フランスには、保険会社のアクサ(AXA)や製薬業界大手のサノフィなど、日本国内での知名度が高い企業も多く、日系企業と比較して給与水準が高い企業が多い傾向にあります。
フランス系企業はライフワークバランスを重視したスタイルで、有給の取得のしやすさ、残業の少なさなど、働きやすい環境が整っている場合が多いといえます。求人数も少なくないので、自身のスキルや職歴と希望のポジションがマッチすれば、転職できる可能性は高いと言えるでしょう。
今回はフランス系企業で働きたい方に向けて、特徴や魅力、注意点などを紹介します。
※この記事は2022年11月時点の情報に基づき執筆しています。最新情報はご自身にてご確認いただきますようお願いいたします。
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目次
1.フランス系企業の特徴
西ヨーロッパに位置するフランス(正式名称:フランス共和国)は、面積約54万平方キロメートル、人口約6,790万人の国で、公用語はフランス語です。
フランスは、概して内需主導で緩やかに経済成長しているのが特徴です。主要産業は自動車、化学、機械、食品、繊維、航空、原子力などです。また、農業においては西ヨーロッパ最大の規模を誇り、自動車産業や宇宙航空産業、原子力産業などの先端産業が発達しています。2021年の名目GDPは2兆9,350億米ドルです。
日本とフランスの関係に注目すると、フランス在住の日本人は約36,000人、日本在住のフランス人は約11,000人です。
日本からフランスへ輸出される主な品目は機械類や輸送用機器類、化学製品で、フランスから日本へ輸入される主な品目は化学製品、機械類、輸送用機器、医薬品、飲料などです。2021年のフランスへの輸出額は約7,309億円、フランスからの輸入額は約1兆2,753億円となります。
なお、日本において知名度が高いフランス企業には、保険業界大手のアクサ、製薬業界大手のサノフィ、自動車業界ではルノー、ミシュランなどがあります。
※出典:外務省「フランス共和国」
1-1.フランス系企業の魅力
フランス系企業の魅力としては、ワークライフバランスが重視されていることが挙げられます。手厚い有給休暇制度があり、年間有給休暇日数は、就業日ベースで5週間(30日)、労働日ベースで25日となっています。また、世界的にも有給消化率が高く、6月初旬から8月中旬ごろは長期休暇(バカンス)を楽しむ文化が根付いています。(※参照:JETRO「フランスの労務知識 第7回 有給休暇」)
また、フランスは男女格差への問題意識も高く、2022年の世界経済フォーラムで公開されたジェンダーギャップ指数のスコアでは15位(日本:116位)と、日本と比較して男女の就労機会を平等に扱う社会風土が根付きつつあると言えるでしょう。(※参照:男女共同参画局「共同参画 2022年8月号」)
このようなフランスのジェンダーギャップ指数の改善に関しては、行政が企業の雇用に対して規制を強めている背景があります。フランス企業は2011年に制定された役員クオータ制の導入により、男女の比率がそれぞれ40%に達するまで、取締役又は監査役への報酬の一部の支払が停止されるペナルティを負います。
その他、2021年12月には、従業員が1,000人以上の企業に対し、幹部社員に占める女性割合を2027年までに30%、2030年までに40%以上とすることを義務付ける法案が可決されています。(※参照:内閣府男女共同参画局「諸外国における企業役員の女性登用について」)
ジェンダーギャップの改善が進められているフランス系企業では、公平なキャリアアップが期待できると言えるでしょう。
また、マーケティング戦略やブランド戦略に長けている企業が多いのも、フランス系企業の特徴です。特に、アパレル業界やファッション業界におけるフランス系企業の知名度は高く、ルイ・ヴィトンやフェンディ、ディオール、ブルガリなど、有名なファッションブランドが多く見られます。
ラグジュアリーブランドを擁する企業は、強力なブランド戦略・マーケティング戦略を立案し、日本をはじめ世界各国で顧客を抱えています。店舗の販売スタッフのポジションでも海外顧客と接点を持ちやすいことから、高い語学力を必要とされることもあります。例えば、ルイ・ヴィトンジャパンの店舗販売の求人情報を見ると、福利厚生として中国語レッスンやTOEIC受講料補助など、語学力向上のためのサポートを行っています。(2022年11月時点)
1-2.フランス系企業で働く上での注意点
フランス系企業で働く場合の注意点を見ていきましょう。前述したジェンダーギャップの改善目標が具体化しているフランスの社内風土は、日本企業と大きく異なっているケースもあるでしょう。長く日本企業でキャリアを積んできた方にとっては、海外の社内風土に違和感を持ってしまう可能性があります。
その他、日本に進出しているフランス系企業の多くが、高い水準のブランドイメージを重視されやすいアパレルやワイナリーなどの食品メーカーとなります。直接顧客と接点を持つポジションでは、高いレベルのコミュニケーション能力を必要とされたり、ブランドイメージに沿った勤務態度を求められるケースも考えられ、注意が必要です。
1-3.主なフランス系企業の一覧
金融・保険
- アクサ
- BNPパリバ
自動車
- ルノー
- ミシュラン
航空
- エアバス
- ダッソー
小売
- イヴ・サン・ローラン
- S.T.デュポン
- エルメス
- カルティエ
- クリストフル
- シャネル
- バカラ
- モエ・ヘネシー
- ランコム
- ロレアル
スポーツ
- ルコック
- ロシニョール
フランス系企業で求められる語学力(英語力)は?
フランスの公用語はフランス語ですが、日本人向けの求人募集を行っているフランス系企業においては英語力が求められるケースが多くみられます。勤務先やポジションによって、求められる英語力には違いがあります。
例えば、2022年11月時点のアクサ損害保険株式会社の求人情報を見てみると、情報セキュリティやファイナンス(経理・財務)、法務・コンプライアンスのマネージャークラスの求人では高い英語力を求められています。一方、一般事務や総合職、営業職については特に語学力についてのスキルが重視されていません。
日本にあるフランス系企業のうち、従業員が日本語でやり取りするような環境・部署である場合、高い英語力はそれほど求められない、ということが分かります。役職が高いほど求められる英語力も高くなる傾向にあるほか、バックオフィス業務を担当する場合も高い英語力が必要になるでしょう。
ただし、前述したようなアパレルブランドなどでは、バックオフィスだけでなく販売員のポジションについても、海外顧客と接点を持ちやすいために語学力が重視されている求人も見られます。
フランス系企業に就職・転職するには?
フランス系企業の求人数は少なくありませんが、高いビジネススキルや語学力を必要する求人も多く見られます。まずは自身のキャリアとスキルを見直し、どのようなポジションであれば活躍が出来るか検証されると良いでしょう。
また、ハイクラス転職の場合、ポストの数が限られているため、倍率が上昇しやすい傾向にあります。転職エージェントを利用して効率的に転職活動を行う、または求人を定期的にチェックしておき、転職のタイミングを推し量っておくと良いでしょう。
フランス系企業の求人を扱う転職エージェント/転職サイト
フランス系企業への転職を検討する際は、外資系企業への転職実績が豊富な転職エージェントが便利です。
転職エージェントに登録すると、経歴や実績、スキルに合った求人を紹介してもらうことができます。また、レジュメの添削や年収交渉などの転職活動のサポートも受けられるため、転職に成功する確率がアップしやすいといえます。
ここでは、フランス系企業の求人を扱う転職エージェント/転職サイトを紹介します。
ロバート・ウォルターズ (Robert Walters)は、1985年に英国ロンドンで設立されたハイクラスの外資系・日系グローバル企業への転職に特化した人材紹介会社です。フランスを含む世界31カ国の主要都市にオフィスを構え、日本においては2000年に東京オフィス、2007年に大阪オフィスが設立されています。
数ある転職エージェントサービスの中でもハイクラスの外資系・日系グローバル企業に特化しており、高い英語力を必要とする求人を扱っている点が特徴的です。また、日本国内だけでなく世界31ヵ国の拠点があるという背景もあり、他の転職支援サービスと比較して海外勤務の案件も豊富です。
日本国内が勤務地となるフランス系企業の求人としては、英語対応が必須のコールセンタースタッフや、セールスエンジニアなど、豊富なバリエーションの求人情報が見られました。(2022年11月時点)
JACは株式会社ジェイエイシーリクルートメントが運営する転職エージェントで、ハイクラス・ミドルクラス向けの転職支援に特化したサービスを提供しています。各業界や職種に特化した約800名のコンサルタントが在籍しており、求職者の経歴やスキルの価値を正しく判断した上で、適性の高い求人案件を紹介しています。また、求人企業とのつながりが強く、強固な信頼関係を構築しているため、他社では出会えないような求人案件を取り扱っています。
一方で、ハイクラス・ミドルクラス向けの転職支援サービスであるため、これまでの実績・経歴が少ない場合はサポートを受けられないケースもあります。
リクルートエージェントは株式会社リクルートが運営する大手転職エージェントサービスです。保有する求人数が多いことに加え、非公開求人も豊富に取り扱っているため、求職者の経歴やスキルに合った求人を紹介してもらいやすくなっています。
外資系企業・フランス系企業への転職だけでなく、日系企業への転職も並行して考えている方にとって登録するメリットの大きい転職エージェントサービスです。
dodaは株式会社パーソルが運営する総合転職支援サービスです。転職エージェントサービスのほか、転職サイトやスカウトサービスとしても利用できるなど、求職者のニーズに幅広く応えられるのが特徴です。
外資系企業の求人も豊富に扱っているため、英語を活かして仕事がしたい方に向いています。また、転職活動の際に参考にできるさまざまなコンテンツを発信したり、転職に関するイベントを開催したりしているのもdodaの強みとなっています。
ビズリーチは株式会社ビズリーチが運営するハイクラス転職に特化した転職サイトです。人材を求める企業やヘッドハンターが登録している人材を直接スカウトすることで、お互いをマッチングする仕組みとなっているのが特徴です。
自分で主体的に転職活動を進めたい方や、自分の市場価値を把握したい方にとってメリットのあるサービスです。すでに英語を活用したビジネスの経験があったり、特定業界のスキルを獲得している方に適している転職サイトです。
まとめ:フランス系企業はこんな人におすすめ
今回はフランス系企業の特徴や魅力、注意点などについて解説しました。
フランス系企業はワークライフバランスを重視しており、有給休暇の取りやすさや残業の少なさなど働きやすい環境が整う企業が多い傾向にあります。また、ジェンダーギャップの改善が積極的に行われていることからも、公平なキャリアアップが期待できるといった特徴があります。
求められる英語力も企業や求人によって異なりますが、必要な場合はビジネスレベルの英語力が求められるため、転職活動に加えて英語のトレーニングが必要になります。
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