国際教育事業のリーディングカンパニーであるイー・エフ・エデュケーション・ファースト(※)が、2020年版「EF EPI 英語能力指数」を発表しました。EF EPI英語能力指数は、2011年より毎年発表されている英語能力ランキング。指数の基盤となるのは、EFがオンラインで無料提供している英語テスト「EFSET」の結果です。2020年度は世界100カ国・地域で220万人がEFSETを受験しました。
本年度は新型コロナウイルスの感染症拡大等の影響を受け、EPIスコアの世界ランキングのみを国内向けに公表。分析レポートは英語版のみ公開されています。
日本は、一昨年の49位、昨年の53位からさらに順位を2つ下げ、100カ国中55位という結果に。各国・地域の英語能力レベルは「非常に高い」から「非常に低い」までの5段階に分類されていますが、日本の英語力は下から2番目にあたる「低い」となっています。
また、CEFRとの相関関係をより明確に示すため、従来1~100の数値で表示されていたEPIスコアが1~800ポイント表示に切り替わりました。これにより、EPIスコアとCEFRレベルを対称比較できるようになりました。
1965年にスウェーデンで設立され、現在、世界各地に500を超える事業拠点と50校の直営語学学校を擁する国際教育事業のリーディングカンパニー。留学プログラムなど、多数の教育プログラムをグローバルに展開。東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会のオフィシャルパートナー(語学トレーニング)。
2020年版「EF EPI 英語能力指数」結果について
国・地域別ランキング
ランキングのトップに立ったのは、2年連続1位のオランダ。2位~5位は、デンマーク、フィンランド、スウェーデン、ノルウェイと北欧諸国が続き、アジア勢は10位にシンガポールがランクイン。1位から12位の南アフリカまでの国々が、「非常に高い」英語力を有していると評されています。EFSETの基準が定める「非常に高い」英語力とは、具体的には「ネイティブスピーカーと英語で交渉ができる」といったレベルの英語力を示しています。
アジア地域の順位をみてみると、トップのシンガポールに続くのは、27位のフィリピンで、英語レベルは「高い」と評されています。「高い」英語力とは、「仕事で英語プレゼンテーションを行うことができる」といったレベルを示しているため、相当のレベルであることが分かります。後に続く30位のマレーシアの英語力は「平均」です。一方、日本が分類されている「低い」英語力とは、「同僚とスモールトークができる」といった程度と規定されています。
日本の近隣諸国では、32位・韓国、33位・香港、38位・中国が「平均」の英語力で、いずれも日本の順位を上回る結果となっています。また、今年は韓国が香港を抜き、アジア地域で4位と健闘しています。
リモート時代こそ、世界とつながるための英語力を身に付けよう
EFアカデミックアフェア・バイスプレジデントのクリストファー・マコーミック氏が「COVID-19のような世界的な危機下では共通課題に立ち向かうため、共通言語の英語が必要不可欠です。企業活動においても、リモートワークの推進に伴い言語コミュニケーションの重要性が増している」とコメントしているように、英語はこれからの時代に必要不可欠なスキルです。
日本は、2011年の調査開始以来、10年連続で順位を下げるという残念な結果になりました。このことから、日本人一人ひとりが、これからの時代を生き抜くための英語力の習得に向け、日々努力する必要があると言えるのではないでしょうか。
【参照サイト】EF EPI 2020 – EF 英語能力指数
【関連ページ】日本の英語力は世界112ヶ国中78位 ― 2021年英語能力指数をEFが発表
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English Hub 編集部
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