしれません。コツは全ての単語をはっきり発音しようとせず、語尾を少し弱めて発音すること。まずはボブの歌に合わせて歌い、彼が言葉をどのようにリズムに乗せ、どこで強弱をつけているのかを理解しましょう。
3. Knockin’ on Heaven’s Door
1973年公開の西部劇映画『Pat Garrett & Billy the Kid』で使用された本楽曲。サウンドトラックにも収録されています。ボブは本作でエイリアス(Alias)という登場人物を演じており、初の劇映画出演となりました。曲の長さは2分29秒と短く、洋楽が苦手な方でも飽きずに聴けます。歌うときのコツは、ドラムのビートに合わせること。元々は映画のために書かれた楽曲なので、映画を観ることもおすすめします。
4. Forever Young
1974年リリースの14thアルバム『Planet Waves』収録曲。自身の息子に向けて書かれたバラードで、テンポもゆったりとしているので、覚えやすく、英語学習初心者の方にもおすすめです。メロディーはもちろん、アレンジも素晴らしく、サビの高揚感がたまりません。聴けば聴くほどリピートしたくなるのがこの楽曲の魅力。インストゥルメンタル(楽器のみ)のパートも長いので、歌詞に集中しやすく、ゆとりを持って聴けます。
5. The Times They Are A-Changin’
1964年リリースの3rdアルバム『The Times They Are A-Changin』の表題曲です。プロテストフォーク期のボブの代表曲で、栄枯盛衰を彷彿とさせる、メッセージ性の強い歌詞となっています。スティーブ・ジョブスがアップルの株主総会でその歌詞の一節を朗読するなど、時代を超えて、多くの人々をインスパイアしています。テンポは比較的ゆったりしているのですが、ドラム等の打楽器のパートがなく、ギターの伴奏のみなので、リズムを取るのが難しいパートもあります。まずは楽曲を聴きながら、手拍子でリズムを取ると、歌いやすくなります。Sony Music JapanのYouTubeチャンネルにアップされている動画は、日本語字幕付きなので、勉強に役立ててみてください!
まとめ
2022年12月現在、ボブ・ディランは81歳。現役のアーティストとして活動しており、コンサートも行っています。初の来日コンサートが行われたのは、1978年。2月から3月にかけて、東京(武道館)で8回、大阪で3回の計11公演が行われました。1988年4月から「Never Ending Tour」を開始し、これまでに世界各地で2,000回以上の公演を実現。また、600以上のオリジナル曲を持ち、数多くのアーティストにカバーされてきました。自分の好みに合った楽曲やカバーを見つけるのも楽しみの1つ。ぜひ、英語学習に役立ててみてください!
【参照サイト】 The Official Bob Dylan Site
【参照サイト】ボブ・ディラン | ソニーミュージックオフィシャルサイト
【関連ページ】洋楽カラオケ
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/サム・スミス(Sam Smith)/テイラー・スウィフト(Taylor Swift)/ホイットニー・ヒューストン(Whitney Houston)
りみ
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