TOEICや英検、TOEFLなど、英語力を客観的に測るためのテストには数多くの種類があります。テストを活用して現状の英語力を確認することは、日頃の学習成果や自身の弱点を把握し、学習の方向性を確認する上でも有効です。しかし、受験日程や会場の制約、受験費用の負担などを考えると、気軽には受験できないと感じている方も少なくないでしょう。
そんな方におすすめしたいのがオンライン英語力判定テストです。日時・場所に縛られずに受験し、自分の英語力を知ることができるのがメリットです。そこで今回は、タブレットやスマホで受験可能な無料のオンライン英語力判定テストを5つご紹介します。
目次
EF SET
スウェーデンで設立され、グローバルに教育事業を展開する世界最大規模の私立教育機関、 EF(イー・エフ・エデュケーション・ファースト)が提供する「EF SET」は、リーディング・リスニングがそれぞれ25分間、合計で50分間のテストです。オンラインにて無料で受験ができ、テスト終了後には英語力証明書として使える試験結果共有用のオリジナルURLを受け取れます。
語学におけるコミュニケーション能力を示す国際的な言語力指標として世界的に認知されている「CEFR(セファール)」。EF SETは、このCEFRに準じて英語力を測定し、リーディングとリスニングのスキルを「A1・A2・B1・B2・C1・C2」の6段階で判定します。
EF SETはもともと、IELTSやTOEFLのようなテストに匹敵する判定テストを目指し、言語教育評価の専門家たちとともに開発されています。結果を各種英語検定試験のスコアに換算できるので、留学先やビジネスシーンなどで求められる英語力と自分の英語力を照合するためのベンチマークとして活用できます。
また、より短時間で英語レベルを確認できるEF SETクイックチェック(所要時間15分の簡易版テスト)も用意されているので、まずは気軽にチャレンジしてみませんか?
Weblio語彙力診断テスト
Weblio英会話を運営するGRASグループ提供の「Weblio語彙力診断テスト」は、英単語の意味を選択肢から選ぶ形式で、約2分半で25問出題、1問の解答時間は10秒となっています。判定結果としてのレベル分けは細かく、Weblioによる本テストの「サービスのご案内」で明らかにされているのはレベル16までですが、さらに上のレベル(称号)も存在するようなので、学習へのモチベーションを上げるのにも便利です。テストは5種類あり、今回筆者は「総合診断」を受験しました。
診断テストの問題は、解答の正誤やかかった時間によって出題される単語の難易度が随時変わります。例えば、制限時間内に正解すると次に出題される単語レベルが上がり、逆に、不正解だったり、解答時間が遅いと出題レベルは下がります。また、ある程度正解を続けていくと文章形式でも出題されます。
テスト終了後はどの問題が正解・不正解だったかが一目でわかるリストが表示されます。単語の意味だけでなく、音声での発音確認もできるなど、復習しやすい設計なのが嬉しいポイントです。短時間で気軽に単語学習をしたい方におすすめのテストです。
なお、Weblioは今回ご紹介した「総合診断」に加え、TOEIC・英検・大学入試・TOEFLと、それぞれの試験に対応する形で5種類の語彙力診断テストを提供しています。自分の目的に合わせて、ぜひ一度チャレンジしてみてください。
KITE Lite(Kaplan)
アメリカで設立され、海外留学・語学教育などの分野で幅広く事業を展開し、80年以上もの歴史を誇る大手教育会社のKaplan(カプラン)が提供する英語レベル測定テスト「KITE」。語学能力を示す国際指標のCEFR(セファール)に準拠し、回答に応じて問題の難易度が調節されることによって精緻な測定を可能としています。今回ご紹介するのはその「お手軽版」ともいえる「KITE Lite」です。文法・リスニング・リーディングのスキルを無料で測定できます。
制限時間はなく、自分のペースで進められるのが特徴です。テスト時間の目安はおおよそ10分となっていますが、実際にやってみると30分くらいかかったため、時間に余裕をもって試してみるとよいでしょう。
判定レベルは初級・中級(下)・中級・中級(上)・上級・特急の6段階。自分の英語力が、CEFR・英検・TOEIC・TOEFL・ケンブリッジ英検において、どのレベルに相当するかを知ることができるのもポイントです。
AIスピーキングテスト(ネイティブキャンプ)
「ネイティブキャンプ(Native Camp)」は定額制で24時間365日、予約なし・回数無制限のレッスンを受講できるオンライン英会話です。ネイティブキャンプの英語力判定テスト「AIスピーキングテスト」は、有料プラン利用者だけでなく、無料体験中の方や、プランを退会した方でも無料で受験が可能。試験時間は約5分で、スマートフォン・タブレットから気軽に利用できます。
最新AIによる自動採点システムが、語彙力・文法・流暢さ・発音の4つの観点からスピーキングレベルを判定するのが特徴。テスト結果をもとに、おすすめのコースや教材の診断も受けられ、今後の英語学習の目標設定に役立てられます。
テストは日常英会話・ビジネス英会話の2種類。いずれも4つの問題形式から構成され、全7問が出題されます。テストを始める前に、声を出しやすい環境の確保と、使用するデバイスのスピーカーとマイクが機能しているかを確認します。
テストの流れとして、最初に日本語あるいは英語の音声で出題がなされます。与えられた時間内(準備時間)に答えを考え、口頭で回答します。準備時間・回答時間は、出題内容に応じて15~40秒程度と決して長くはないので、瞬発力が求められます。
レベル判定はテスト終了後すぐに確認でき、語彙・文法・流暢さ・発音の点数とそのレーダーチャート、総合評価の点数、スピーキングレベルが表示されます。レベルは10段階あり、CEFRとTOEIC®︎に換算した場合のレベル・点数が把握できるのもポイントです。
なお、マンスリースピーキングテストのテスト問題は毎月更新されるため、自分の英語力がどの程度なのかを定期的に確認できます。ネイティブキャンプのアカウントを持っている方はぜひトライしてみてください。
AI Test(QQ English)
オンライン英会話サービス「QQ English」が提供する英語力診断テスト「AI Test」。QQ Englishのアプリまたはマイページ上の機能の1つで、QQ Englishのアカウントを作成すれば、無料会員でも月5回まで無料で利用できます。
出題されたトピックについて約1分半程度のスピーチを録音すると、AIが内容を解析し、英語力を診断してくれます。AIによる英語力診断レポートでは、発音・イントネーション・流暢さ・文法・語彙力の5項目について、スコアやフィードバックが表示されます。さらに自分の英語力について、CEFRで相当するレベルや、強み・改善点もあわせて確認できます。スキマ時間に受験できるので、忙しい方にもおすすめです。
テストを開始すると、トピックが提示され、下記のようにスピーチの内容を考えるためのヒントも与えられます。出題は全て英語です。
回答に制限時間はなく、じっくり考えてから挑めます。また、録音した内容に納得がいかない場合は、何度でもやり直せます。
録音内容の解析にはそれほど時間がかからず、結果はすぐに確認できます。AIが音声を文字に起こした上で、文法や単語の間違いについて詳しく説明してくれるので、テスト後に復習して次回以降のレベルアップにつなげられます。
まとめ
気軽に自宅から受験できる無料のオンライン英語力判定テストをご紹介しました。今回ご紹介した中でも、特にEF SETとkaplanのテストは無料ながら、複数のスキルを総合的に測定できる本格的なテストとなっています。ソファでリラックスしながらスマホで受けるもよし、本番のテストさながらの緊張感を持ってデスクで受けるもよし。自分の現在の英語力の目安や得手不得手を知りたいという方は、ぜひ試してみましょう!
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Bob
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