第二言語習得研究の分野における第一人者の一人である言語学者のスティーブン・クラッシェン氏は、1970年~80年代にかけて「モニターモデル」と呼ばれる第二言語習得に関する5つの仮説を提唱しました。ここでは、その中でも最も重要な仮説の一つである「インプット仮説」について詳しく説明したいと思います。
English Hub 編集部のおすすめスクールPICK UP!
第二言語習得の専門家による効率的英語学習サービス「STRAIL(ストレイル)」
ベネッセグループの株式会社スタディーハッカーが運営する「STRAIL(ストレイル)」。第二言語習得の専門家のマンツーマンコーチングにより、最短90日で英語スキルを向上させる英語コンサルティングサービスです。
パーソナルコーチが毎週のコンサルティングで受講生の課題を分析。最適な学習カリキュラムを個別に提案してくれるので、最短ルートで、求める英語スキルの習得を目指せます。コースは「ビジネス英語」「TOEIC®L&R TEST」「初級者」の3種類です。
また、スタディーハッカー海外拠点の外国人講師が英会話レッスンを担当する、課題発見型英会話レッスン「ウィークリー英会話ブースト」のオプションも人気です。「流暢さ・発音」「語彙・文法」など、英語を実際に話す際の課題に基づき、効率的なカリキュラムが組まれます。
STRAILでは、時短で伸ばす英語コーチングを体感できる無料体験(60分)も提供されています。
| 期間 | 3ヶ月・6か月 |
| 費用 | 入学金:55,000円 受講料金(3か月):336,600円 お支払い例:12回分割の場合 30,250円/回 受講料金(6か月):432,000円(キャンペーン適応価格) |
| 所在地 | 恵比寿、新宿、銀座、梅田、オンライン |
| 営業時間 | 平日 13:00-22:00 / 土日 10:00-19:00 ※オンライン受講は、平日午前中(朝7時~12時)の時間帯にも受講可能。 |
※表内に記載の金額はすべて税込です。
※サービス内容・料金については変更されている可能性があります。最新情報についてはホームページを参考にしてください。
インプット仮説(The input hypothesis)とは?
インプット仮説は、クラッシェン氏が5つの仮説の中で「理論」「実践」の両面において最も重要だと主張した仮説で、「人はどのように言語を『習得』するのか」という根源的な問いに対する自身の解を示したものとなります。
インプット仮説において、クラッシェン氏は学習者の言語能力は現在のレベルよりも僅かに高いレベルのインプット(理解可能なインプット)を理解することで、自然的な順序に沿って進歩するものだと主張しました。
クラッシェン氏は現在の言語習得レベルを「i」とし、それよりも僅かに高いレベルを「i+1」と表現しました。「+1」とは自然的な順序に沿った次のレベルのことを指します。学習者は現在の能力を大きく超える「i+2」のインプットでも、現在の能力と変わらない「i+0」のインプットでもなく、「i+1」という理解可能なインプットを受け続けることで自然と言語を習得していくと提唱したのです。
さらに、クラッシェン氏はこの仮説をさらに発展させた推論として、話すことは習得の結果であり原因ではないため、話す能力は直接教えることはできず、理解可能なインプットの結果として自然に表出するものだと主張し、アウトプットそのもののトレーニングは第二言語能力の向上には影響しないとしました。また、自然的な順序に沿って理解可能なインプットが与えられていくことで文法は自動で習得されるため、文法事項を意識的に教育する必要はないとも主張しました。
このように、第二言語習得におけるアウトプットの必要性を否定し、「i+1」という理解可能なインプットのみが第二言語習得につながると主張したのがクラッシェンの仮説における一番のポイントです。
インプット仮説に対する批判
第二言語習得におけるアウトプットや文法教育の必要性を否定し、理解可能なインプットの重要性だけを強調したインプット仮説には批判もあります。代表的な批判としては、そもそも「i+1」というレベルの概念が曖昧であり、具体的にどのようなインプットを指すのかが分からないというものが挙げられます。インプット仮説に対する具体的な反論としては、Merrill Swain氏が唱えた「アウトプット仮説」、言語習得には言葉のやりとり(インタラクション)が重要だと唱えたMichael Long氏の「インタラクション仮説」などが挙げられます。
現在の第二言語習得研究においては、「インプット」は第二言語習得において「必要」であるが「十分」ではないとする考え方が主流となっており、インプットだけではなくアウトプットも言語習得に貢献すると考えられています。
これは、英語学習者の実感値としても分かるのではないでしょうか。そもそも十分なインプットなくしては英語を話したり書いたりすることは難しいものの、一方でアウトプットをすることで初めて自分の中で曖昧になっている文法や規則に気づくこともあり、アウトプットは自分の中にある「知識」と実際に運用できる「知識」との間のギャップに気づかせてくれます。このギャップを把握することがインプットの効率を高めてくれます。
また、アウトプットの必要性に駆られることでインプットの質が上がるという影響も見逃せません。ただテレビを見ているだけのときのリスニングと、伝えられたことを誰かに伝言しなければいけないというシーンでのリスニングとでは、後者のほうが圧倒的に高い集中力を求められるため、結果として学習効率は上がります。このように、アウトプットそのものやアウトプットの必要性が第二言語の習得に与える影響も決して小さくないのです。
まとめ
いかがでしょうか?クラッシェン氏のインプット仮説は、アウトプットはあくまで習得の結果だとして第二言語習得におけるアウトプットの必要性を否定している点に批判が集まっているものの、インプットの重要性については私たちに多くの示唆を与えてくれます。特に理解可能なインプットという「i+1」の概念は抽象的で曖昧ではあるものの、現在のレベルよりも少しだけ高いレベルのインプットに取り組むという手法は、全く単語も文法構造も分からない文章を読んだり聞いたりするよりも効果的だという主張には納得感があります。英語学習におけるインプットの質を高めたいという方はぜひこの「i+1」を意識したトレーニングを課すことをおすすめします。
【参照サイト】Principles and Practice in Second Language Acquisition
English Hub 編集部
最新記事 by English Hub 編集部 (全て見る)
- TOEFL対策に強い英語コーチング7社を徹底比較!料金やサービス内容を詳しく紹介 - 2025年11月27日
- 【東京】ビジネス英語を学びたい社会人におすすめの英会話スクール・教室まとめ - 2025年11月26日
- 【2025年最新】TOEICコーチングおすすめ18選!短期でスコアを上げる選び方・料金相場を徹底比較 - 2025年11月24日
- TOEFL対策塾・予備校おすすめ人気ランキングTOP10【2025年最新】スコアアップ実績で徹底比較! - 2025年11月24日
- 【2025年版】日常英会話アプリおすすめ15選!初心者向け・無料・AI搭載アプリを徹底比較 - 2025年11月21日














