○月○日、社員Aさんはアメリカ本社から来た社員との合同ミーティングに出席しました。その後の会食で、日本とアメリカの経済や企業の動向について情報交換している時、通訳者AはNG英語を聞いてしまったのです。
- Do you know Warren Buffett? He is a very famous American investor, isn’t he?
(ウォーレン・バフェットをご存知ですか?アメリカでとても有名な投資家ですよね。)
「~を知っていますか?」と相手に尋ねる時には、もちろん「Do you know~」を使いますよね。しかし、「know」には「直接的に知っている、会ったり話したことがある」というニュアンスがあるのです。
- Do you know of Warren Buffett? He is a very famous American investor.
(ウォーレン・バフェットをご存知ですか?アメリカでとても有名な投資家ですよね。)
ポイント
【know of】
「know of」は直接会ったことはないが、存在は知っているというニュアンスです。「have heard of」も「聞いたことがある」という意味なので、同じように用いることができます。
- “I know of Shohei Ohtani.”/”I’ve heard of Shohei Ohtani.”
(大谷翔平という野球選手がいることは知っている。名前は聞いたことがあるが、どれほどすごい選手かまでは分からない。)
【know about】
「know about」は直接会ったことはないが、調べたりして、詳細まで知っているという場合に用います。
- “I know about Shohei Ohtani.”
(大谷翔平がどの高校出身で、日本での活躍、大リーグでの活躍や怪我など詳しい内容までよく知っている。)
このように持っている情報量の違いによって、用いる表現が変わってきます。ちなみに、実際の会話で例えば「Do you know Shinzo Abe?」と相手に聞いても、直接知り合いではないことは会話の流れから明らかなので、会話の流れに大きな影響を与えてしまうことはあまりありません。自分または相手が知っている情報量によって上記の表現を使い分けられるとベターです。
通訳エージェントによる英語学習コンテンツをお届け
【通訳者は聞いた!現場で飛び交うNG英語】シリーズは、9,000名以上の通訳・翻訳者で1,700社以上のグローバル企業に語学サービスを提供してきた通訳・翻訳エージェント大手の 株式会社テンナイン・コミュニケーションによる英語学習コラムです。グローバル企業のオフィスを舞台に活躍する通訳者たちの体験をベースに、英語学習中のビジネスパーソンに役立つコンテンツをお届けします。
通訳エージェントが開発した「One Month Program」とは
テンナイン・コミュニケーションでは、独自に開発したビジネスパーソン向けの1ヶ月間限定の短期集中型パーソナルトレーニングプログラム「One Month Program」を提供しています。「一生で一番、英語を伸ばす1ヶ月」をコンセプトに「シャドーイング」や「リプロダクション」といった本格的な通訳トレーニングメソッドを活かした自己学習、「ディクテーション」や「英作文」など毎日の課題提出と添削レポート、そして計8回のネイティブとのプライベートレッスンという組み合わせにより1ヶ月という短期間で効率的に英語力を磨きます。受講期間中は日本人トレーナーとネイティブ講師が専属でつき、学習進捗管理だけではなく課題添削からアドバイスも含めて徹底指導してくれます。数ヶ月以内に海外出張や海外転勤などを控え、最短で最大限の効果を出したいという方に大変おすすめのプログラムです。
※当記事の著作権は、株式会社テンナイン・コミュニケーションに属します。記事中に記載されている文章等の無断転載を禁止します。
株式会社テンナイン・コミュニケーション
最新記事 by 株式会社テンナイン・コミュニケーション (全て見る)
- 「とんでもない」はこう訳す【通訳者も悩む日本語表現】 - 2021年1月2日
- 「耐え抜く」はこう訳す【通訳者も悩む日本語表現】 - 2020年12月21日
- 「片づける」はこう訳す【通訳者も悩む日本語表現】 - 2020年12月10日
- 「雑音」はこう訳す【通訳者も悩む日本語表現】 - 2020年11月22日
- 「機嫌が悪い」はこう訳す【通訳者も悩む日本語表現】 - 2020年11月12日