どっちがいいの?英検とTOEFLを徹底比較!

英語を学ぶ目的は人によって様々ですが、英語学習において資格試験をひとつの目標にすることは、モチベーションを保ち、毎日の学習を続けるのに役立つでしょう。

今回は、英語の代表的な資格である英語検定とTOEFLについて、それぞれの資格の特徴を挙げ、読者の皆様がどちらの試験を目標にすべきか、ポイントをご紹介します。

広い範囲のレベルの方々におすすめできる「英検」

2017年度には年間366万人が受験した英語検定は、日本国内でもっともポピュラーな英語資格です。5級から1級まで、7段階に分かれています。小学生や中学生など、英語を学び始めた初心者から、専門に英語を学び、英字新聞や英語論文を読みこなすような方まで、広範囲の方々のニーズをカバーしている試験です。

英検は単に英語力を問う試験ではなく、社会問題について考え、自分の意見を述べることを評価する試験です。準1級のスピーキングテスト(2次試験)では、過去に以下のような質問がありました。

  • 公立の美術館は全ての人に無料で利用されるべきか
  • 現在の教育システムは、生徒に競争を奨励しすぎてはいないか
  • 大学は社会人に学びの機会を与えるべきか
  • 個人の努力が、地球温暖化を救うと考えるか
  • 日本は外国人観光客をもっと増やす努力をすべきか

こうした質問に答えるには、英語力はもちろんのこと、日頃から幅広い社会問題について考えておく必要があります。英検は教養ある社会人として必要な知識を求める試験であるといえます。

英検取得で得られるメリット

近年では大学入試改革の名のもとに、英検を入試に採用する大学も増えてきており、英検の取得によって、学科試験の免除、入学金や授業料免除などさまざまなメリットを享受できるようになっています。たとえば英検準1級を持っていれば、早稲田大学の文学部や文化構想学部は英語の試験が免除され、他の2科目を受験するだけでよい、というタイプの入試を受験することができます。また、英検2級以上を取得しておくと、多くの大学で入試の際に優遇措置を受けることや、入学後には単位認定に使うことができます。

英語の教員として教壇に立ちたいと考えている方にも、英検はおすすめです。英検準1級以上を取得していれば、採用試験の際にアピールすることができます。英検1級を取得していると、東京都や埼玉県など、多くの自治体で英語の科目試験が免除されます。

また、政府は2020年の東京オリンピックに向けて通訳案内士の数を拡充しようとしており、この試験(通訳ガイド試験)において英検1級合格者は筆記(一次)試験の外国語(英語)科目の受験が免除されます。

海外留学を目指す人向けの「TOEFL」

TOEFLは英語圏の大学や大学院など高等教育機関への入学を希望する方の英語力を判定するために用いられる試験です。世界で最も広く受け入れられている英語能力試験で、オーストラリアやカナダ、英国、米国を含め世界130か国、10,000 以上の大学や機関へ留学する際に、このスコアが必要となります。

現在はTOEFL iBTという、コンピュータを用いて受験するタイプが主流となっています。リーディング、リスニング、ライティング、スピーキングそれぞれ30点満点、計120点満点の試験です。留学先の大学で想定される状況(寮生活、買い物、サークル活動など)を反映した問題や大学の授業で展開されるような学術的な内容が多く含まれます。

ネイティブと同じように大学に通ってディスカッションやライティングすることを念頭に置いているため、難易度は非常に高く、英語検定と比較すると準1級や1級と同レベル、あるいはそれよりも難しい問題も含まれます。

また、日常的なコミュニケーションを念頭に置いたTOEICと比較しても、TOEFLは難しい試験です。簡単に、TOEICとTOEFL、英検を比較すると、以下の表のようになります。

TOEIC TOEFL 英検
990 120
990+ 111 1級
880 110
800 88 準1級
730 80
600 62 2級
450 45 準2級

TOEFLのスコアがあるとできること

海外留学を目指す方にとっては、TOEFLは必須です。最低でも60点、多くの大学で70から80点が要求されます。ハーバードやスタンフォードといった名のある大学に進学を希望する場合は、最低でも100点は欲しいところです。

大学留学以外にメリットがないかというと、そうでもありません。スピーキングとライティングが必須であるTOEFLは、TOEICにくらべて英語での発信力を測ることができます。また、英検と違いTOEFLは世界規模で広く認知され、信頼度も高い資格ですから、たとえば外資系の企業に就職を希望する場合や海外部署への異動を考えている方には、アピール材料になってくるでしょう。

いずれにせよ、TOEFLは英検やTOEICと比べても、難易度の高い試験です。英検1級やTOEIC900点以上といったハイレベルの学習者が、自分の英語力をさらにアピールするために有効な資格となります。

まとめ

英語検定もTOEFLも、英語だけでなく広く社会問題や学術的内容が試験に含まれており、教養を深めるという側面でも意味のある試験です。資格としては国内向けのメリットが大きいのが英検、海外向けのメリットが大きいのがTOEFLであるといえます。また、英検やTOEICで高い得点を持っている人がさらに上のレベルを目指す試験として、TOEFLを受験するという使い方もできそうです。

モチベーションを保ち、毎日の学習を続けるためにも、英検やTOEFLといった資格試験を活用してみてはいかがでしょうか。

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中野 靖之

中野 靖之

東京大学などの難関大学進学を目指す高校生に英語を教えています。「自分の目で、世界を見たい」と、20代は青年海外協力隊や世界青年の船などに参加し、多くの海外青年達と交流しました。英語は、世界につながるツール。自分の思い描く未来へと、羽ばたいて欲しいです。慶應義塾大学文学部卒業、英検1級、TOEIC910点。