「対象」はこう訳す②【通訳者も悩む日本語表現】

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みなさん、こんにちは!先週に引き続き、今回の日本語表現は、『対象』です。前回のコラムではバリエーションに富んだ表現が登場しましたが、今回はさらに4例ご紹介します。

  1. 「この商品の対象年齢は5歳以上です。」
    This product is suitable for children aged five and up.

    • be suitable for = ~に適している

    この場合のbe suitable forには、「安全に使用される」というニュアンスを含んでいます。Not suitable for children under 3 years of age(3歳以下の子供には使用しないでください。)のように否定形になると、この「使用する」というニュアンスがより明確になります。

  2. 「このテキストは中級レベルの英語学習者が対象です。」
    This textbook is intended for intermediate level English learners.

    • be intended for = ~向けの

    be intended for には、「商品や製品が作られた目的」というニュアンスが含まれています。例えば、This fund is intended for emergency use only.という文章だと、「緊急時のため(目的)だけのお金」と、この「目的」というニュアンスがわかりやすいのではないでしょうか。

  3. 「初めてサービスをご利用頂いたお客様がこのキャンペーンの対象です。」
    This deal is limited to first-time users of our services.

    • be limited to = ~に限られる

    この文章で使われている「対象」は、「~に限定される」という意味だと解釈できるため、be limited toを使って英訳しました。

  4. 「彼のSNS上での発言が批判の対象となった。」
    His post on social media became the object of criticism.

    • object of = ~の的になる

    objectには、「対象物」や「目標」という意味があり、そこからobject of ~=「~の的」という意味で使われます。例えば、object of admirationは「憧れの的、対象」です。

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    【通訳者も悩む日本語表現】シリーズは、7,500名以上の通訳・翻訳者で1,700社以上のグローバル企業に語学サービスを提供してきた通訳・翻訳エージェント大手の 株式会社テンナイン・コミュニケーションによる英語学習コラムです。通訳者も思わず唸ってしまうような英語に訳しづらい身近な表現や流行りの現代用語などについて、「こう訳す!」という英訳をご紹介していきます。

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