グローバル化に対応できる人材の育成ニーズが高まる中、小学校では英語教育が本格化し、多くの企業で社員の英語教育が推進されています。このような学習環境の変化は、世代ごとの英語に関する意識や取り組みにどのように影響しているのでしょうか。
インターネットリサーチ事業を手掛けるGMOリサーチ株式会社は、15歳~19歳の男女5,000名の未成年モニターと、20代~50代の男女5,000名の成人モニターを対象に「英語に関する意識調査」を行い、各グループの実態を比較しました。
まず、英語に対する意識を「とても得意」から「全く得意ではない」までの5段階の回答から選択する設問では、「とても得意」・「やや得意」を合算した回答が未成年では30.8%、成人では13.2%となりました。未成年のほうが成人よりも、英語を「得意」だと感じている人が多いようです。
実践している、あるいはしていた勉強方法については「学校の授業で勉強する」のほかに、未成年では「教材を購入して勉強する」「英語の歌詞を聴いて勉強する」との回答、成人では「海外の映画を観て勉強する」との回答がそれぞれ20%を超えました。一方で「特に英語の勉強はしていない」という回答が、未成年の10.3%に対し、成人では33.4%となりました。また「英語学習のアプリを利用する」という回答は未成年が成人を11.1ポイント上回り、スマートフォンやタブレットの普及という時勢を反映した若年層の学習方法の変化が浮き彫りとなりました。
「今後英語を活かしたい場面」としての回答は、未成年では「海外旅行」が最多の42.9%でした。成人では同回答が24.9%であった一方、「特になし」が最多の55.5%となりました。また、未成年では「英語の曲を聴く」「外国人の友人との交流」「英語の映画やドラマを字幕なしで見る」といった回答もそれぞれ20%を超えていますが、成人の回答はいずれもそれを下回り、英語の活用意欲に差が表れる結果となりました。
最後に「英語を習得することが重要だと思うか」を問われ「とてもそう思う」「ややそう思う」との回答が未成年では合わせて82.9%に上ったのに対し、成人では50.2%に留まりました。特に成人は「とてもそう思う」と答えた割合が低く、成人に比べて未成年のほうがより英語習得の重要性を感じていることがわかりました。
今回の調査で鮮明になったのは、成人に比べて未成年が英語学習に積極的であり、英語の活用意欲が高いという実態です。今や英語によるコミュニケーションは一部の得意な人の受け持ちではなくなり、誰もが街なかや職場で英語力を活用すべき場面に遭遇するようになりました。若手ビジネスパーソンであれば、近い将来、音楽や身近なデバイスを通して気軽に英語に触れてきた今の未成年層と、職場で肩を並べることもあるでしょう。今から前向きに英語を学ぶことで、そのときグローバルなビジネスの場で次世代と共にタスクに取り組む余裕にもつながるはずです。
【参照サイト】「英語に関する意識調査」を未成年・成人計10,000名に調査 – GMOインターネット株式会社
English Hub 編集部
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