「されて嫌だったのに、今は自分がやっていること」1位は? 上司・先輩の立場360人に聞いた

英語学習情報サイト「EnglishHub」は、部下や後輩がいる30代以上の男女360名を対象に、「職場での経験に関する調査」を実施しました。若い頃に上司や先輩からされて嫌だったにもかかわらず、今は自分もやっていることを尋ねたところ、1位は「すぐに答えを教えず、自分で調べさせる」で32.5%。2位は「細かい表現や体裁の修正を求める」で30.0%、3位は「勤務時間外に連絡する」で16.9%でした。

いずれかの行動を選んだ人は全体の69.2%に上ります。一方、「若い頃の自分が嫌がっていたような上司・先輩になっていると思う」と答えた人は26.1%でした。「なっていない」と考えている人に限っても、60.9%が昔は嫌だった行動を現在もしていると回答しています。

調査結果サマリー

  • 「若い頃の自分が嫌がっていたような上司・先輩になっている」と思う人は26.1%
  • 昔は嫌だったが、現在は自分もしている行動が1つ以上ある人は69.2%
  • 「嫌がっていたような上司・先輩にはなっていない」と答えた人でも、60.9%が何らかの行動を選択
  • 現在もしていることの1位は「すぐに答えを教えず、自分で調べさせる」32.5%、2位は「細かい表現や体裁の修正を求める」30.0%
  • 何らかの行動をしている249名のうち42.6%は、「おかしいと思うし、後ろめたさも感じている」と回答
  • 何らかの行動をしている割合は、役職なしの人では57.3%、役職者では77.0%

「嫌だったような上司・先輩になっている」と思う人は26.1%

「あなたは、若い頃の自分が嫌がっていたような上司・先輩になっていると思いますか」と尋ねたところ、「なっていると思う」は26.1%、「なっていないと思う」は73.9%でした。

「嫌だったような上司・先輩になっている」と思う人は26.1%
「嫌だったような上司・先輩になっている」と思う人は26.1%

4人に3人近くは、自分について「若い頃の自分が嫌がっていたような上司・先輩にはなっていない」と捉えています。

69.2%が、昔は嫌だった行動を今もしている

続いて、「上司や先輩からされたり、上司や先輩がしていて嫌だったのに、正直、今は自分もやっていること」を複数回答で尋ねました。

「あてはまるものがない」を除く10項目のうち、1つ以上を選んだ人は69.2%(249名)でした。

昔嫌だった行動を現在もしている人は69.2%
昔嫌だった行動を現在もしている人は69.2%

自己評価では「嫌だったような上司・先輩になっている」と考えている人が26.1%だったのに対し、具体的な行動を示すと約7割に心当たりがありました。

1位は「すぐに答えを教えず、自分で調べさせる」

昔は嫌だったものの、現在は自分もしている行動の1位は「すぐに答えを教えず、自分で調べさせる」で32.5%。2位は「細かい表現や体裁の修正を求める」で30.0%でした。

順位 昔は嫌だったが、今は自分もしていること 回答率
1 すぐに答えを教えず、自分で調べさせる 32.5%
2 細かい表現や体裁の修正を求める 30.0%
3 勤務時間外に連絡する 16.9%
4 若手に、飲み会の幹事や店の手配をやらせる 14.2%
5 会社や上司の決定にその場では従い、部下や後輩の前ではそれを批判する 13.3%
6 若手の提案を、前例がないという理由で却下する 5.6%
7 私的なことに、会社の費用を使う 2.5%
8 自分のミスを、部下や後輩のミスのように扱う 2.2%
9 部下や後輩の成果を、自分の成果のように扱う 1.7%
9 勤務時間を、実際より少なく申告するよう部下や後輩に促す 1.7%
昔は嫌だったが今は自分もしていることランキング
昔は嫌だったが今は自分もしていることランキング

上位2項目は、受け手にとっては煩わしさを感じやすい一方、指導する側からは「自分で考える力を身につけてもらう」「仕事の品質を保つ」と説明することもできる行動です。

一方、成果の横取りやミスの責任転嫁、勤務時間の過少申告を促す行為など、明確な不正や責任逃れと受け取られやすい項目について、「今は自分もしている」と答えた人は1.7~2.5%にとどまりました。

今回の結果からは、若い頃に嫌だった行動がそのまま一様に繰り返されるのではなく、立場が変わった後に「指導」や「業務上の必要性」として説明できる行動ほど残りやすい傾向が見えます。ただし、本調査では各行動をする理由までは選択式で尋ねていないため、その理由を断定することはできません。

「なっていない」と答えた人の60.9%にも心当たり

自分が「嫌だったような上司・先輩になっている」と思うかどうかと、具体的な行動への回答を組み合わせると、認識の差がよりはっきり表れました。

自分についての認識 昔は嫌だった行動を現在もしている あてはまる行動はない
なっていると思う(n=94) 92.6% 7.4%
なっていないと思う(n=266) 60.9% 39.1%
自己認識と具体的な行動のクロス集計
自己認識と具体的な行動のクロス集計

「なっていないと思う」と答えた266名でも、162名が少なくとも1つの行動を選択しています。

昔嫌だった行動を現在もしていることが、回答者の中で直ちに「嫌な上司になった」という自己評価にはつながっていないことがわかります。同じ行動でも、当時と現在では目的や状況が異なると考えている可能性があります。

「絶対にやらない」上位は、責任転嫁と成果の横取り

逆に、「自分は絶対にやらないと決めていること」を尋ねたところ、最も多かったのは「自分のミスを、部下や後輩のミスのように扱う」で78.6%。僅差で「部下や後輩の成果を、自分の成果のように扱う」が78.1%でした。

順位 自分は絶対にやらないと決めていること 回答率
1 自分のミスを、部下や後輩のミスのように扱う 78.6%
2 部下や後輩の成果を、自分の成果のように扱う 78.1%
3 私的なことに、会社の費用を使う 60.0%
4 勤務時間を、実際より少なく申告するよう部下や後輩に促す 54.2%
5 若手の提案を、前例がないという理由で却下する 53.1%
6 会社や上司の決定にその場では従い、部下や後輩の前ではそれを批判する 42.5%
7 勤務時間外に連絡する 40.3%
8 若手に、飲み会の幹事や店の手配をやらせる 25.8%
9 細かい表現や体裁の修正を求める 17.5%
10 すぐに答えを教えず、自分で調べさせる 11.7%
自分は絶対にやらないと決めていることランキング
自分は絶対にやらないと決めていることランキング

「自分で調べさせる」「細かい修正を求める」の2項目は、「今は自分もしている」が「絶対にやらない」を上回りました。それ以外の8項目では、「絶対にやらない」のほうが多くなっています。

なお、2つの設問はそれぞれ複数回答かつ必須回答で実施しました。同じ項目について「今は自分もしている」と「絶対にやらない」の両方を選んだ回答者が25名いるため、両者は完全に排他的な集計ではありません。場面によって対応を変えている可能性と、設問間で回答が一致していない可能性の両方があります。本記事では回答を修正・除外せず、そのまま集計しています。

「今は自分もしている」と「絶対にやらない」の全項目比較
「今は自分もしている」と「絶対にやらない」の全項目比較

勤務時間外の連絡は「やらない」と「やっている」の両方が多い

「勤務時間外に連絡する」は、「今は自分もしている」で3位の16.9%、「絶対にやらない」で7位の40.3%でした。

自由回答にも、必要性を感じながら時間外に連絡している様子が表れています。

勤務時間外にたまに連絡をしてしまいます。どうしてもすぐに言わないといけないこともあるからです。ただ、あまりよくはないなと思ってはいます。
なるべく勤務時間外に連絡するのは避けていますが、中には急を要するものがあるため、仕方がない時にのみ連絡を行ってしまいます。
朝早くや夜遅くにチャットで連絡をしていることです。若い頃はメールでしたが、勤務時間外に連絡が来ると嫌でした。今、同じようなことをしています。

緊急性の判断や、メール・チャットならいつ確認するかを受け手が選べるという考えから、連絡を完全にはやめられないという回答も見られました。

42.6%は、今も後ろめたさを感じている

昔は嫌だったものの現在は自分もしている行動を1つ以上選んだ249名について、現在の気持ちを集計しました。

現在の気持ち 人数 割合
おかしいと思うし、後ろめたさも感じている 106 42.6%
おかしいとは思うが、気にならなくなった 69 27.7%
今はおかしいとは思わなくなった 43 17.3%
あてはまるものはなかった 31 12.4%
昔は嫌だった行動を現在もしている人の気持ち
昔は嫌だった行動を現在もしている人の気持ち

最も多かったのは「おかしいと思うし、後ろめたさも感じている」で42.6%でした。「昔は嫌だった」という記憶がなくなったわけではなく、抵抗感を残したまま同じ行動を取っている人が少なくありません。

一方、「おかしいとは思うが、気にならなくなった」と「今はおかしいとは思わなくなった」を合わせると45.0%です。立場が変わる中で、行動への評価自体が変化した人も同程度いました。

なお、具体的な行動を選択した一方、この設問では「あてはまるものはなかった」と答えた人が31名いました。上表ではこの回答も除外せず、249名を分母にしています。

役職者では77.0%が昔嫌だった行動をしている

回答者を役職の有無で分けると、昔は嫌だった行動を現在もしている人の割合は、役職なしでは57.3%、係長・主任クラス以上の役職者では77.0%でした。その差は19.7ポイントです。

役職 回答者数 昔は嫌だった行動を現在もしている
役職なし 143 57.3%
役職あり 217 77.0%
役職別に見た昔嫌だった行動を現在もしている割合
役職別に見た昔嫌だった行動を現在もしている割合

「嫌だったような上司・先輩になっていると思う」と答えた割合も、役職なしでは21.7%、役職者では29.0%でした。

役職者は部下の成果物を確認したり、判断や指導を求められたりする機会が多いと考えられます。ただし、本調査では業務内容や部下・後輩と接する頻度を尋ねていないため、役職そのものが回答差の原因とは断定できません。

自由回答では「立場が変わって必要性がわかった」の声

「すぐに答えを教えず、自分で調べさせる」「細かい表現や体裁の修正を求める」については、若い頃とは見方が変わったという声が寄せられました。

以前は上司に尋ねても自分で調べるように言われて面倒だと思っていましたが、今思うと、そのほうが身につくし忘れないので、自分も同じようにしています。
回答にあたって直近のことを思い出してみたのですが、表現や体裁について細かい修正を求めることは、悪いなとは思いつつも、できるだけきちんとさせたい手前、やってしまっていると思いました。
お客様に提出する資料や提案書については、細かい部分の指摘や修正の指示を出してしまいます。自分も同じ立場の時は面倒だと感じていましたが、細かい部分にも配慮できるようになってほしいという気持ちもあります。そのため、指摘する時は真意を伝えるようにしています。

同じ行動でも、指示を受ける側と出す側では見え方が異なります。自由回答からは、過去の不満を忘れて無自覚に繰り返しているだけではなく、必要性を認めながらも、伝え方や程度に迷っている姿がうかがえました。

まとめ

若い頃の自分が嫌がっていたような上司・先輩に「なっていると思う」と答えた人は26.1%でした。しかし、具体的な行動を挙げると、69.2%が昔は嫌だったことを現在も1つ以上していました。「なっていないと思う」と答えた人に限っても、その割合は60.9%です。

現在もしている行動の上位は、「すぐに答えを教えず、自分で調べさせる」と「細かい表現や体裁の修正を求める」でした。責任転嫁や成果の横取りではなく、育成や品質管理を理由に説明しやすい行動が残っています。

その行動が本当に必要なのか、単に自分が受けてきた指導を繰り返しているだけなのかは、今回の調査だけでは判断できません。ただ、行動の目的を伝えないままでは、若い頃の自分が感じたのと同じ不満を、今の部下や後輩も抱えている可能性があります。

調査概要

  • 調査名:職場での経験に関する調査
  • 調査主体:EnglishHub(GRAS Group株式会社)
  • 調査方法:インターネットによるアンケート調査(ランサーズ)
  • 調査対象:全国の30代以上で、部下または後輩がいる男女
  • 有効回答数:360名
  • 調査時期:2026年10月
  • 回答者の内訳:男性59.7%/女性39.7%/上記以外・回答したくない0.6%。30代33.6%/40代35.6%/50代25.6%/60代以上5.3%。役員・経営層4.4%/部長クラス5.6%/課長クラス17.2%/係長・主任クラス33.1%/役職なし39.7%

※構成比は小数第2位を四捨五入しているため、合計が100%にならない場合があります。

※複数回答の設問では、回答率の合計が100%を超えます。

※本調査は回答者の自己申告に基づくものであり、実際の行動頻度を測定したものではありません。

EnglishHubについて

EnglishHubは、英語学習に関する情報を発信するメディアです。英会話スクールやオンライン英会話、英語教材の比較情報のほか、英語学習法や英語資格試験、キャリアに関する情報を掲載しています。

URL:https://englishhub.jp/

【引用について】

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(例)出典:EnglishHub「職場での経験に関する調査」

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