これから英語を学ぼうと考えている方や、すでに学習に取り組んでいる方の中には、英語を身につけることで得られる仕事面でのメリットを意識している方も多いのではないでしょうか。英語力向上を達成した先にある、待遇アップ、仕事の幅の広がりなど、自分にとっての利点を具体的にイメージできていれば、学習に取り組むモチベーションも一層高まるはずです。
今回は、英語教育関連企業が行った2つの実態調査の結果から、英語力と年収・キャリアアップの関係性を紐解きます。
英会話力と年収の関係 ー 収入面でのメリットが明らかに
オンライン英会話サービスの「レアジョブ英会話」や、AIを活用したアセスメント(英語力評価)事業を展開する株式会社レアジョブでは、ビジネスパーソンの英会話力と年収に関する調査を実施しました。
英語スピーキングテスト「PROGOS®」の受験者を対象とし、年収に関するデータを収集した結果、受験者のスピーキング力のレベルと年収の間に相関が認められました。
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【英会話力と年収に関する調査概要】
- 調査対象:「レアジョブ英会話」有料会員のうち、調査期間中に「レアジョブ・スピーキングテスト powered by PROGOS®」を受験した20代~60代の方
- 調査方法:インターネット調査
- 調査日程:2022年6月6日、7月4日
- 有効回答:320名
- 出典:レアジョブ
英会話レベルによる年収差は30代以降で顕著に
今回の調査では、外国語の運用能力を測る国際的な指標「CEFR(セファール)」を基準に、受験者の英会話力をレベル分けしています。
CEFRには、初級のA1から最上級のC2まで合計6つのレベルがあり、一般的に英語を使って仕事をするには、B1~B2(中級~中上級)レベル以上の実力を持っていることが望ましいとされています。
収集したデータによると、30代以上で、CEFR B1(中級)以上の英会話力がある人の場合、CEFR A2(初中級)以下の人よりも年収が100万円前後高いことが分かりました。
調査回答者の業種は、会社員(正社員・契約社員)、会社役員、公務員、自営業、自由業など多岐にわたっており、高いスピーキング力を持った人が、幅広いビジネスの分野でより多くの年収を得ていると想定されます。
下記の年代別グラフからも分かるように、20代では英会話レベルによる年収の違いが見られない一方、30代以降でそのギャップが広がり、50代以上の場合の年収差は約111万円となっています。
中上級以上の英会話力を持つ調査対象者のうち、4人に1人が年収1,000万円超え
海外のグローバル企業で働くために必要と言われている、CEFR B2(中上級)レベルの英会話力を持つ人のデータに着目すると、今回の調査対象者のうち、4人に1人が年収1,000万円以上を得ていました。
年収は、その人が持つスキルや経験など、複数の要素によって総合的に決まるものの、調査の結果から、英会話力の高さも大きな影響力を持つファクターの一つであると考えられます。
ビジネスの現場では英語のスピーキング力が鍵に
日本では、英語のリスニング・リーディング力を問う試験でハイスコアを取得しながらも、実際のビジネスシーンでは英語を上手く話せないという悩みを抱える人が少なくありません。
このような実情の中、英語の総合的な運用能力を測るCEFRを基準に、中級以上の英会話スキルを手に入れて自信をつければ、グローバルなビジネスの舞台での自らの市場価値がより高まっていくのではないでしょうか。
英語力によって広がるグローバル人材のキャリア
次に、グローバル企業で働く会社員を対象に行われた、英語力とキャリアの関係についての調査結果を見てみましょう。
ビズメイツ株式会社が実施した今回の調査からは、英語力を活かすことで「仕事の幅が広がる」「転職時に有利」など、グローバル企業に所属するビジネスパーソンが実感している複数のメリットが浮かび上がりました。
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【グローバル人材のキャリアに関する実態調査】
- 調査対象:年収600万円未満で週に20時間未満英語を話すグローバル企業の会社員
- 調査方法:IDEATECHが提供するリサーチPR「リサピー®︎」の企画によるインターネット調査
- 調査期間:2022年10月13日~10月18日
- 有効回答:101名
- 出典:ビズメイツ
※構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても必ずしも100とはなりません。
約9割が「英語力が自身のキャリアに影響を与えた」と回答
調査結果によると、英語力が自身のキャリアにどのくらい影響を与えたかという質問に対し、「かなり影響している(52.5%)」「やや影響している(40.6%)」と答えた人の割合は、全体の90%以上にのぼりました。
また、キャリアアップにあたって英語が重要だと思う理由(複数回答可)としては、「仕事の幅が広がるから(75.3%)」「転職に有利だから(57.5%)」に加え、「昇進の条件だから(37.0%)」との回答もみられました。
グローバルにビジネスを展開する企業において、英語力は必要不可欠と言っていいほど優先度の高い要素になっていることが分かります。
英語力向上による年収アップは8割以上が「50万円以上」と予想
英語力の向上によって年収が増えるかどうかを問う質問では、「非常にそう思う(40.6%)」「ややそう思う(51.5%)」との回答が大半を占め、その中でも年収のアップ額を「50~100万円未満」と予想した人は38.7%、「100~150万円未満」と回答した人は20.4%でした。
英語力がアップすることでできる仕事の具体的な例(複数回答可)としては、「海外企業との商談(70.3%)」「海外のクライアントとのコミュニケーション(64.8%)」「英語での情報収集(62.6%)」などの回答が上位に入り、仕事の幅の広がりによって年収の増加を期待する様子が見受けられます。
英語力はキャリアアップに欠かせない要素に
グローバル企業で実際に働く会社員が回答した今回の調査結果には、ビジネスパーソンが日頃の業務に取り組む中で感じている印象が如実に反映されていると言えるでしょう。
英語力向上によって、年収増加や仕事の幅が広がる可能性を期待する回答の多さからも、英語スキルとキャリアアップの関係性の深さがうかがえます。
まとめ
英語力の向上には、日々の学習の継続が鍵となります。具体的な目標なしにコツコツと学習を続けることは容易ではありませんが、年収やキャリアアップに関するメリットが示された今回の調査結果を見て、改めて英語学習へのやる気が高まった方もいるのではないでしょうか。
努力をして手に入れた英語スキルや知識・経験は、なりたい自分になるための一歩を踏み出す際にそっと背中を押してくれるはずです。
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English Hub 編集部
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