【中級・上級者向け】英語学習におすすめのポッドキャスト9選！選び方のポイントも

近年、活況を呈しているポッドキャスト（Podcast）。ネットで配信される音声番組で、スマホやパソコン等のデバイスで聴くことが可能です。英語学習関連の番組も多いので、教材として聞くのもおすすめ。ポッドキャストにおいて、言語学習は全世代を通じて4番目によく聞かれているジャンルであるという調査報告もあります（※1）。

ポッドキャストを教材として利用する場合、自分のレベル・目的に合った番組を聞くことが大切です。特に、中・上級者の方であれば、「使用言語が全て英語でも問題ない」という方もいるでしょう。英語を英語で解説する番組はもちろん、英語学習と関係のないトピックさえも教材となり得るため、選択肢の幅も一気に広がります。

そこで今回は、中級者・上級者の方におすすめのポッドキャスト番組をそれぞれ厳選してご紹介！番組を選ぶ上で意識すべきポイントも解説しているので、ぜひ参考にしてください。

※1 参照「PODCAST REPORT IN JAPAN　ポッドキャスト国内利用実態調査2021」

目次

まずは、中・上級者がポッドキャスト番組を選ぶ上でチェックすべきポイントを、以下の4つに絞って解説していきます。

1. 自分の英語レベルに合った内容か
2. 番組は英語のみか、バイリンガル形式か
3. 興味をそそられるトピックか
4. スクリプトの有無

それぞれ詳しく見ていきましょう。

自分の英語レベルに合った内容かどうかは大事なポイントです。難しすぎると、分からない単語や表現がある度に調べなければならず、「ながら聴き」や「スキマ時間にリスニング」が可能なポットキャストならではの魅力を享受しづらくなります。その一方で、簡単すぎると学んでいる実感が得られず飽きてしまう場合もあるので、自分の英語力と見合わせ、ちょうどいいレベルの番組を見つける必要があります。

例えば、中級者には日常的なトピック、上級者には時事ニュースなどが向いています。また、多聴で英語耳を鍛えたい方には自分の英語レベルとほぼ同等のもの、ボキャブラリーを増やしたい方には少し難易度の高いものがおすすめです。

ポッドキャスト番組には、全て英語で進行するものもあれば、英語と日本語を織り交ぜたバイリンガル形式のものもあります。前者の場合、英語を英語のまま理解する（頭の中で日本語訳しない）「英語脳」を鍛えられるのがメリット。一方で後者は、日本語が入ることで理解しやすくなり、気軽に無理なく聞けるので、継続しやすいのがメリットです。

どちらも良し悪しあるので、まずは両方試してみましょう。また、頭が冴えている時は英語のみの番組、気軽に聞きたい時はバイリンガル形式と、その時のコンディションに合わせて使い分けるのもおすすめ。

ポッドキャストの番組は通常、アーカイブを含めて幾つものエピソードで構成されています。そして、番組によっては、エピソードごとにトピックが全く異なるものもあります。楽しく聞ける、あるいは内容に興味が持てるエピソードが多い番組かどうかもチェックしておきましょう。興味のあるトピックに耳を傾けるときは自然と集中力が高まり、飽きずに聞き続けられるので、結果的に英語力の向上にもつながりやすいです。

中・上級者の中には、「全て英語」あるいは「ほとんど英語」で進行される番組を聞く方も多いのではないでしょうか？そういった英語中心の番組を聞く際、確認すべきなのがスクリプトの有無。音声だけでは理解できない箇所を文字で確認できるのに加え、シャドーイングやオーバーラッピングの練習にも役立ちます。

スクリプトは無料で提供されているものや、有料会員限定のものなど、番組によって異なります。スクリプトは必須ではありませんが、より深く学習したい方にはおすすめのツールです。

「英語で雑談！Kevin’s English Room」は、アメリカ育ちの「ケビン」、企画ネタ担当の「かけ」、日・英・仏トリリンガルの「やま」による3人組ユニットが配信する番組。英語・音楽・日常をテーマにしたコンテンツをアップしており、TikTokフォロワーは130万人以上、YouTubeチャンネルは180万人以上が登録（2023年1月時点）する大人気クリエーターです。

ポッドキャストでは、ケビンとやまの2人が、日常の中の身近な話題をもとに、日本とアメリカや世界の文化の違い、共通項について英語で雑談。大学時代からの友人という2人のカジュアルな雰囲気が良く、ケビンさんのユーモアに時折クスっと笑わされます。「コメディー×英会話」という新ジャンルを開拓する番組で、楽しく気軽に英語が学べるのが魅力。会話はほぼ英語のみで進行していきますが、発音もクリアで、リスニング慣れした中級者以上におすすめです。

「Hapa英会話 Podcast」は、英語学習サイト「Hapa Eikaiwa」の設立者で、日米ハーフのJunさんによる番組です。2014年2月にスタートし、2018年に合計2,000万ダウンロードを突破。iTunes Japanの「Best of 2014/2015/2017」にも選出されています。教科書には載っていない実践的な英会話や、英語圏の文化、社会問題、そして日常生活まで、幅広いトピックについて、Junさんがロサンゼルスから発信。アメリカのスラングやユーモアについてなど、好奇心をそそるトピックが多く、楽しく聞けます。

エピソードの基本的な進行としては、Junさんがトピックについて英語→日本語訳と交互に話します。そのサイクルがちょうど良く、英語の内容が理解できなくても、キリのいいところで日本語訳に切り替わるので、内容が頭に入ってきやすいです。また、エピソード内で出てきたネイティブ同士の会話の書き起こしを、「Hapa Eikaiwa」のサイトで無料で見られるのも嬉しいポイントです。

「Easy Natural English with Liam」は、オンライン語学学習プラットフォーム「italki」で英語を教える日本在住イギリス人、Liamさんの番組です。Liamさんは専業の英語講師として6年のキャリアを持ち、これまでに日本を含め、計4ヵ国で指導。 本番組はそんなLiamさんによる台本・編集無しの一人語りで進行するので、ネイティブの自然な英会話に慣れることができます。

エピソードのトピックは、家族や健康など日常に関するものが中心。英語のみですが、難しい表現を使っていないので理解しやすく、話すスピードもゆったりとしているのがポイントです。長さも10分程度と疲れにくく、リラックスしながら聞けるので、多聴に向いている番組をお探しの方にもおすすめです。

「6 Minute English」はイギリスの放送協会「BBC」が、毎週木曜日、英語学習者向けに配信している番組です。政治や経済、科学、テクノロジーなど、時事的なトピックを中心に扱っているので、現代社会についての知識が深まるのも魅力。エピソードは基本的に、2人以上のネイティブスピーカーによる会話をベースに進行し、その分野の専門家も招かれています。難易度の高いボキャブラリーや表現については解説もあり、情報量の多い内容となっています。

スクリプトは「BBC LEARNING ENGLISH」の公式サイトで無料公開されているので、聞き取れない箇所はすぐ確認できます。また、シャドーイング・オーバーラッピングの練習にもおすすめ。番組名の通り、エピソードの尺は全て、6分程度なので、スキマ時間に聴けるのも嬉しいポイントです。

「解説！1日5分ビジネス英語」は、金融業界で20年以上のキャリアを持ち、語学学習システム「WISDOM SQUARE」を運営する、マット竹内さんによる番組です。マットさんは、三井物産やオレゴン大学の協力を得て、オリジナル記事を教材とする英語学習プログラム「Business English Pro」を完成させています。本番組ではそのBusiness English Proからおすすめの記事を取り上げ、マットさんが解説。進行としては、記事内の短文を英語で読み上げ、その後、日本語による解説を加えていくスタイルです。

日本語訳をただ読み上げるだけでなく、重要な単語・表現を強調するなど、内容への理解が深まるプラスアルファの解説があるのもポイント。英語レベルはやや高めなので、英語ニュースを聞きたい方や、ビジネス英語を学びたい方におすすめです。また、WISDOM SQUAREのwebサイトでは、エピソードごとの日本語訳やボキャブラリーを参照できます。

「Learning English Broadcast」は、アメリカ国営放送のVOA（Voice of America）が英語学習者向けに提供しているポッドキャスト番組です。VOAが配信するその他の英語コンテンツに比べて、使用するボキャブラリーが限定されており、ゆっくりと読み上げられているのが特徴。日々のニュースを題材に、30分ほどのエピソードを毎日配信しています。

英語学習者を想定して制作されていますが、ニュース英語なので、単語や表現の難易度は高め。「リーディングやライティングのレベルは高いものの、リスニングが課題」という方におすすめの番組です。

「NHK WORLD RADIO JAPAN」は、NHKが日本と世界の主なニュースを毎日17の言語で伝えるポッドキャスト番組。ここではその英語版をご紹介します。キャスターが最新のニュースを英語で読み上げ、1日1エピソードペースで更新されていきます。

日本国内のニュースが多く、普段からニュースを見る・聞く人であれば、すでにある程度の背景知識を持った状態で聞けるのがポイント。興味・関心をそそりやすく、内容が頭に入ってきやすいです。また「NHK WORLD-JAPAN」の公式サイトでは、ピックアップされている英語記事を無料で閲覧できるので、音声・文字を両方活用したい方にもおすすめです。

「バイリンガルニュース」は、日本生まれ日本育ちのMamiさんと、アメリカにルーツを持つMichaelさんによるポッドキャスト番組です。バイリンガルの2人が世界で話題のニュースをピックアップし、カジュアルなバイリンガル形式で会話を展開していくのが特徴です。お笑いコンビ「爆笑問題」の太田光さんがラジオで絶賛したことで話題になり、多くの人たちに知られるきっかけになりました。

番組内で取り上げられるニュースは、一般的なメディアでは耳にしないような面白いものが多め。内容はやや難しいものの、日本語も多いので上級者であれば十分理解できます。台本無しで一発収録されており、2人のありのままの掛け合いが楽しめるのも魅力。時折、ゲストを招いた「特別編」も配信されます。

また、アプリも提供しており、有料会員になると、全エピソードの書き起こしが見られます。さらに、自分だけの単語帳も作成可能。気になる方は2週間無料トライアルがあるのでチェックしてみてください。

「Deep Dive from The Japan Times」は、日本の英字新聞メディア「The Japan Times」が配信するポッドキャスト番組です。主に時事ニュースを取り上げ、同メディアの見解も交えつつ展開します。The Japan Timesのジャーナリストやその他のゲストたちを迎えて、日本関連のニュースについて深掘りしていくのが特徴です。

使われている単語や表現は難易度が高く、話すスピードも全体的に速めなので、ニュース英語に慣れている上級者の方がリスニング練習をするのに向いています。また、話し手はネイティブで、英語はとてもロジカルで伝わりやすく、英語による説明能力を高めたい人にもおすすめです。

ポッドキャストは、ストリーミング再生はもちろん、デバイスへのダウンロードも可能。通信料を気にせず聞けるので、お気に入りのエピソードを見つけて、スキマ時間に楽しんでみませんか？また音声のみなので、通勤中や家事の最中など、「ながら聞き」にもおすすめ。まずは今回ご紹介した番組の中から、自分にぴったりのものを見つけて英語学習に役立ててください！

【関連ページ】中・上級者におすすめのオンライン英会話まとめ
【関連ページ】ニュース教材で学べるオンライン英会話6選！リスニング力・ディスカッション力も強化

The following two tabs change content below.

• この記事を書いた人
• 最新の記事

Bob

3ヶ月のロンドン滞在中に英会話にのめり込み、日本国内で自主学習×オンライン英会話にて英語を習得。英語対応コールセンター、外資系企業勤務などを経て、英会話スクールを運営。現在はフリーランスのオンライン英会話トレーナーとして活動中。

最新記事 by Bob (全て見る)

• アプリ「ENGLISH COMPANY MOBILE」体験レビュー！英語力を時短で伸ばす自宅学習向けトレーニング - 2023年3月27日
• 英語ディスカッションのポイントとフレーズが学べるYouTube動画4選 - 2023年1月16日
• 【中級・上級者向け】英語学習におすすめのポッドキャスト9選！選び方のポイントも - 2023年1月6日
• 【初心者向け】英語学習におすすめのポッドキャスト4選！選び方のポイントも - 2022年12月27日
• 失敗しない英語リスニング教材の選び方：おすすめの参考書・アプリ・無料音源など - 2022年12月16日