生活の中に気軽に英語学習を取り入れたい方には、洋楽がおすすめ。音楽はいつでもどこでも聴けるため、仕事や学業で忙しい方でも無理なく楽しみながら英語に触れられます。また、歌詞の内容から英語圏の文化を知ることができ、外国人と話す際の共通の話題にもなるなど、まさに良いことづくしの学習法だといえます。
そこで今回は世界的シンガー、サム・スミス(Sam Smith)をピックアップ。数ある楽曲の中から、英語学習者におすすめの5曲をご紹介します!
目次
サム・スミス(Sam Smith)について
サム・スミス(Sam Smith)は1992年5月19日、ロンドン生まれ。トラック運転手の父と銀行員の母親のもと、ケンブリッジシャーで育ちます。8歳の時にホイットニー・ヒューストン(Whitney Houston)の『My Love Is Your Love』を歌い、両親を感心させたことを契機に、地元のジャズシンガーからボーカルレッスンを受けるようになります。そして、サムの母親は友人や同僚たちとの集まりでサムに歌声を披露させていました。
18歳でロンドンに移り住み、勤務先のバーで作曲家のジミー・ネイプス(Jimmy Napes)と出会い、楽曲『Lay Me Down』を共に制作。2012年、ジミーは同曲をダンス・ミュージックデュオのディスクロージャー(Disclosure)に渡します。同年、サムはディスクロージャーと共同で楽曲『Latch』を書き上げ、シングルとしてリリース。イギリスのヒットチャートでトップ20入りを果たし、それがキャピトル・レコード(Capitol Records)の社長、ニック・ラファエル(Nick Raphael)の目に留まり、同社との契約へと至ります。
2014年、デビュー・アルバム『In the Lonely Hour』をリリース。本アルバムは、2015年の第57回グラミー賞で「最優秀ポップ・ボーカル・アルバム」をはじめとする4部門での受賞を果たし、1200万枚以上ものセールスを記録する大ヒット作となりました。収録曲『Stay with Me』は「最優秀レコード賞」と「最優秀楽曲賞」をW受賞しています。2015年には、映画『007 スペクター』の主題歌『Writing’s on the Wall』をジミー・ネイプスと共作し、大きな話題を呼びます。2017年に2ndアルバム『The Thrill of It All』、2020年に3rdアルバム『Love Goes』をリリースしており、現在に至るまで精力的な活動を展開しています。
サム・スミス(Sam Smith)おすすめ楽曲5選
1. Stay With Me
2014年にリリースされたデビュー・アルバム『In the Lonely Hour』収録曲。2015年の第57回グラミー賞で2部門での受賞を果たしたサム・スミスの代表曲です。テンポのゆったりとしたバラードで、メロディーも覚えやすいので、英語学習初心者におすすめ。歌う時はリズムを取り、単語と単語をつなげて発音するのがコツ。また、歌手のクリス・ハート(Chris Hart)やMs.OOJA、Chageが日本語でカバーしているので、ぜひ聴き比べてみてください!
2. I’m Not The Only One
デビュー・アルバム『In the Lonely Hour』(2014)収録曲。愛する人の浮気を知る、という失恋ソングです。ピアノによるシンプルな伴奏が、サムの悲痛な歌声を引き立てており、その表現力に心を奪われます。シリアスなムードが漂うMVは、映画さながらの映像美で見応え抜群。14億回以上(2022年9月時点)再生されている大ヒット曲です。歌う時は、息継ぎを少なめにして、できる限り語尾を伸ばすのがコツ。感情移入するのも大切なポイントなので、自身の経験と重ね合わせてみてください。
3. Love Me More
「自分をもっと愛そう」というメッセージが心に響く応援ソングです。アメリカの音楽メディアRolling Stoneのインタビューでサムは、本楽曲が自身の体験に基づいていることを明かしており、歌声からもその切実さがうかがえます。耳に残るキャッチーなメロディーと、タイトなリズムがとても気持ちの良い楽曲です。歌が際立つシンプルなアレンジとなっているので、歌詞も聞き取りやすく、楽曲の長さは約3分10秒とコンパクトにまとまっています。クライマックスへと向かうにつれて、ゴスペルのような高揚感を帯びていくコーラスには鳥肌が立ちます。また、サムがクラブでクィアな仲間たちと楽しそうに踊ったり歌ったりしている、自己肯定感に満ちたMVも必見です!
参照:Rolling Stone「Sam Smith Learns to ‘Love Me More’ on Self-Worth Anthem」
4. Unholy(ft.Kim Petras)
ドイツ出身のシンガーソングライター、キム・ペトラス(Kim Petras)をフィーチャリングした楽曲。打ち込みやシンセなど電子音が多用されており、アラブの音階を彷彿とさせるエキゾチックなメロディーは妖艶さを感じさせます。これまでのサムのイメージを覆す、斬新な作品となっており、世界各国のチャートで首位を獲得。2022年8月に公開されたbillboardのインタビューでサムは、クィアでいることの喜びについて歌いたい、という趣旨の発言もしており、そんな心境の変化が反映されているのがうかがえます。テンポが比較的ゆったりとしており、早口の箇所も少ないので、英語学習初心者にもおすすめ。サムもキム・ペトラスも歌手としては個性が強く、はっきりと発音されていない箇所も多いので、まずは聞こえたまま歌ってみてください。
参照:billboard「STEPPING INTO ‘QUEER JOY’: WITH SAM SMITH AT THEIR ENGLISH COUNTRY GETAWAY」
5. Money On My Mind
デビュー・アルバム『In the Lonely Hour』(2014)から、2ndシングルとしてリリースされました。お金に惑わされず、アーティストとして誠実でいることの大切さが歌われています。思わず踊ってしまいそうな躍動感のあるビートと、サムの美しいファルセットが合わさり、独自の高揚感を生み出しています。高音域のパートが多く、低音域との落差も大きいので、歌うには少し練習が必要。タイトルが連呼されるサビでは、「マ」の音にアクセントをつけると歌いやすいです。ラスベガスで撮影されたMVでは、人々がギャンブルに興じる姿が描かれており、楽曲のメッセージとの対比が印象的です。
まとめ
サム・スミスは10歳の時にゲイであるとカミングアウトしており、それについて「人生で最も誇りに思っている」と話しています(※1)。また、女性のような気持ちになることがある、という趣旨の発言をしており、ノンバイナリー(※2)であることもカミングアウトしています。自身の代名詞は、he/him(彼)ではなく、they/them(彼ら、彼女ら)としており、サムに関する英文記事では、それらの表現が適用されていることを確認できます。実力あるシンガーとしてはもちろん、LGBTQコミュニティーのオピニオンリーダーとしても大きな注目を集めています。
※1 参照:People「 Sam Smith: ‘I Want to Be a Figure in the Gay Community’ Because ‘I Sell Records in Countries Where Gay Men Get Killed’」
※2 自分の性自認を、男性・女性という性別のいずれにも当てはめない(当てはめたくない)考え
【参照サイト】BIOGRAPHY – サム・スミス | Sam Smith – UNIVERSAL MUSIC JAPAN
【参照サイト】Sam Smith | Biography, Songs, & Facts | Britannica
【関連ページ】洋楽カラオケ
アーティスト別・おすすめ楽曲集
/サム・スミス(Sam Smith)/テイラー・スウィフト(Taylor Swift)/ホイットニー・ヒューストン(Whitney Houston)
りみ
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