英語のコミュニケーションスキルを磨くには、語学力そのものを鍛えるだけでなく、英語が話されている国・地域の文化に対する理解を深めることも大切です。英語圏ならではのカルチャーに親しむなら、洋書を活用するのがおすすめ。
世界的に有名な英語文学の中には、日本でもよく知られている作品が数多くあります。馴染み深いストーリーでも、改めて英語で原著を読んでみることで、また違った角度からその物語の奥深さを味わえるでしょう。
今回は、洋書を通して英語を学ぶメリットと、英語文学作品を教材として取り扱っているオンライン英会話サービスを紹介します。これまでに洋書に挑戦して途中で挫折してしまった方も、講師と一緒に読み進めていくスタイルなら心強いはず。洋書を使った英語学習に興味のある方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
洋書を使って英語を学ぶメリット
まずは、洋書を通じて英語を勉強するメリットを見ていきましょう。
1. 語彙や英語表現をストーリーと紐づけながら覚えられる
語彙力は、英語の4技能すべてに通じる基礎と言えます。幅広いボキャブラリーを習得するためにひたすら丸暗記を繰り返す作業は単調に感じてしまいがちですが、洋書のストーリーと紐づけて語句を覚えれば、記憶にも残りやすいでしょう。
洋書を活用してボキャブラリーを強化するコツは、語彙そのものを、登場人物のセリフや印象的なシーンといった実際の使用場面と結び付けて覚えることです。
また、単に物語を読むだけでなく、意見や感想を英語でシェアしてみるなど、新たな語彙を実際に使うことで、「読んで意味が分かる」状態から「話す時・書く時にも使える」状態までレベルアップできます。
2. 英語圏の文化・歴史の勉強になる
言語は、その言葉が話されている国・地域の文化と密接な関係があります。人と人とがコミュニケーションを取る際、お互いが共通認識を持っていれば話が伝わりやすいですが、異なる文化を持つ人同士の場合は理解に苦戦してしまうこともありえます。
英語文学の中には、物語が書かれた国の文化や歴史が色濃く反映されたものがあり、読み進めながら自然と英語圏のカルチャーに触れられます。その文化の中で生まれ育った人だからこそ分かる例え話やジョークも含めてストーリーを楽しめるようになれば、英語と触れる際の感性が一層豊かになるでしょう。
物語を読むのがもっと楽しくなる!文学作品に由来した英語表現
映画やドラマ、日常会話の中では、文学作品に由来した英語表現が引用されているケースが多々あります。ここでは、知っていることで英会話がもっと楽しくなるフレーズを2つピックアップして紹介します。
“Curiouser and curiouser!”(『不思議の国のアリス』より)
“Curiouser and curiouser!”は、『Alice’s Adventure in Wonderland(不思議の国のアリス)』で主人公のアリスが言ったセリフの一つです。
英語の「比較級+and+比較級」の形は「ますます~だ」という意味で使われますが、“curious”を比較級にする場合、本来は“curiouser”ではなく“more curious”とするのが正しいはず。しかし、不思議の国に迷い込んだ幼いアリスは、奇妙な出来事に遭遇して混乱したせいか、一般的には「誤り」とされる“curiouser”を使ってその時の感情を表します。
このセリフが由来となり、何かについて不思議に思っている時の表現として、英会話の中でも“Curiouser and curiouser.”が使われることがあります。文法的には「間違いでは?」と思ってしまうようなフレーズでも、文学作品が元となってあえて間違ったまま使われることもある興味深い例です。
“sour grapes”(イソップ童話『The Fox and the Grapes(キツネとブドウ)』より)
“sour grapes(すっぱいブドウ)”は、「負け惜しみ」を意味する英語表現です。
このフレーズは、イソップ童話の『The Fox and the Grapes(キツネとブドウ)」に由来します。物語の中で、キツネは木に実ったブドウを食べようとジャンプした後、自分には届かないと分かると、「どうせあのブドウはすっぱくて価値のないものだ」と言い訳をしました。
一見、英語の直訳と慣用句的な意味のつながりがないようにも思えますが、キツネが負け惜しみを言った様子を思い浮かべると記憶にも残りやすいのではないでしょうか。
さまざまな英語表現の元となっているストーリーに出会うことも、英語文学作品を読む醍醐味の一つです。
挫折防止!洋書を途中で諦めてしまった人におすすめの学習サービスは?
「洋書を読もう!」と決意して本を買ってみたものの、なかなか思うように読み進められず、途中で諦めてしまった経験はありませんか?分からない英単語が出てくるたびに辞書で調べたり、内容の理解に時間がかかったりすることを考えると、洋書を読むハードルが高く感じる方も多いでしょう。
そんな時は、講師のサポートを受けながら洋書を読む学習サービスを利用するのも一つの手です。たとえば、英語文学を題材としたレッスンを提供しているオンライン英会話では、受講生がスムーズにストーリーを理解できるように教材を設計しています。押さえておくべき語彙・フレーズがテキスト内に見やすくまとまっているので、英単語の意味を調べる手間も省けます。
分からない点があれば、講師に質問をしてその場で疑問を解消できるのも大きなメリットです。講師の解説とともにストーリーを読み進めると、物語に込められた隠喩やユーモアをさらに楽しめます。
レッスンを通じて一つの作品を丸ごと読み切ったという達成感は、英語学習を続けていく上での自信となるはずです。
英語文学教材を使って学べるオンライン英会話
ショートストーリーから長編まで英語文学教材が充実!「DMM英会話」
世界120ヵ国以上の講師から、24時間365日いつでもオンラインレッスンを受けられる「DMM英会話」。合計1万種類以上用意されている無料教材の中には、世界の文学作品を題材にした上級者向けのレッスンがあります。比較的短く、8回分のレッスンで完結する「The Happy Prince(幸福な王子)」や、じっくり読み進められる104レッスン分の「Alice’s Adventure in Wonderland(不思議の国のアリス)」など、4つの名作をベースにして英語学習に取り組めます。
シェイクスピアやルイス・キャロルといった世界的に有名な文学作家の作品は、内容の理解が難しいように捉えられがちです。しかし、レッスン中に浮かんだ疑問はすぐに講師に質問できるので、分からない部分をそのままにしておくことなく、物語の面白さを味わえるでしょう。
1話完結型の英語版イソップ童話が140種類以上!「Weblio英会話(ウェブリオ英会話)」
「Weblio英会話(ウェブリオ英会話)」では、中~上級者向けの教材として140種類以上の「Aesop Fables(イソップ童話)」を取り揃えています。基本的に1回のレッスンで1話が完結するので、まずは短めの物語の読解からチャレンジしたい方にもおすすめです。ユニットごとに内容の理解度を測る質問が設けられているほか、ストーリーについて講師と意見交換をするためのディスカッショントピックもあります。
「アリとキリギリス」「北風と太陽」など、日本人にとっても馴染み深いイソップ童話ですが、改めて英語版の原作を読んでみることで新たな発見が得られるかもしれません。シンプルなストーリーながらも、一つひとつの物語の中で教訓や道徳が示されており、大人でも楽しめる内容です。
洋書の多読に挑戦!読みたい作品を探す
洋書を読むことに慣れてきたら、自分の好きなジャンルの作品をどんどん読み進めてみましょう。以下の記事では、テーマごとにおすすめの作品を紹介しているので、洋書選びの参考にしてみてください。
まとめ
洋書を読む際は、すでに日本語で読んだことがある作品を英語で読み直してみるのもおすすめです。
「英語のストーリーを読み切った!」という達成感を味わってみたい方や、物語について講師と英語で意見を交わしたい方は、ぜひ洋書を題材にしたレッスンで英会話を楽しんでみてください。
English Hub 編集部
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