TOEICテスト、どれくらいのペースで受験するべき?

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年に10回実施されるTOEIC® Listening & Reading試験。自分以外のTOEIC学習者は、どれくらいのペースで試験を受けているのか気になったことはありませんか?今回は、TOEIC試験の受験頻度はどの程度がおすすめなのかについて、解説していきたいと思います。

TOEIC試験:毎回の受験がおすすめの4つの理由

結論から言うとTOEIC試験は、基本的にはできるだけ毎回受験するのがおすすめです。その4つの理由についてみていきましょう。

1. 試験に慣れることができる


試験を繰り返し受けることの大きなメリットは、試験慣れができることです。特にTOEIC初心者の場合は、まだTOEICの試験に慣れていない人も多いでしょう。自宅での学習でもTOEICの問題形式に慣れることはできますが、会場の雰囲気や本番特有の緊張感を体験することはできません。

慣れていない環境の中でベストパフォーマンスを発揮するのは、通常容易なことではありません。例えば会場の雰囲気に圧倒されたり緊張しすぎてしまったりして、「問題を解くことに、十分に集中できなかった」などということが起こり得ます。

試験で自身の実力を最大限に発揮するためには、試験を何回か受けて本番慣れをしておくとよいでしょう。久々の受験となってしまうと、感覚が鈍ったり緊張しやすくなったりするので、あまりブランクを作らずに、できるだけハイペースで受験することをおすすめします。

2. 英語学習のモチベーションを維持できる


TOEIC試験を毎回受けるようにすることで、「月1回に近いペースで、自分の英語力をチェックされる」という環境下に身を置くことができます。これがあるとないとでは、英語学習に対するモチベーションが大きく変わる方は多いでしょう。「せっかく受験料を払ったのだから、ただ受けるだけでは勿体ない」という気持ちも、学習に強制力をもたらしてくれます。

一方で、例えば次の受験を半年後などに設定してしまうと、「まだ時間があるから大丈夫」と余裕が生まれてしまうので、学習を後回しにしがちになり、モチベーション維持は難しくなります。

3. 学習成果のセルフチェックができる

学習成果を頻繁に確認できるということも、試験を高頻度で受験することのメリットとして挙げられます。特に独学をしている方の場合、「この学習方法で、果たして本当にいいのだろうか?」と不安に感じた経験がある方は少なくないでしょう。

人は、「意味がないかもしれないこと」を行うのを苦痛に感じるものです。自分が行っている勉強に効果があるのかという疑念は、学習モチベーションの低下にも繋がってしまいます。

試験を受けると、スコアが伸びていれば「行っていることは正しかった」と自信をもつことができます。反対に、成果が出ていなければ「学習に見直しが必要かもしれない」ということを把握できます。学習の成果を客観的なスコアで確認することは、モチベーション維持のためにも、正しい方向性で学習を進めるためにも大切です。

4. TOEICの先の段階へ早く進める


海外関連部署への異動など、目標スコアを取得する明確な目的がある場合は特に、「集中的に対策を行い、なるべく短期間で目標達成を目指す」というのが、TOEIC試験に対するおすすめの取組み方です。目的のために必要となるスコアを早く取得できれば、その分早く「実際に英語を使う」という段階へ進むことができます。

TOEICはあくまでも試験であり、TOEICで高スコアを取得することは英語学習のゴールではありません。TOEIC Listening & Reading試験対策に取り組むだけでは、英語のアウトプットスキルを磨くことができません。また、TOEICで扱われる英語の範囲は、あくまでも限定的なものです。実際の英語運用シーンでは、TOEICに登場する英語よりもずっと多くの表現や語彙が使われます。

長期間にわたってだらだらとTOEICのスコアアップに拘り続けるのは、モチベーション維持が難しくなるだけでなく、英語習得という広い視点から見てもあまりおすすめではありません。何か特別な理由がある場合以外は、なるべく早くTOEICという枠組みからの脱却を目指し、英語学習における次のステップへ進むことを推奨します。

TOEIC試験:毎回の受験がおすすめではないケース

一方で、毎回試験を受験するのがあまりおすすめでないケースもあります。例えば、すでにTOEICに比較的長い期間取り組んでいる中・上級者などが、それに該当します。

TOEICでは、だいたい600〜700点までは、比較的順調にスコアが伸びる学習者も少なくありません。しかし、700点台以降になると、学習量に対しての成果がスコアに現れづらくなる傾向が見られます。そのため、600点台までの時と同様にハイペースで試験を受けても、それまでのようなスコアの伸びが見えなくなることがよくあります。いわゆる伸び悩みの時期です。多くの方が通る段階ですが、この時期に無理に高頻度で試験を受けても結果は思うように出ないため、モチベーションの低下に繋がってしまう可能性もあります。

他にも、あまり費用をかけられない方は、試験代が嵩んでしまうことを考慮すると、毎回受験するのはあまり望ましくないでしょう。

TOEIC中・上級者で、急いでスコア取得をする必要のない方や、費用をなるべく抑えたい方の場合は、受験頻度を3ヶ月に一度などに落とし、次の試験までじっくり学習に取り組むのも選択肢の一つでしょう。

まとめ

今回は、TOEIC試験の受験頻度はどれくらいがおすすめなのか、ということについて解説しました。特にTOEIC初心者は、積極的に試験に申し込んで受験経験を積むとよいでしょう。中・上級者は少し受験ペースを落として、その分学習に集中するのも一案です。自身の学習段階や必要性に応じて、TOEIC試験を活用してみてくださいね。

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佐藤 千嘉

中学2年時にニュージーランドの現地校へ1年間留学。高校進学後、オーストラリアへ交換留学で再び1年間留学。高校在学中に英検1級、TOEIC965点、TOEFL iBT106点を取得。早稲田大学国際教養学部に現役合格。英会話講師やTOEICコーチの経験を経て、現在はフリーライターとして活動している。

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