外国語を賢く脳に叩き込むための3つのポイント

新しい言語を学ぶ過程では、1つ1つのステップを楽しみながら前進できる日もあれば、なかなか上達が感じられず、先が見えないこともあるでしょう。

今回は、初心者レベルからスタートして4か国語をマスターしたという多言語学習マニアスタッフに学ぶ外国語習得のポイントをご紹介します。英語学習に行き詰まったとき、今回お伝えするポイントが、スランプからの脱却を助け、効率学習を後押ししてくれるはずです。

速く効率的に外国語を習得するための3つのポイント

1. 緊張感を持つ

多くの人にとって外国語を学ぶ上での一番の悩みは、なかなか時間が取れないことでしょう。職場や学校で1日、大量の情報にさらされたあと、脳は「もう余分なエネルギーが残っていない」というシンプルな理由から、英語を学習することを拒むかもしれません。これからご紹介するのは、そんなときに有効な対処法です。

講師から対面で学べるクラスを受講しよう

オンラインレッスン、マンツーマンレッスン、週末のワークショップなど、どんなスタイルでもいいので、やる気を持続させてくれる方法を見つけましょう。クラスメートや講師など、他の人と顔を合わせる状況に身を置くことで、良いプレッシャーの中で学んでいくことができるはずです。

学習成果を記録し、シェアしよう

学習成果を確認する手段としてオーディオや動画を使うことを考えたことはありますか?または、英語で書いたエッセイや手紙、お気に入りの表現などをソーシャルメディアでシェアしたことはありますか?TwitterやFacebookグループ上には学習の維持を促してくれ、自分が学習したことを他の学習者と共有できる多くの外国語学習のコミュニティが存在します。

語学をマスターせざるを得ない状況に身を置こう

通勤や通学途中に聴く音楽や、週末に観る映画、ネットフリックスの番組、朝食中に読む雑誌、ソーシャルメディアの投稿を英語で楽しむことが、真剣に英語学習に取り組むためのワンステップになります。

さらに家中のアイテムに英語名称を明記したポストイットを貼ってみましょう。そうすれば1日中新しい英単語に囲まれて過ごすことになります。常に英語が視野に入ることで、脳へ「英語を使わなければならない」というメッセージが送られることが大切です。

2. できるだけパーソナルな情報を学習に活用する


脳は必要ない情報を排除する傾向にあります。興味のないことについても同様です。実際、例えば都合の悪い記憶は残っているのに単語はなかなか覚えられないことがあります。しかし、脳が日々さらされる情報量を考えると脳内処理が行われることはごく自然なことです。ここで大切なのは、外国語が自分にとって重要且つ、必要な情報であると脳に思い込ませることです。

自分で撮った写真を活用しよう

たとえば「犬」という単語をフラッシュカードを使って覚えるなら、脳の構造を考えると、カードの片面には「犬」という文字より自分のペットの写真を使った方が記憶に定着しやすいでしょう。スマートフォンのフラッシュカードアプリを使えば、簡単に自分の写真を活用して単語の勉強をすることができます。

身近な言葉や表現から覚えよう

ボキャブラリーは市販の単語帳を利用するよりも、自分の生活、体験、ルーティン、人間関係に関わる言葉を選んで覚えましょう。例えば、外国語学習の初期にはよく、様々な職業に関する単語を学ぶことがあります。職種名の一覧をひたすら覚えるより、まずは自分自身や身内、親友など身近な人とその仕事を関連付けて覚える方が記憶に残ります。実際に学んだ言葉を使う機会が多ければ、記憶に留めやすくなるためです。

自分自身について書いてみよう

教科書の例題よりもむしろ、自分の日常や、心情、意見、体験を言い表す言葉を使ってみましょう。教科書の内容は出発点であり最終目的ではありません。最終目的は学んでいる言語を実生活で難なく使いこなすことです。

3. 効果の実感できる学習法を繰り返し実践する

高校で学んだ英単語のリストをはっきりと覚えている人も多いはずです。しかし、その単語を実際に適切な文脈や会話の中で使いこなせますか?恐らくこの時点で反復のための反復学習は一番の学習法ではないということに気づくはずです。反復学習にもメリットはありますが、あくまでも詰め込みすぎず、効果的に反復することが肝心です。

学習の間隔を空け、繰り返す

多言語話者であるガブリエル・ワイナーは『Fluent Forever: How to Learn Any Language and Never Forget It』という著書の中で第二言語を習得するための分散学習のテクニックを紹介しています。詰め込み学習の後、その教材には二度と目を通さないという勉強法より、むしろ、長めの間隔を空けながら長期にわたって単語を繰り返し学習することが重要です。

脳が忘れかけたタイミングで学習中の言語を叩き込むことが大切です。「4ヶ月間、1日30分トレーニングすることで、フラッシュカード3600枚分の単語が90%から95%正確に記憶に留まることを期待できる」とワイナーは言います。試してみましょう!

視覚で覚える

フラッシュカードに個人的な写真を活用することで学習を自分用にパーソナライズできると前述しました。自分の写真だけでなく、英単語をGoogleで画像検索し、表示された写真のひとつを携帯電話に保存してフラッシュカードとして活用すれば、脳の記憶力がより活性化され、覚えやすくなります。面白い写真や家族旅行の写真、大好きな人の写真などを集めてカスタマイズしたフラッシュカードを作ってみましょう。反復学習してみれば、文字で覚えるよりも効果的だと感じるでしょう!

学んだことはすぐに繰り返し使っていく

単語リストを全て記憶することと各単語の使い方を学ぶことは別です。私達の脳はどちらかと言うと日常会話に組み込まれる内容を覚える方が得意です。

先生やクラスメートとの会話、グループ内での会話で学んだ知識を使っていくことは、モチベーションを維持するために重要です。また、覚えたての単語を使って1単語につき10通り以上の文章を書くトレーニングをしてみましょう。文脈に落とし込むことで記憶するだけでなく、何を学んだかを理解することに役立ちます。

英語学習をもっと効率的に!

学習を続けても英語力の向上がなかなか実感できないようなときは、一度立ち止まって自分の学習法を見直してみましょう。自分自身の脳の働きを知って味方に付けることで、より楽しく効率的に知識を増やし、スキルを向上させることができます。今回ご紹介した方法をぜひ実践してみてください!

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EFブログ」は、世界各地に500を超える事業拠点と50校の直営語学学校を擁し、語学留学プログラムなど多数の教育プログラムを展開する国際教育機関EFによるコラムです。旅行、海外の文化、言語などについての、世界中から集めたアイデアやアドバイス、最新情報をお届けします。

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イー・エフ・エデュケーション・ファースト

1965年にスウェーデンで設立され、現在、世界各地に500を超える事業拠点と50校の直営語学学校を擁する国際教育事業のリーディングカンパニー。留学プログラムなど、多数の教育プログラムをグローバルに展開。東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会のオフィシャルパートナー(語学トレーニング)。