海外からはどう見える?外国人作家が書いた日本についての英語書籍5選

海外の暮らしの様子を見聞きする中で、その国の人たちの文化や習慣の一つひとつがとても新鮮に感じられた経験はありませんか?その土地に長く身を置いている人にとっては当たり前のことでも、外からの視点で見ると驚きや新しい発見があるものです。

海外から日本を訪れた人たちの目には、日本の生活や文化がどのように映っているのでしょうか。今回は、外国人作家が書いた日本についての書籍を5冊紹介します。

外国人作家が書いた日本についての英語書籍5選

Sushi and Beyond: What the Japanese Know about Cooking/マイケル・ブース

Sushi and Beyond: What the Japanese Know about Cookingは、イギリス出身のフード・ジャーナリスト、マイケル・ブース(Michael Booth)が家族で日本全国を旅しながら各地の食文化を体験する様子を描いた本です。本書の中でブース一家は、単に日本食を味わうだけでなく、食材の調達から調理、食事の作法も学び、地域ごとに異なる食習慣や特色を掘り下げていきます。

本書は、世界的に広く知られている寿司やラーメンなどの定番メニューに加え、郷土料理・伝統料理も紹介しており、海外の人々に日本の食文化の多様性と奥深さを伝える一冊となっています。英語で書かれた原書のほかに、『英国一家、日本を食べる』と題した日本語版が出版されているほか、2015年には本書を題材としたアニメも放映されました。

  • 書籍名:Sushi & Beyond: What the Japanese Know about Cooking
  • 著者 :Michael Booth
  • 出版社:Vintage

Abroad in Japan/クリス・ブロード

Abroad in Japanは、ALTとして英語を教えるために来日したことをきっかけに、日本に関する動画コンテンツの制作を始めたイギリス人YouTuber、クリス・ブロード(Chris Broad)が書いたエッセイです。旅行や食文化などのライトなトピックから、福島第一原子力発電所事故、東日本大震災後の復興といったテーマまでを幅広くカバーし、日本の現状を映し出すブロードのYouTubeチャンネルは、登録者数280万人を超える(2023年8月時点)人気コンテンツとなっています。

本書の中では、著者の来日当初の生活などがユーモアを交えて語られており、YouTube動画と併せて楽しむことができます。

  • 書籍名:Abroad in Japan
  • 著者 :Chris Broad
  • 出版社:Bantam(Transworld)

Lost Japan: Last Glimpse of Beautiful Japan/アレックス・カー

Lost Japan: Last Glimpse of Beautiful Japanは、アメリカ出身の東洋文化研究家、アレックス・カーの著作です。著者は、日本語で書かれた原書『美しき日本の残像』で、1994年に外国人として初めて新潮学芸賞を受賞しています。

本書では、日本の歴史や美術についての造詣が深い研究者のカーが、古き良き日本固有の文化が失われつつある現状を、憂いと愛情の入り混じった鋭い視点で考察しています。英語版とともに、原書の日本語版を読み比べてみるのも興味深いでしょう。

  • 書籍名:Lost Japan: Last Glimpse of Beautiful Japan
  • 著者 :Alex Kerr
  • 出版社:Penguin UK

The Roads to Sata: A 2000-Mile Walk Through Japan/アラン・ブース

The Roads to Sata: A 2000-Mile Walk Through Japanは、イギリス人作家のアラン・ブースが、北海道から九州の佐多岬までを歩いて旅した記録を綴った紀行です。ブースは、旅の途中で出会った人々と交流を深めながら、128日間をかけて2,000マイル(およそ3,000km以上)もの距離を踏破しました。

ブースが徒歩で日本を縦断したのは、今から45年以上前の1977年。本書には、日本の田園地域での伝統行事や民俗行事に参加した時の体験なども綴られており、ブースの視点を通して当時の日本の人々の暮らしを垣間見ることができます。

  • 書籍名:The Roads to Sata: A 2000-Mile Walk Through Japan
  • 著者 :Alan Booth
  • 出版社:Penguin

Hokkaido Highway Blues/ウィル・ファーガソン

Hokkaido Highway Bluesは、カナダ人作家のウィル・ファーガソン(Will Ferguson)による日本旅行記です。ファーガソンは、日本縦断の定番ルートとして知られる九州本島最南端の佐多岬から北海道の宗谷岬までをヒッチハイクで移動。本書では、旅の風景やその土地の人々と交流を描写し、日本社会・文化に関する考察を独自の視点で綴っています。

ガイドブックやニュースを通して見る日本の姿や先入観にとらわれず、あくまでも自分が実際に見聞きした体験を元にして日本を深く理解しようとする著者の観察眼は、日本人にとっても新しい発見を与えてくれるでしょう。

  • 書籍名:Hokkaido Highway Blues
  • 著者 :Will Ferguson
  • 出版社:Soho Press

まとめ

洋書を読んだ後の感想を、オンライン英会話の講師や外国人の友人と英語で話し、さらに考えを深めていくのも楽しいものです。

「英語学習のために洋書を読んでみたい」と興味を持っていた方は、自分にとって身近な日本に関する話題を取り上げた本でリーディングに挑戦してみてはいかがでしょうか。

【関連ページ】旅の前後に読みたい、海外生活・旅行エッセイ10選

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English Hub 編集部

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