訪日外国人の増加にともない、ホテルや飲食店、デパート、小売店などで接客を担当している方は、外国人客と交流することが増えたのではないでしょうか。実際に、接客業の方は外国人とどのようにコミュニケーションをとっているのでしょう。
日本でTOEIC® Programを実施・運営する国際ビジネスコミュニケーション協会(IIBC)は2018年1月、「訪日外国人への接客に関する実態調査」を実施しました。対象は、全国の「接客業にたずさわり外国人の接客をすることがある」20代以上の男女500名です。
調査によると、接客担当者の約3割は、1か月に10人以上の外国人を接客しています。そんな接客担当者の英語レベルを見てみると、疑問詞や単語で伝える「カタコトレベル」が42.6%ともっとも多く、短い文章や定型文で伝える「たどたどしいレベル」が30.4%。そして相手の質問を聞き、それに英語で答えることができる「会話レベル」が22.8%、流暢な会話で接客ができる「ネイティブレベル」が4.2%ともっとも少数でした。このなかで、英語レベルが比較的低い方ほど、英検やTOEIC、TOEFLといった試験を受けたことがなく、多くの方が英語に対して苦手意識を持っていることがうかがえます。
一方で、個人で用意しているものについての質問では、「ノートとペン」がもっとも多く、「接客用の簡単な英語が書かれたメモ」「タブレットやスマートフォンに翻訳アプリを入れる」と答える方もいました。また、ふだん接客で心がけていることについては「英語でコミュニケーションをとること(カタコト英語やジェスチャーを含む)」「常に笑顔で接客する」と答える方が半数以上おり、接客を担当する一人ひとりが、外国人客とコミュニケーションのために工夫をしていることが分かります。
また、個人だけでなく、会社やお店によっては外国人を接客するための取り組みを行っているケースもあるようです。「勤め先の会社や店で、外国人の接客のために用意していることはありますか?」と質問したところ、「英語の定型文が書かれた資料」と「外国人が見てわかりやすいイラストや写真」との回答がそれぞれ約30%あり、10%以上が「外国人の接客に対する研修」との答えでした。
しかし、外国人の接客にあたり工夫をこらしている方がいる一方、接客を担当する個人や会社の約半数は、インバウンドに対する取り組みを行っていません。また、日々外国人客と接している方であっても、英語コミュニケーションができるようになるには「英語で話す場」がもっとも大切だと答えています。
そして、接客を担当する方の多くが、外国人を接客するうえで「英語で話す場、機会」「英語での接客スキル習得」が必要だと感じています。そのうえで、勤め先の会社やお店に対して「英会話研修の提供」「単語帳や接客で必要最低限の英語資料の配布」「英語能力で給料が上がる制度」「英語検定試験の受験料など費用補助」を求める声が多くありました。
これにより、ただ接するだけではなく、英語学習を目的としたコミュニケーションも必要だということがわかります。今後も増加が見込まれる訪日外国人を前に、流暢な英語で接客できる方はまだ多くありません。英語学習を開始し、習得することで、活躍の場はぐっと広がります。仕事はもちろん、プライベートでも、英語を使ってコミュニケーションを取りたい方は、ぜひ英語学習をスタートしてみてはいかがでしょうか。
English Hub 編集部
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