イギリス系企業の中には、ダイソンやユニリーバをはじめ、世界的に知名度が高い企業が多く存在します。これらの人気企業の本社があることに加え、英語が公用語であることからも、英語力を活かしてイギリスで仕事がしたいと考えている方も少なくないのではないでしょうか。
そこで今回はイギリス系企業で働きたい方に向けて、企業の特徴や魅力、注意点、有名企業、求められる英語スキルなどについて解説します。
※この記事は2022年3月時点の情報に基づき執筆しています。最新情報はご自身にてご確認いただきますようお願いいたします。
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目次
1.イギリス系企業の特徴
イギリス(グレートブリテン及び北アイルランド連合王国)は、国土が日本の約3分の2、人口は約6,700万人、英語を公用語(一部ウェールズ語、ゲール語などを使用する地域あり)とする国です。
主要産業は自動車、航空機、電気機器、エレクトロニクス、化学、石油、ガス、金融などで、2020年の名目GDPは2兆7,096億米ドル(同年の日本の名目GDPは5兆451億米ドル)です。(※参照:IMF「World Economic Outlook Databases」)
イギリス在住の日本人は約63,000人、日本在住のイギリス人は約17,000人で、2019年の訪日英国人・訪英日本人はともに約42万人となっています。
貿易関係で見た場合、イギリスは日本にとってヨーロッパにおけるドイツに次ぐ輸出先、ドイツ・フランス・イタリアに次ぐ輸入元となっており、日本の輸出超過が続いている状態です。
イギリスには世界的に有名な企業も多く、金融のバークレイズ、家電メーカーのダイソンやユニリーバ、自動車メーカーのベントレー、ファンションブランドのバーバリーなどがあります。なお、経済産業庁が発表している「外資系企業動向調査(第54回 令和2年調査)集計企業数」によれば、2020年の調査において日本に進出しているイギリス系企業は143社となっています。
※全体の参照:外務省「英国基礎データ」
1-1.イギリス系企業の魅力
外資系企業は日系企業と比較して給与水準が高い傾向にあります。在日イギリス系企業の求人における給与水準の一例は下記の通りです。
- 営業系:年収500万円~1,000万円(+インセンティブ)
- 人材コンサルタント:年収380万円~1,400万円(+インセンティブ)
- 購買・調達:年収480万円~
- データアナリスト:年収480万円~600万円
- 設計エンジニア:年収400万円~750万円
1-2.イギリス系企業で働く上での注意点
イギリス系企業は成果主義的な一面があるため、仕事の結果が芳しくなければ年収やポジションがアップしないケースが多いと言えます。自身の成果によって、想定していたキャリアを形成できないこともあるため注意が必要です。
また、終身雇用の文化が無い海外企業ならではの注意点として、人材の流動性が高いことが挙げられます。成果の伴わない人材が短期間で転職するケースだけでなく、実力のある人材は他社にヘッドハンティングされて転職する可能性があります。
その他、イギリス系企業を含め、外資系企業の多くは専門性の高い人材を評価し採用する傾向にあります。未経験者を歓迎する営業職のような求人もなかにはありますが、求人のポジションによっては、業界経験者で即戦力の人材が求められるケースが多い点に注意しましょう。
1-3.主なイギリス系企業の一覧
金融
- HSBCホールディングス
- バークレイズ
家電
- ダイソン
生活用品
- ユニリーバ
通信・携帯電話
- ボーダフォン
小売
- テスコ
製薬
- グラクソ・スミスクライン
- アストラゼネカ
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- WPPグループ
ファッション
- バーバリー
2.イギリス系企業で求められる語学力(英語力)は?
イギリス系企業で働くために必要な語学力ですが、企業や業種・職種によって求められるレベルは異なります。
イギリス本社や海外とのやり取りが頻繁に行われる場合は、ビジネスレベルかそれ以上の英語スキルが求められます。一方で、顧客が日本企業または日本人の場合は、英語スキルが求められないケースもあります。(※「ビジネスで通用する英語力を早急に身につけたい」と考えている方は、短期集中型プログラムがある英会話スクールを比較を参考にしてみてください。)
今回編集部がリサーチしたイギリス企業の求人情報では、ネイティブレベルの英語スキルが求められるケースは多くありません。
例えば、人材サービスのコンサルティング営業や医療機器の営業、証券会社のリテール営業などでは、英語スキルに関する表記が無い求人が見られました。勤務地が日本国内の求人であり、英語を頻繁に使用しないポジションでは、外資系企業でも英語を必要とする場面は多くないと予想されます。
一方、他社人材サービス企業や電子部品・制御機器を扱う企業の購買・調達担当、空圧調整機器の技術営業、設計エンジニアなどでは、基礎的な英語スキルからビジネス英語初級程度のレベルを求める求人が見られました。
これらの求人では、チームメンバーや上司がイギリス人であったり、本社とのミーティングや定時報告など、業務上で頻繁に英語でのコミュニケーションが求められるでしょう。
英語力を求められる企業では、英語での面接が実施されるケースが大半となります。英語力アップのためのトレーニングに加えて、レジュメや英語面談でしっかりと自身の強みがアピールできるよう、準備しておくことが大切です。
3.イギリス系企業に就職・転職するには?
日本に進出しているイギリス系企業は、他国の企業と比べると比較的多いため、業種や職種、経歴、スキルなどがフィットすれば転職できる機会は少なくありません。
一方で、イギリス系企業は給与水準やブランド力の高さから人気が集まりやすく、採用倍率も高くなることが予想されます。特にハイクラス向けの求人は枠がかなり狭くなるため、応募のタイミングを常に計っておく必要があります。
3-1.イギリス系企業の求人を扱う転職エージェント/転職サイト
イギリス系企業への転職を考えているなら、外資系企業の求人案件を取り扱う転職エージェントの活用を検討してみると良いでしょう。転職エージェントに登録すると自分の経歴やスキルに合った求人情報を紹介してもらえるほか、提出書類の添削や面接対策などのサポートを受けられます。
また、ハイクラス向けの転職を考えている場合には、転職エージェントだけでなく転職サイトへの登録も有効な手段となります。ここでは、イギリス系企業の求人案件を扱う転職エージェント/転職サイトを5つ紹介します。
ロバート・ウォルターズ (Robert Walters)は、1985年に英国ロンドンで設立されたハイクラスの外資系・日系グローバル企業への転職に特化した人材紹介会社です。世界31カ国の主要都市にオフィスを構え、日本においては2000年に東京オフィス、2007年に大阪オフィスが設立されています。
数ある転職エージェントサービスの中でもハイクラスの外資系・日系グローバル企業に特化しており、高い英語力を必要とする求人を扱っている点が特徴的です。また、日本国内だけでなく世界31ヵ国の拠点があるという背景もあり、他の転職支援サービスと比較して海外勤務の案件も豊富です。
JACは株式会社ジェイエイシーリクルートメントが運営する転職エージェントで、ハイクラス・ミドルクラス向けの転職支援に特化したサービスを提供しています。各業界や職種に特化した約800名のコンサルタントが在籍しており、求職者の経歴やスキルの価値を正しく判断した上で、適性の高い求人案件を紹介しています。また、求人企業とのつながりが強く、強固な信頼関係を構築しているため、他社では出会えないような求人案件を取り扱っています。
一方で、ハイクラス・ミドルクラス向けの転職支援サービスであるため、これまでの実績・経歴が少ない場合はサポートを受けられないケースもあります。
リクルートエージェントは株式会社リクルートが運営する大手転職エージェントサービスです。保有する求人数が多いことに加え、非公開求人も豊富に取り扱っているため、求職者の経歴やスキルに合った求人を紹介してもらいやすくなっています。
また、外資系企業への転職実績も豊富なため、イギリス系企業への転職を考えている方にとって登録するメリットがあると言えるでしょう。
dodaは株式会社パーソルが運営する総合転職支援サービスです。転職エージェントサービスのほか、転職サイトやスカウトサービスとしても利用できるなど、求職者のニーズに幅広く応えられるのが特徴です。
イギリス系企業を始めとした外資系企業の求人も豊富に扱っているため、英語を活かして仕事がしたい方に向いています。また、転職活動の際に参考にできるさまざまなコンテンツを発信したり、転職に関するイベントを開催したりしているのもdodaの強みとなっています。
ビズリーチは株式会社ビズリーチが運営するハイクラス転職に特化した転職サイトです。人材を求める企業やヘッドハンターが登録している人材を直接スカウトすることで、お互いをマッチングする仕組みとなっているのが特徴です。
自分で主体的に転職活動を進めたい方や、自分の市場価値を把握したい方にとってメリットのあるサービスです。すでに英語を活用したビジネスの経験があったり、特定業界のスキルを獲得している方に適している転職サイトです。
まとめ:イギリス系企業はこんな人におすすめ
今回はイギリス系企業の特徴や魅力、注意点、有名企業などについて紹介しました。求められる英語力は企業や業種・職種によって異なるため、事前に確認することが重要です。業務上で頻繁に英語を求められるポジションであれば、採用条件に見合った語学トレーニングを行う必要があるでしょう。
また、イギリス系企業への転職を目指すのであれば、転職エージェント/転職サイトの活用を検討してみましょう。豊富な求人情報の中から自身にマッチした企業を見つけやすくなり、サービスによっては書類作成や面接の対策などのサポートを受けられます。
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