○月○日、製薬会社・人事部に勤めているEさんは東京オフィスで取り入れる新しい研修プログラムについて外国人上司に説明していました。そこで通訳者AはNG英語を聞いてしまったのです。
- This training program is for all the proper employees.
(これは全正社員を対象としたプログラムです。)
properには「正確な、厳密な」という意味もありますが、雇用形態の「正社員」を表すには適していません。properは通例、「適切な、ふさわしい」という意味でも使われており、proper employeesとすると「ちゃんとした社員」というニュアンスになり、他の社員の方々を「ちゃんとしていない」と呼んでいるように聞こえてしまいます。
- This training program is for all the full-time employees.
(これは全正社員を対象としたプログラムです。)
ポイント解説
それぞれの雇用形態の呼称は以下となります。
- 正社員:full time employee (worker)
- 契約社員:contract employee (worker)
- 派遣社員:temporary (temp) staff
また、properの正しい使い方には以下のような例があります。
- He’s the proper person for the job.
(彼こそその仕事にふさわしい人物だ。)※他人と比較して、彼がより適切だということ - We should use proper language in the office.
(オフィス内では礼儀正しい言葉を使うべきです。) - You should have a proper holiday.
(君はちゃんとした休暇を取ったほうがいい。)※口語
通訳エージェントによる英語学習コンテンツをお届け
【通訳者は聞いた!現場で飛び交うNG英語】シリーズは、9,000名以上の通訳・翻訳者で1,700社以上のグローバル企業に語学サービスを提供してきた通訳・翻訳エージェント大手の 株式会社テンナイン・コミュニケーションによる英語学習コラムです。グローバル企業のオフィスを舞台に活躍する通訳者たちの体験をベースに、英語学習中のビジネスパーソンに役立つコンテンツをお届けします。
通訳エージェントが開発した「One Month Program」とは
テンナイン・コミュニケーションでは、独自に開発したビジネスパーソン向けの1ヶ月間限定の短期集中型パーソナルトレーニングプログラム「One Month Program」を提供しています。「一生で一番、英語を伸ばす1ヶ月」をコンセプトに「シャドーイング」や「リプロダクション」といった本格的な通訳トレーニングメソッドを活かした自己学習、「ディクテーション」や「英作文」など毎日の課題提出と添削レポート、そして計8回のネイティブとのプライベートレッスンという組み合わせにより1ヶ月という短期間で効率的に英語力を磨きます。受講期間中は日本人トレーナーとネイティブ講師が専属でつき、学習進捗管理だけではなく課題添削からアドバイスも含めて徹底指導してくれます。数ヶ月以内に海外出張や海外転勤などを控え、最短で最大限の効果を出したいという方に大変おすすめのプログラムです。
※当記事の著作権は、株式会社テンナイン・コミュニケーションに属します。記事中に記載されている文章等の無断転載を禁止します。
株式会社テンナイン・コミュニケーション
最新記事 by 株式会社テンナイン・コミュニケーション (全て見る)
- 「とんでもない」はこう訳す【通訳者も悩む日本語表現】 - 2021年1月2日
- 「耐え抜く」はこう訳す【通訳者も悩む日本語表現】 - 2020年12月21日
- 「片づける」はこう訳す【通訳者も悩む日本語表現】 - 2020年12月10日
- 「雑音」はこう訳す【通訳者も悩む日本語表現】 - 2020年11月22日
- 「機嫌が悪い」はこう訳す【通訳者も悩む日本語表現】 - 2020年11月12日