IELTS対策プログラムの舞台裏 ―アゴス・ジャパンのコース開発者に聞く

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世界で年間300万人以上が受験する英語4技能テストIELTS(International English Language Testing System:アイエルツ)。海外留学や移住申請時の英語能力の証明として広く採用され、日本国内の大学入試でも活用が広がっています。

IELTSの受験に臨む多くの学習者が、英会話スクールや英語塾による対策プログラムで学び、スコアの向上を目指します。English Hubでは今回、大学院・大学留学やMBAを目指す人にテスト対策・出願対策を指導する専門校「アゴス・ジャパン」で「IELTS試験対策コース」を受け持つ土橋健一郎先生に、コース開発の裏側やカリキュラムにこめた想いについてうかがいました。

話者プロフィール:土橋健一郎先生

アゴス・ジャパン 土橋 健一郎先生フルブライト奨学金を得て米国大学院修士課程(アメリカ史)修了。その後カナダ大学院博士課程(北米移民史)に留学。カナダでは英語講師としても教鞭をとる。帰国後も英語専門学校にて幅広い年齢層の受講生に教授。大手出版社と共同で、大学一般教養科目向け英語教材を開発した経験も持つ。アゴス・ジャパンではIELTSとTOEFL(R) iBT TEST、GMAT(R) Verbal対策コースを担当し、教材開発・改訂にも携わる。IELTS、TOEFL(R) iBT TEST対策本を複数出版。

インタビュー目次

1. アゴス・ジャパンの「IELTS試験対策コース」で学べること

Q. IELTS対策コースに関わられるまでの経緯と、担当されている業務を教えて下さい

コース開発から受講生の指導まで

アゴス・ジャパンでIELTSのプログラムを担当するようになって現在約8年目です。その前はTOEFLの講座を受け持っていました。前任者が立ち上げたばかりだったIELTSプログラムを引き継ぎ、実際にIELTS試験を受けてプログラムに手を加えていくという形でIELTS講師としてのキャリアが始まりました。

カリキュラムを開発するだけではなく、実際にその授業を担当しています。未来のアゴスの受講生となる方々に向けての体験授業でも指導しています。

ネイティブ講師も交えたチーム体制

開発はチーム体制でメンバーたちと連携を取りながら進めています。スピーキングのクラスはネイティブ講師が担当し、カリキュラム作成と授業を行っています。リーディングとリスニング、ライティングのクラスでは日本人講師が日本語を交えながら指導し、教材も授業を前提に作成しています。

アゴス・ジャパン 土橋 健一郎先生

Q. アゴス・ジャパンのIELTS試験対策コースのカリキュラムとは?

アゴス・ジャパンでは高校生から社会人まで、学習目的も年齢も異なる受講生たちが、オンラインのグループレッスンでIELTS対策を学んでいます。

IELTS試験対策コースを大きく分けると、問題に対する攻略のアプローチを学んでいただく部分と、学んだストラテジーを使って問題演習を行う部分があります。リーディングであってもリスニングであっても、基本的にそのスタイルは同じです。一つの授業の中で、その二つのバランスを取りながら進めます。

Q. IELTS試験対策コースの強み・特徴は?

ニーズに合わせて選び、組み合わせて受講できるカリキュラム

受講生一人ひとりが自身のニーズに合わせて、フレキシブルに受講できるのが特徴です。

クラスはリスニング・スピーキング・リーディング・ライティングの4つのスキルごとに分かれていて、それぞれBase・Core・Advancedの3レベルの展開になっています。もちろん4スキルまとめての受講も可能ですが、各受講生がその時々のニーズに合わせたクラスをピンポイントで受講できるというのが一つの強みです。

学習の出発点は受験生によって違うので、なるべく無駄なく、必要なスキルやレベルからスタートできるようになっています。ライティングが苦手でリーディングが得意な場合は、ライティングをBase、リーディングをAdvancedにするなど、スキルごとのレベル調整も可能です。

アゴス・ジャパン IELTS対策コース カリキュラム

スケジューリングから出願、渡航までを各専門部署が連携してサポート

大学・大学院への留学の場合はIELTS対策以外にも、出願の書類を作ったり、SAT®(※1)やGMAT™(※2)など他の試験を受けたり、準備をしなければならないことがたくさんあります。

アゴス・ジャパンには留学準備の進め方やスケジュールの組み方から相談に乗る留学アドバイザーも在籍しています。IELTSはもちろん、SAT®やGMAT™を専門とする講師がいるほか、大学への出願時のエッセイに関わる部署もあります。

留学を思い立ち、実行するところまで、チーム一丸となってトータルでサポートするのがアゴス・ジャパンのコンセプトです。

※1 アメリカの大学への進学希望者を対象とした共通試験
※2 ビジネススクール(経営大学院)への入学希望者を対象に行われる入学適性テスト

2. カリキュラム・教材の開発プロセス

Q. IELTS対策コースの開発で最も注力している点は?

出題パターンを分析し、ストラテジーに昇華させる

意識しているのは問題の「パターン化」です。IELTSに出題される問題は一つひとつ異なります。個別に見ればバラバラの問題でも、共通点を探し、パターン化して覚えてもらえばストラテジーに昇華させられます。

「このパターンは授業で解いたことがある」「このパターンはあのとき解いた問題で経験済みだから、アプローチしていこう」というように、パターン化を通して学んだものが実践で使える形になるのです。

どのようにパターン分けすると受講生にとってわかりやすくて本番でも使いやすいかという分析が、カリキュラム作りの一番最初の土台になっています。

英語指導のプロが問題を徹底分析し、独自の攻略アプローチを教授

アゴス・ジャパンでは、IELTSの公式問題集をベースに英語指導のプロが問題を分析し、体系立てた上で独自の攻略アプローチとして受講生に教えています。

個人であればテストを何千回と受けなければつかめないような重要なポイントを、受講生は授業を通して講師から学べます。

Q. 試験の出題傾向の変化やアップデートへの対応手順は?

講師が定期的に本試験を受験し、最新動向をチェック

新しい公式問題集が出版されればそれを見て出題傾向に変化がないか確認しますが、アップデートという観点では本試験を受けることが一番の肝になります。

アゴス・ジャパンの講師が実際に本試験を受験し、それをもとに社内で情報共有します。自分たちが教えている攻略法が本番の試験で使えるか、そうやって定期的に確認しています。

Q. IELTS試験対策を指導する上で、難しさを感じることは?

「理解している」=「できる」ではない

受講生の「理解している」と「できる」が同じではない点に難しさを感じます。例えば授業の中で、IELTSのライティング対策としてアカデミックエッセイの書き方を教え、理解を促せたとしても、それだけでは書けない方も少なくありません。

そこでアゴス・ジャパンではエッセイの型を細かく決めて、最初の文章にはこんなことを書き、次の文章にはこんなことを書く、といった形でパターン化して、覚えてもらっています。そこまで具体化することで、「エッセイが書きやすくなりました」「制限時間の中で書けました」といったコメントをいただくことが増えてきました。

型は大雑把すぎても細分化しすぎても使いにくいので、受講生の反応を見ながらその辺りのバランスを取っています。このように、受講生の声や指導時の手ごたえをもとに、常に細かいアップデートを重ねています。

3. 「IELTS試験対策コース」のこれから

Q. IELTS試験対策コースについて、今後の展望を教えてください

学習内容の定着を目指して

これまでの試行錯誤もあり、カリキュラムの大枠は完成されていますが、細かいところはブラッシュアップしていきたいです。

また、例えば宿題を出すだけではなく、実際に取り組んだかどうかまで確認したり、授業の中で問題について解説してもらって理解度を試したりと、受講生が授業で学んだ内容をしっかり自分のものにするために工夫をしていきたいです。

アゴス・ジャパン
MBA・LLM・大学院・大学留学を目指す人たちのためのテスト対策、出願対策の指導専門校。トップ校合格のために必要な各種英語テストの攻略法および出願コンサルティング指導により、ハーバード大学やスタンフォード大学、ケンブリッジ大学など海外トップスクールの合格へ導いた実績は1万件以上(2000年以降の累計)。

編集後記

試験対策に費やされる学習者の時間や労力を削減し、本当に必要なポイントだけを過不足なく学んでもらうことこそ、プロによる体系立ったカリキュラムの存在意義だと話す土橋先生。

わからなかったことがわかり、できるようになってもらうために重ねてきた工夫を、受講生に届けたい。そんな講師陣の想いが、アゴス・ジャパンのIELTS試験対策コースを高め続けています。

【参照サイト】アゴス・ジャパン公式サイト
【関連ページ】アゴス・ジャパンの評判・口コミ
【関連ページ】【3/9】IELTS Writing 体験授業(アゴス・ジャパン)
【関連ページ】IELTS(アイエルツ)対策

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English Hub 編集部

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