リンカーンのポジティブ名言に学ぶ人生のヒントと英語表現

心に響く言葉を聞き、そこから前向きなパワーをもらったり、人生のヒントを得た経験はありませんか?

株式会社世界文化社より、「偉人たちのポジティブ名言で学ぶ英語表現」(小池直己著)が刊行されました。文豪、政治家、哲学者、科学者など、様々なジャンルで名を残した人物の言葉から、ポジティブなメッセージと洗練された英語表現が学べる一冊です。

今回は本書より、エイブラハム・リンカーン(Abraham Lincoln)による名言をピックアップ。英語表現の解説と、心理学にも精通する著者、小池直己氏の考察「think more」を併せて抜粋し、ご紹介します。

英語で読むエイブラハム・リンカーンの名言

Character is like a tree and reputation like its shadow.
The shadow is what we think of it; the tree is the real thing.

人格は木のようなもので、評判はその影のようなものである。
影は私たちがどう思っているかであって、木が本当の姿なのである。

Abraham Lincoln (1809-65)
アメリカ合衆国の政治家、弁護士である。1862年、南北戦争の最中に奴隷解放
を成し遂げ、アメリカでは最も偉大な大統領といわれている。

【表現解説】like a tree(木のようなもの)

likeには、動詞のほかに前置詞もあります。
前置詞のlikeは「~に似た、~のような」という意味です。

  • She looks like an angel to me.
    (彼女はぼくには天使のように見える)
  • Love is like the measles; we all have to go through it.(Jerome K. Jerome)
    (恋は、はしかのようなもの。誰でも一度はかかる[ジェローム・K・ジェローム:イギリスの作家])

notes

  • character(名詞)人格、性質
  • reputation(名詞)評判、世評
  • shadow(名詞)影、影法師
  • real(形容詞)本当の、真の

Think more

この場合の影とは「世評」のことです。イギリスの哲学者ラッセルは『幸福論』の中で「世評」について、人の意見を尊重しすぎると幸福になれないと言っています。

「犯罪にならない範囲であれば、世評など尊重しなくてもいい。世評に本当に無関心であることは、一つの力であり、同時に幸福の源泉でもある」と断言しています。

これはまさに、SNSが普及した現在のネット社会の恐怖そのものではないでしょうか。

著者紹介:小池直己 (こいけ・なおみ)

広島大学大学院修了。カルフォルニア大学ロサンゼルス校客員研究 員を経て、大東文化大学准教授、相模女子大学教授、就実大学教授・ 大学院教授を歴任。その間、NHK教育の英語番組の講師も務める。 英語教育学、心理学を専門とする。主な著書に『スヌーピーで学ぶ すぐに使える英語表現105 』(祥伝社)、『ポジティブになれる英語名言 101』(岩波書店)、『中学・高校英語を10時間でやり直す本』、『英語で たのしむ「アドラー心理学」』(いずれもPHP研究所)など、380冊以上、累計500万部以上。

『偉人たちのポジティブ名言で学ぶ英語表現』書籍概要

タイトル 偉人たちのポジティブ名言で学ぶ英語表現
著者 小池直己
価格 1,540円(税込)
発行・発売 株式会社世界文化社
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