ここでは一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会が運営している英語コミュニケーション能力テスト「TOEIC® Test」の一つ、TOEIC® Speaking & Writing Tests(スピーキング&ライティングテスト)について詳しくご紹介します。これからテストを受験しようとお考えの方は参考にしてください。
目次
TOEIC Speaking & Writing Testsとは?
TOEIC Speaking & Writing Tests(以下、TOEIC S&W)は、英語4技能のうち、Speaking(話す)、Writing(書く)という2つの英語力を測定するためのテストです。リスニングとリーディングしかない従来のTOEICでは英会話能力や作文能力が正確に測定できないという問題がありました。その問題を克服するために2007年からスタートしたのがこのTOEIC S&Wです。
TOEIC S&Wでは実際のビジネスシーンに即した問題が用意されており、特にプレゼンテーションや音読、電子メールや論文作成など、マークシート形式では測れない能力の測定に重点が置かれており、英語でのコミュニケーション能力が複数の人間によって評価されます。
TOEIC S&Wのテスト形式と構成
TOEIC S&Wは、スピーキングテスト(約20分・計11問)、ライティングテスト(約60分・計8問)で合計約80分・19問の構成となっています。それぞれのテストの構成は下記の通りです。
スピーキングテスト(約20分・計11問)
スピーキングテストは合計11問・約20分で構成されており、音読から質問への解答、自由な意見陳述など幅広いシチュエーションでスピーキング能力が測定されます。発音、イントネーション、文法などの正しさに加えて、内容の妥当性や一貫性なども含めて評価の対象となります。
内容 | 解答時間 | 課題の概要 |
Read a text aloud(音読問題・2問) | 1問につき、準備時間45秒、解答時間45秒 | アナウンスや広告などの短文を音読する。 |
Describe a picture(写真描写問題・2問) | 1問につき、準備時間45秒、解答時間30秒 | 写真の内容を説明する。 |
Respond to questions(応答問題・3問) | 1問につき、準備時間なし、解答時間15秒または30秒 | インタビュー形式や電話での会話の質問に答える。 |
Respond to questions using information provided(提示された情報に基づく応答問題・3問) | 1問につき、準備時間なし、解答時間15秒または30秒 | 提示された資料や文章に基づいて質問に答える。 |
Express an opinion(意見を述べる問題・1問) | 準備時間15秒、解答時間60秒 | 特定のテーマについて自分の意見と理由を述べる。 |
ライティングテスト(約60分・計8問)
ライティングテストは合計8問・約60分で構成されており、大きく分けて写真描写、Eメールの返信、自由記述という3パターンのライティングが求められます。文章の文法や単語の正確性はもちろん、多様な語彙力や論理的な文章構成力なども問われます。
内容 | 解答時間 | 課題の概要 |
Write a sentence based on a picture(写真描写問題・5問) | 5問で8分 | 提示された2つの語(句)を使用して写真の内容に合った文章を作成する。 |
Respond to a written request(Eメール作成問題・2問) | 1問につき10分 | 25~50語程度のEメールを読み、返信メールを作成する。 |
Write an opinion essay (意見を記述する問題・1問) |
一問につき、準備時間なし、解答時間15秒または30秒 | インタビュー形式や電話での会話の質問に答える。 |
Respond to questions using information provided(提示された情報に基づく応答問題・3問) | 一問につき、準備時間なし、解答時間15秒または30秒 | 提示された資料や文章に基づいて質問に答える。 |
Propose a solution(解決策を提案する問題・1問) | 準備時間30秒、解答時間60秒 | 電話メッセージや会議の内容を聞き、解決策を提案して解答する。 |
Express an opinion(意見を述べる問題・1問) | 30分 | 提示されたテーマについて、自分の意見を理由や例とともに自由に記述する。 |
TOEIC S&Wのテスト結果について
TOEIC S&Wのテストはスピーキング、ライティングともにスコアが0点から200点までのスコアで表示され、スコアは10点刻みとなっています。また、スコアをもとにした評価がProficiency Level Descriptors(能力レベル別評価)として、スピーキングは8段階、ライティングは9段階で表示されます。さらに、スピーキングは「Pronunciation(発音)」「Intonation and Stress(イントネーションとアクセント)」についても3段階で評価されます。
テスト結果はテスト終了後30日以内に「Official Score Certificate(公式認定証)」が発送されます。申込時に「テスト結果インターネット表示:利用する」を選択した場合は、試験日から17日後にインターネット上でスコアを確認できます。(日米の祝日の影響により、遅れる場合があります。)
TOEIC S&Wの平均スコア
2022年に実施されたTOEICテストの平均スコアは、TOEIC Speakingが130.3、TOEIC Writingが144.4となっています。なお、一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会によれば、TOEIC Speakingで120のスコアはTOEICテストのスコアレンジでは605~670相当、TOEIC Writingで140のスコアはTOEICテストのスコアレンジでは695~755相当になるとしています。
【参照資料】TOEIC® Speaking & Writing Tests 公開テスト 平均スコア・スコア分布 一覧
【参照資料】TOEIC®テストとTOEIC®スピーキングテスト/ライティングテストのスコア比較表
TOEIC S&Wの受験料
TOEIC S&Wの受験料は、10,450円(税込)です。ただし、申込期間の締切後、空席がある場合に限り、13,200円(税込)で追加申込を行うことができます。
TOEIC S&Wの申込方法
TOEIC S&Wはインターネットからのみ申込むことができます。受験料の支払いはクレジットカード以外にコンビニエンスストアでも可能です。ただし、追加申込期間中のお支払方法はクレジットカードのみとなります。
まとめ
いかがでしょうか?TOEIC S&Wはスピーキングやライティングといったアウトプットの能力を客観的に測定できる貴重なテストです。ぜひTOEIC S&Wを目標設定や現状把握に有効活用し、日々の英語学習に役立てましょう。
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