英語学習者の中には、「TOEICのスコアが高くても英語を話すことができない人はたくさんいる」「TOEICはテクニックでいくらでもスコアが上がるから意味がない」といったTOEICに対する否定的な話を一度は聞いたことがあるという方も少なくないのではないかと思います。
たしかに、TOEICでハイスコアをとれることと英語を話せることはイコールではありませんし、TOEICのテスト内容には一定のパターンがあるため、繰り返しの訓練とテクニック次第では短期間で実力以上にスコアをアップさせることも不可能ではありません。
しかし、それではTOEICを受験することは全く意味がないのかと言えば、決してそんなことはありません。むしろ、TOEICを有効活用することは英語学習の効率アップにつながり、スコアの獲得による多くのメリットも得られます。そこで、今回はなぜ英語学習者の方はTOEICでハイスコアを目指すべきなのか。その理由を5つご紹介したいと思います。
英語を学ぶならTOEICでハイスコアを目指すべき5つの理由
英語学習にTOEICを活用することで得られる代表的なメリットとしては、下記5つが挙げられます。
- 英語学習の成果を客観的に測定できる
- 英語学習のモチベーションになる
- キャリアの転換点において大きなアピール材料となる
- 実践的なビジネス英語を学べる
- 総合的に英語力を身につけられる
それぞれのポイントについて詳しく説明していきます。
1. 英語学習の成果を客観的に測定できる
TOEICを受験する大きなメリットの一つは、日々の英語学習の成果をスコアという数値で客観的に測定できるという点です。英語4技能のうち、リスニング・リーディングについてはTOEIC L&Rで、スピーキング・ライティングについてはTOEIC S&Wでそれぞれ測定することができます。
TOEICを活用することで、これらの英語4技能についてどこまで能力を高めるかをスコアという具体的な目標として設定することができ、現時点でのスコアと比較することで、どの程度ギャップを埋める必要があるのかを可視化することができます。この「目標」「現状」「課題」の3つを可視化することは英語学習を効率化するうえでとても役立ちます。
また、毎日英語学習に取り組んでいるにも関わらずスコアが伸び悩む場合は、従来の学習法を変える必要があるサインと捉えることもできます。このように、TOEICは英語学習のPDCAサイクルにおける「チェック」の機能としても活用することもできるのです。
2. 英語学習のモチベーションになる
スコアという客観的な指標に基づいて目標設定や学習成果を見える化することは、英語学習のモチベーション向上にもつながります。スコアが伸びると純粋に嬉しいだけではなく、自分の英語力に対する自信が生まれ、より英語に対して積極的で前向きな気持ちを持てるようになります。
また、せっかく費用を払ってTOEICを受験する以上は少しでも前回よりもよいスコアを取りたいと思うのが人の常なので、自らあえて定期的にTOEICを受験するというマイルストーンを課すことで、忙しくてなかなか英語を勉強する時間がないという方でもなかば強制的にモチベーションを維持することができます。
3. キャリアの転換点において大きなアピール材料となる
TOEICでハイスコアを獲得することは、就職や転職、海外転勤や昇進などキャリアの重要な転換点における大きなアピール材料になります。
詳しくは「TOEICがキャリアアップに有効であることを示す5つのデータ」を参照いただければと思いますが、グローバル化が進む現在では多くの企業がTOEICスコアを採用時や海外出張・海外赴任者の選抜時、異動・昇進・昇格時などの判断材料として参照しており、TOEICでハイスコアをとることがキャリア選択においてプラスになる可能性が高まっています。また、TOEICでハイスコアを取っている人ほど年収が高いというデータもあり、TOEICはキャリアの可能性だけではなく年収面でも価値を持つ可能性が高いと言えます。
4. 実践的なビジネス英語を学べる
TOEICはビジネスや日常生活における実践的な英語コミュニケーション能力を測定することを目的として作られているテストであり、TOEICのテストそのものがビジネス英語の教材としても非常に優れています。
TOEICで出題される会話のスクリプトやメール文章、プレスリリース、広告などの中には全て実際のビジネスの場面で活用されている単語や表現などが数多く含まれているほか、リスニングテストの発音もアメリカ英語、イギリス英語、カナダ英語など様々なネイティブの音声が含まれています。
そのため、TOEICの勉強をしっかりとすることはハイスコアの獲得だけではなくベースとなるビジネス英語力の向上にもつながるのです。TOEICを受験する目的をスコア獲得だけに絞るのではなく、TOEICテストそのものをビジネス英語教材としてフル活用するという気持ちで取り組むことで、スコア以上の大きな見返りが得られます。
5. 総合的に英語力を身につけられる
TOEICはリーディング、リスニングしかないので実際の英語力アップにはつながらないという意見をたまに耳にしますが、実際にはTOEIC テストの中にはスピーキング、ライティング能力の測定を目的とするTOEIC S&Wもあり、最もメジャーなTOEIC L&Rと併用して受験することで、英語4技能全てのトレーニングに役立てることができます。
英語の4技能のうちどこが自分の弱点なのかを把握することができれば、苦手な部分を集中してトレーニングし、より効率的に総合的な英語力を高めることができます。最近では「読む」「聞く」だけではなく「話す」「書く」といったアウトプット能力に対するニーズも高まっているため、TOEICを受験する方はぜひL&RだけではなくS&Wも受験するようにしましょう。
まとめ
いかがでしょうか?TOEICでハイスコアを目指す価値は、スコアそのものだけではなくスコアを獲得するためのプロセスに存在していることがお分かりいただけるのではないかと思います。TOEICを目標管理・モチベーション管理のツールとして、また実践的なビジネス英語教材としてフルに活用することは、英語学習の効率を高めてくれるだけではなく、スコアだけではないより本質的なビジネス英語力の向上にもつながるのです。
英語学習に取り組んでいる方はぜひTOEICをツールとして有効活用し、ハイスコアの獲得を目指して頑張りましょう。
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