「会社の英語ミーティングで、話の内容についていけない」「洋画や海外ドラマを観ていても、字幕が無いと全く聞き取ることができない」など、英語のリスニングに関する悩みを抱えている人は少なくないでしょう。
たくさんの英語を聞いて耳を慣らすことが大切、と言われても、忙しい社会人にとって、英語学習に充てられる時間は限られているもの。「できる限り効率的に英語のリスニング力を伸ばしたい」と考える人に、ぜひ手に取ってほしい一冊が、2020年3月に発売された『5つの音声変化がわかれば英語はみるみる聞き取れる』です。
本書を著したのは、短期集中型の英語パーソナルジム「StudyHacker ENGLISH COMPANY」です。2015年に開校したENGLISH COMPANYは、ビジネスパーソンを中心とした英語学習者からの支持を集め続けています。
人気を支えるのは、言語習得の科学とも言われる「第二言語習得研究」の知見に基づくトレーニングです。学習から無駄をなくし、受講生の学習生産性を最大化させることにこだわるENGLISH COMPANYは、90日間でのTOEICスコア400点アップなど、その数々の実績が話題を呼んでいます。
本書では、ENGLISH COMPANYでの指導にも取り入れられている、英語リスニング力向上の鍵をにぎる「音声変化」の知識を、1日1時間×10日間の独学で身につけることができます。
英語の「音声変化」とは?
音声変化とは、言語が自然に話される際に起こる、音の変化のことです。音声変化の影響を受けると、たとえば「metal」は「メロゥ」、「call him」は「コーリ(ム)」、「put it off」は「プリロフ」のような音で発音されます。そのため、音声変化に馴染みがないと、たとえ知っている単語や表現でも、音だけではスムーズに理解できないということが起こります。
無数にある英単語とその組み合わせについて、音の変化を逐一覚えていくのは困難ですが、本書は「音声変化には一定の法則性がある」と解説。さらに、「覚えるべき音声変化のルールはたったの5つ」であると述べています。
本書では、5つの音声変化(「①連結」「②同化」「③ら行化」「④脱落」「⑤弱形」)について、それぞれがどういった条件下で起こるのかが明示されています。ルールをインプットした状態で、該当の音声変化が起きている具体例を音源と文字で確認できるため、納得感を持って学習を進めていくことができます。
ディクテーションで、聞き取れない原因・課題の音声変化を特定
本書は、英語音源を聞き、聞こえた音を書き取る「ディクテーション」のトレーニングに取り組める構成になっています。音声変化を含む英語音声のディクテーションを行うことで、想定している音との乖離に気づくとともに、聞き取れない箇所が明らかになるため、リスニングの妨げになっている自身の課題を発見することができます。
『5つの音声変化がわかれば英語はみるみる聞き取れる』から得られる5つのメリット
ここからは、『5つの音声変化がわかれば英語はみるみる聞き取れる』を用いた学習によって得られる5つのメリットをみていきましょう。
1. リスニング力の向上
1つ目のメリットは、本書のコンセプトである「リスニング力の向上」です。特に、「英語を読むのはそれほど問題ないが、聞き取れない」「TOEICでは、リーディングパート以上にリスニングパートが苦手」といった人ほど、本書でのトレーニング効果を実感しやすいでしょう。
英語を読むのは問題ないという人は、既に一定の語彙知識を持っている状態であると考えられます。音声変化のルールを体系的に学ぶことで、「知識」と「音」を結びつけることができるようになるため、リスニング力の飛躍的な向上が期待できます。「目からうろこ」という感覚を覚える人も少なくないでしょう。
2. 発音の改善
2つ目のメリットとして、「発音の改善」があります。本書の中で、音声変化が起こる理由が「(言いやすいようにするための)省エネ」と表現されているように、英語を話す際に音声変化を取り入れると、それだけで一気に発音が滑らかになります。発音が改善されると、聞き手にも内容が伝わりやすくなるため、コミュニケーションが円滑に進むようになります。また、発音が良くなることで、英語を話す自信にも繋がります。
さらに本書には、巻末付録として「日本語話者が苦手な発音」「区別しづらい発音」が母音・子音別に収録されており、それぞれの発音方法を動画で学ぶことができます。
3. リーディングスピードの向上
3つ目のメリットとして挙げられるのが、リーディングスピードの向上です。本書で説明されているように、人が黙読を行う際には、文字情報の多くを音声情報に変換しています。そのため、音声変化のルールを学んで滑らかな音読ができるようになると、黙読の際にもスムーズに読み進められるようになります。
さらに本書では、英文を頭から、書かれたままの順に理解していく力をつける「チャンクリーディング」のトレーニング方法も紹介されています。チャンクリーディングのトレーニングに取り組むことで、リーディング速度を落とす原因の1つとなる「返り読み」の癖を改善することができます。
4. 会話で使われる語彙や表現が身につく
4つ目のメリットが、語彙知識の増強です。前述のように、本書は、聞き取った音を文字に起こす「ディクテーション」のトレーニングができるように設計されています。
ディクテーション問題を複数解いていると、同じように書き取れなかった問題の中にも、「知っている単語・表現だが、音声変化の影響で聞こえなかった」というものと、「そもそも単語や表現に馴染みが無い(もしくは少ない)ために、理解できなかった」という2種類があることに気づくでしょう。後者のような問題では、その都度、語彙知識の穴を補完することができます。
特に、会話表現には、日本人学習者の多くが苦手とする「句動詞」も多く含まれます。問題を解いてリスニング力を鍛えながら、同時に、スピーキングの際に役立つ表現をインプットすることができます。
5. 音読&シャドーイングの効果的なトレーニング方法も学べる
5つ目のメリットは、トレーニング間に収録されているコラムから、英語学習を進める上での参考になる具体的な情報を得られることです。
たとえば、「音読」や「シャドーイング」は、リーディング・リスニングスキルの向上に効果的なトレーニングとして、英語学習者の間で広く知られています。しかし、どんな題材で、どんなポイントを意識して取り組むべきかといったことについては、はっきりと分からないという人は少なくないでしょう。本書では、それぞれのトレーニング効果を最大限に高めるためのコツや注意点などを学ぶことができます。
まとめ
音声変化を学ぶことで、リスニング力をはじめとする様々な英語スキルの向上を目指すことができる、『5つの音声変化がわかれば英語はみるみる聞き取れる』。10日間のトレーニングで、初心者・中級者が無理なく着実に力をつけていくことができる一方、トレーニング問題の中には、上級者でもやりがいを感じられる内容も含まれています。英語リスニングに苦手意識がある人はもちろん、英語音源をどれくらい聞き取れるか、自分のリスニング力を試してみたいという人にもおすすめの一冊です。
『5つの音声変化がわかれば英語はみるみる聞き取れる』概要
商品名:5つの音声変化がわかれば英語はみるみる聞き取れる
著者:StudyHacker ENGLISH COMPANY
定価: 1,650円(税込み)
発売日:2020年3月23日
判型:A5
ページ数:176ページ
ISBN:978-4-8399-7191-5
出版社:マイナビ出版 (2020/3/23)
【参照サイト】ENGLISH COMPANY公式サイト
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English Hub 編集部
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