「TOEFL」という試験の名前は聞いたことがあるものの、「どのようなテストなのかよく知らない」という方は少なくないでしょう。
ビジネスシーンで役立つ英語力を測る試験としては、社会人の間ではTOEICが広く知られていますが、外資系企業などへの就職・転職を考える人の場合、TOEFLのスコアも求められるのでしょうか。
English Hub編集部は、TOEFLとTOEICをともに指導し、これまでに26,000名以上の卒業生を輩出している「PRESENCE(プレゼンス) 」でコーチを務める有馬龍太郎氏に、社会人にとってのTOEFLスコアの必要性や、TOEFL対策を通して身につく英語力についてお話を伺いました。
法政大学法学部卒。商社にて海外子会社のリスク管理業務に従事。その後、TOEIC専門講師に転身し個別指導や専門学校で多くの受講生に指導を行う。スコアアップのみに重きを置く短期的視点ではなく、語学学習を”自走”へと導く長期的視点に立った指導および経営理念に強く惹かれ、(株)ジャパンビジネスラボに入社。「可能性を信じることで人は変われる」という信条のもと、「できる、できない」ではなく、「どうやったらできるか」を一緒に考え、限られた時間の中で効率的に学習し、最大の効果を引き出すコーチングを行っている。TOEIC990点満点。
インタビュー目次
外資系でキャリアアップを目指すなら、早めにTOEFL対策を
Q:TOEFLとは、そもそもどのようなテストでしょうか
TOEFLは英語を母語としない人を対象とした世界基準の英語能力測定試験で、これまでに3,500万人以上が受験しています。
TOEFLでは英語4技能(リーディング、リスニング、スピーキング、ライティング)すべてが測られ、そのスコアは150ヶ国、11,000以上の大学・機関において、単位の認定や入学者・海外派遣者の選考などに活用されています。現在はインターネット版であるTOEFL iBTテスト(Internet-Based Testing)が主流です。4技能の各セクションは0~30点で、トータルスコアは120点満点となります。
主に、MBAを取得するために海外や国内トップクラスの大学院への入学を検討されている方や、ロースクールを目指されている方がTOEFL対策に取り組まれています。
Q:TOEFL対策では、どのような英語力が身につくのでしょうか
TOEFLは海外で学生生活を送ることを想定したテストなので、アカデミックで通用する英語力が身につきます。具体的には、テキストの読解はもちろん、レクチャーの理解や学生同士のディスカッション、エッセイライティングなどを行うための英語力が養われます。
Q:受験者のTOEFL平均点は?
『TOEFL iBT®Test and Score Data Summary 2019』によると、全受験者の平均点は、120点満点中の83点(リーディング:21.2、リスニング:20.9、スピーキング:20.6、ライティング:20.5)です。
日本人受験者の平均は、72点(リーディング:18、リスニング:18、スピーキング:17、ライティング:18)となっています。
Q:就職・転職にあたって、TOEFLスコアの取得は有利に働くでしょうか
就職や転職の際にTOEFLスコアが有利に働くことはあります。特に、英語論文を頻繁に扱う医師の方や研究機関で働く方など、学術的な英語に触れる機会が多い職種につく方は、TOEFLスコアを評価される場合が多いです。また、社員の英会話力を重視する企業においても、4技能すべてを測るTOEFLのスコアが求められるケースがあります。
ただ、前述の通りTOEFLはアカデミックな内容を扱うため、主には留学時に用いられており、「ビジネスで使用する英語力を測る指標」として一般的なテストではありません。外資系企業で働きたいと考えている方の場合は、基礎的な英語力を示すためにTOEICで最低800点以上、可能であれば900点以上を、スピーキング力を示すためにVERSANTで53点以上をまずは目指すのがよいでしょう。
一方、外資系企業へ就職・転職後、社費留学を経て更なるキャリアアップを想定されている場合は、志望する大学で求められるTOEFLスコアを早めに把握し、対策されておくことをおすすめします。
海外大学進学で求められるTOEFL iBTテストの目安スコア
Q:独学でTOEFLのスコアアップを目指すことは可能でしょうか?
可能ですが、プレゼンスをはじめとするスクールでTOEFL対策に取り組む場合と比較すると、一般的にはスコアアップまでに時間がかかります。独学だと、適切な学習順序や学習量が分からないためです。
おすすめの学習順序としては、まずは語彙学習に集中し、徹底的に暗記していくことです。また、直接的に問われる形式の問題はありませんが、一定の文法力も求められます。単語と文法ルールを覚えてから、リーディングとリスニングの学習に進みましょう。アウトプットであるスピーキングとライティングの学習は、その後です。プレゼンスの「TOEFL iBT® TESTコース」でも、受講生はこの順番で学習を進めていきます。
TOEFLで目標スコアを取得した「その先」を想像する
Q:「TOEFL iBT® TESTコース」は、どのような内容ですか?
プレゼンスには「TOEFL70点コース」「TOEFL90点コース」「TOEFL105点コース」の3種類のコースがあります。どのコースも受講期間は2ヵ月間と、短期集中型です。基本的なメソッドの部分に関しては全コース共通ですが、目指す点数に応じて課題の内容が異なります。
受講生の方には、1週目にお伝えするプレゼンス独自の勉強法を軸に、毎週の課題に取り組んでいただきます。毎週2時間半のクラス(3~8名でのグループコーチング)は、その週の学習成果をチェックする場です。1週間の振り返りや確認テストを実施し、さらにコーチングの手法によって一人ひとりの学習状況や成果を掘り下げていきます。
同じ目標を持つ受講生の方とコミュニケーションをとれるペアワークやグループワークも、「多くの気づきがある」と好評をいただいています。また、週によっては例えば「リスニング時のメモの取り方のポイント」などについても、レクチャー形式でお伝えします。コースを担当するコーチ陣は定期的にTOEFLを受験し、最新のテスト傾向を踏まえて指導にあたっています。
Q:他社英語スクールのTOEFL対策コースとの違いとは
プレゼンスは2001年に設立された日本で初めての語学コーチングスクールで、これまでに26,000人以上の卒業生を輩出しています。短期間で確実に成果を出すためのノウハウが蓄積されているため、2ヶ月という短期間でTOEFLのスコアアップを目指せます。
プレゼンスでは、最初から各技能の対策に入るのではなく、まずは英語力そのものを鍛える基礎トレーニングを行います。ベースを整えた上で苦手なセクションの対策に移っていくため、無駄なく効率的に学習を進められます。
また、ライティング対策では「Criterion(クライテリオン)」という、実際のTOEFL iBTテストで使われている自動採点ツールを導入している点も特徴です。Criterionを活用すると、エッセイを提出後、自分のライティングの点数が6点満点中何点なのかが瞬時に分かります。TOEFLの採点基準と全く同じ採点システムなので、納得感を持って学習に取り組んでいただけるのが魅力です。
さらにAIによるエラー箇所の指摘もあるため、改善すべきポイントを都度明確に把握できます。トピックセンテンスやサポーティングセンテンスなど、文章の構成要素がAIで色分けされるので、自身のライティング傾向が分かり、具体的な対策・改善へと繋げられます。
Q:どのような方がTOEFL iBT® TESTコースを受講されていますか?
属性としては、大手銀行、大手弁護士事務所、外資コンサル、病院、大手広告、総合商社、各省庁で働かれている方が多くいらっしゃいます。
TOEFL未受験の方から既に何度も受験されている方まで様々ですが、多くの方が独学に限界を感じてプレゼンスの門を叩かれています。
Q:受講生はどのような成果を上げられていますか?
直近で印象的だったのは、昨年夏に65点からスタートされた方です。「70点コース」「90点コース」の受講を経て、同年11月に94点を達成され、NYU(ニューヨーク大学)に見事合格されました。
他には、「70点コース」を受講されてスコアを伸ばしたことがきっかけで、上海の海外駐在員に選出された方もいます。「プレゼンスを受講して、人生が変わりました!」というお言葉もいただき、非常に嬉しく感じています。
Q:TOEFL受験を考えている英語学習者に向けて、メッセージをお願いします
TOEFLは正直、簡単なテストではありません。しかし、正しいアプローチと手順で、適切な学習量を確保し、学習を習慣化できれば、必ずスコアアップを実現できます。
ただし、「TOEFLのスコアアップ」を目的化しないでください。TOEFL対策によって、実際に海外や国内トップクラスの大学院で通用する英語力が磨かれます。あくまでも、英語力を高めて目標スコアを取得した「その先」が何よりも大切です。
海外のカフェで店員とスムーズにやり取りしたり、学生同士でディスカッションしたりしている未来の自分を想像しながら、今対峙すべき課題に向き合っていきましょう!応援しています!そして目標を叶えられるよう、プレゼンスで一緒に、本気で取り組んでいけることも楽しみにしております!
編集後記
スピーキング力やライティング力を含めた、英語4技能すべてが測られるTOEFL。海外の大学院への進学を目指す方はもちろん、対策を通して実践的な英語力を身につけたいと考える人にとっても、検討の価値があるテストではないでしょうか。特に、TOEIC L&Rで既にハイスコアを取得し、アウトプットの力をさらに伸ばしたいという人には非常に適したテストだと感じました。
今回お話を伺ったプレゼンスでは、英語学習者に向けた無料カウンセリングも提供されています。無料カウンセリングでは、英語力のアセスメントテストを実施。現状の課題を特定した上で、目標に応じた最適な学習方法を提案してもらえます。
MBA修了者や国際線客室乗務員など、様々なバックグラウンドを持つプレゼンスのコーチが1対1で相談に乗ってくれるので、短期間で英語力を伸ばす方法や、自分に合ったコースが知りたい方は、気軽に活用してみてはいかがでしょうか。
プレゼンスの概要
サービス名 | PRESENCE(プレゼンス) |
URL | http://www.presence.jp/ |
運営会社名 | 株式会社ジャパンビジネスラボ |
本社所在地 | 東京都渋谷区渋谷2丁目24番12号渋谷スクランブルスクエア39階 |
スクール所在地 | 東京都渋谷区渋谷2丁目24番12号渋谷スクランブルスクエア39階 |
設立 | 1992年 |
資本金 | – |
入学金 | 30,000円 |
教材費用 | コースにより異なる(1,000円~15,000円) |
期間 | 2ヵ月 |
コースと料金 |
●レッスン内容 ・グループ制(最大10名):2~2.5時間/週 × 8回 ・クラスメーリングリスト:週の中間地点で学習の進捗状況をシェア、振り返りを行ったり、ナレッジシェアに活用 ・自走を促すコーチング:「何をどう改善したら、より効率よく伸びをつくっていけるのか」コーチやクラスメートと改善のポイントを探る ・学習の取組みの改善だけでなく、タイムマネジメントやモチベーション管理も行う 【受講料金】 ●TOEFLコース ●英会話コース(2時間/週 × 8回、3~8名) |
English Hub 編集部
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