○月○日、旅行会社に勤めているTさんは、息抜きのために休憩エリアでコーヒーを飲んでいました。そこに外国人の同僚が通りかかったので声をかけましたが、その時、通訳者AはNG英語を聞いてしまったのです。
- Hi Kim, let’s have a small talk.
(やあ、キム。ちょっとお喋りでもしませんか。)
「スモールトーク」というとちょっとした世間話を思い浮かべるかもしれませんが、上記のような言い方ですと、「これから何かネガティブな話をされるのでは…?」というように相手は身構えてしまいます。
- Hi Kim, let’s have a chat.
(やあ、キム。ちょっとお喋りでもしませんか。)
ポイント解説
「スモールトーク」というのは英語ネイティブの中では「世間話」に限定したイメージではなく、ちょっとした小話というニュアンスになります。
つまり、“Let’s have a small talk.” は “I have something to talk to you about.”(ちょっと話したいことがあるのですが…)とほぼ同意義になります。「ちょっと話がある」と言われると聞き手は身構えてしまいますよね。
代わりに以下の表現を使うと「ちょっとした楽しい会話をしたい」というニュアンスになります。
- chatを使う
→ chatには「くつろいで親しげに交わす会話」のニュアンスがあります。
例) Let’s have a chat.
(ちょっとお喋りでもしませんか。) - 会話を促す質問文を使う
例) What’s new? / What’s up? / What have you been up to?
(最近どうですか?)
通訳エージェントによる英語学習コンテンツをお届け
【通訳者は聞いた!現場で飛び交うNG英語】シリーズは、9,000名以上の通訳・翻訳者で1,700社以上のグローバル企業に語学サービスを提供してきた通訳・翻訳エージェント大手の 株式会社テンナイン・コミュニケーションによる英語学習コラムです。グローバル企業のオフィスを舞台に活躍する通訳者たちの体験をベースに、英語学習中のビジネスパーソンに役立つコンテンツをお届けします。
通訳エージェントが開発した「One Month Program」とは
テンナイン・コミュニケーションでは、独自に開発したビジネスパーソン向けの1ヶ月間限定の短期集中型パーソナルトレーニングプログラム「One Month Program」を提供しています。「一生で一番、英語を伸ばす1ヶ月」をコンセプトに「シャドーイング」や「リプロダクション」といった本格的な通訳トレーニングメソッドを活かした自己学習、「ディクテーション」や「英作文」など毎日の課題提出と添削レポート、そして計8回のネイティブとのプライベートレッスンという組み合わせにより1ヶ月という短期間で効率的に英語力を磨きます。受講期間中は日本人トレーナーとネイティブ講師が専属でつき、学習進捗管理だけではなく課題添削からアドバイスも含めて徹底指導してくれます。数ヶ月以内に海外出張や海外転勤などを控え、最短で最大限の効果を出したいという方に大変おすすめのプログラムです。
※当記事の著作権は、株式会社テンナイン・コミュニケーションに属します。記事中に記載されている文章等の無断転載を禁止します。
株式会社テンナイン・コミュニケーション
最新記事 by 株式会社テンナイン・コミュニケーション (全て見る)
- 「とんでもない」はこう訳す【通訳者も悩む日本語表現】 - 2021年1月2日
- 「耐え抜く」はこう訳す【通訳者も悩む日本語表現】 - 2020年12月21日
- 「片づける」はこう訳す【通訳者も悩む日本語表現】 - 2020年12月10日
- 「雑音」はこう訳す【通訳者も悩む日本語表現】 - 2020年11月22日
- 「機嫌が悪い」はこう訳す【通訳者も悩む日本語表現】 - 2020年11月12日