不育症の通院と仕事を両立する、事情をすべて話さずに配慮を求める方法

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妊娠はするが、続かない。検査と通院が重なり、気持ちの揺れも大きい。職場には説明しづらく、休む理由を毎回考えている。

この記事では、不育症の検査や治療をしながら働き続けるために使える仕組みを、公的資料にもとづいて整理します。先に書いておくと、検査費用には自治体の助成制度があり、内容は自治体ごとに決まっています。住んでいる自治体の制度を確認することが出発点になります。

記載内容は2026年10月時点で、末尾に挙げた公的機関の資料にもとづいています。検査や治療の内容については主治医に確認してください。

結論:助成制度を確認し、休みの取り方を先に設計する

  1. 不育症の検査費用について、自治体が助成制度を設けている場合がある
  2. 内容は自治体ごとに違う。対象となる検査、上限額、申請期限がそれぞれ定められている
  3. 検査や通院は平日の昼に入るため、時間単位の休暇が取れるかを確認する
  4. 就業が難しい期間が続く場合、健康保険の傷病手当金という仕組みがある
  5. 職場に伝える範囲は自分で決められる。必要な配慮だけを伝える形がある

検査費用の助成を確認する

不育症の検査費用について、自治体が助成を行っている場合があります。内容は自治体ごとに定められているため、住んでいる市区町村または都道府県の制度を確認してください。

制度の形をつかむために、大阪府の例を挙げます。大阪府が公表している令和7年度の案内によれば、次のような内容になっています。

項目 内容(大阪府の例)
対象者 検査実施日時点で府内(一部の市を除く)に住所を有すること、既往流死産回数が2回以上であること、年度内に対象検査を終了していること
対象の検査 流死産検体を用いた遺伝子検査(次世代シーケンサーを用いた流死産絨毛・胎児組織染色体検査)。国が先進医療として告示している不育症検査に限る
助成額 1回の検査費用の7割相当額(千円未満切捨て)、上限は1回あたり6万円
対象外の費用 診察料、入院室料、食事療養費、文書料など、検査に直接関係ない費用
申請 府の担当課へ郵送で提出。一部の市に住む場合は各市へ。申請期限が定められている

これはあくまで一つの自治体の例です。対象となる検査の範囲、助成額、既往回数の要件、申請期限は自治体によって違います。「不育症 検査 助成 + 自治体名」で調べるか、市区町村の母子保健の窓口に問い合わせてください。

押さえておきたいのは申請期限です。検査を受けてから年度をまたぐと、申請できなくなる場合があります。検査を受ける前に、助成の対象と期限を確認しておいてください。

通院の時間をどう確保するか

検査と通院は平日の昼に入ります。しかも、時期を自分で選べないことが多い。ここを休暇の設計で吸収します。

  • 年次有給休暇を時間単位で取得できる制度が会社にあるかを確認する
  • 半日単位の取得ができるかを確認する
  • フレックスタイムや時差出勤が使えるか。コアタイムの設定を確認する
  • テレワークが使えるなら、通院の前後を在宅にできないか相談する
  • 急な受診が必要になる場合に備え、業務が止まらない共有の形を作っておく

1つ目と2つ目は会社によって制度の有無が分かれます。制度がない場合、半休や時間単位の運用を認めてもらえないか相談する価値があります。丸一日の有給を使い続けると、年度の途中で尽きます。

職場にどこまで伝えるか

伝える範囲は自分で決められます。診断名や詳細を言う必要はありません。

伝え方の例 どう機能するか
「定期的な通院が必要な治療を受けている」 診断名を出さずに、継続的な通院の必要性を伝えられる
「月に2〜3回、平日の午前に抜ける必要がある」 頻度と時間帯を数字で示すと、調整の相談になる
「急に受診が必要になる場合がある」 急な抜けへの備えを一緒に決める話に持ち込める
「この形なら業務は回ります」 配慮を求めるだけでなく、運用の案を出す側に回れる

産業医や保健師が置かれている職場なら、そちらを入口にする方法もあります。医療職を経由すると、診断名を職場全体に広げずに、必要な配慮だけを人事に伝えてもらえる場合があります。

就業が難しい期間が続く場合

全国健康保険協会の案内によれば、傷病手当金は業務外の病気やけがで療養のため仕事を休んだ場合に支給されるもので、連続する3日間を含んで4日以上仕事に就けなかったときに、4日目以降の仕事に就けなかった日に対して支給されます。

  • 1日あたりの額は、支給開始日以前の継続した12か月間の各月の標準報酬月額の平均額を30で割った額の3分の2に相当する額
  • 支給される期間は、支給開始日から通算して1年6か月
  • 休んだ期間について給与の支払いがある場合は、支給が調整されることがある
  • 申請書には医師が記入する欄がある。受診時に依頼する

就業できない状態に当たるかは医学的な判断になります。主治医に率直に相談してください。

妊娠した場合に切り替わる制度

妊娠が成立した場合、使える仕組みが変わります。厚生労働省が案内している母性健康管理指導事項連絡カードは、主治医等が記入し本人が事業主に提出することで、事業主が記載内容に応じた措置を講じる必要があるという仕組みです。連絡カードの提出がなくても、申出の内容が明らかであれば措置を講じる必要があるとされています。

妊娠中の女性労働者に対して企業に求められる措置には、通勤緩和、休憩に関する措置、軽易な業務への転換(労働基準法第65条第3項)、時間外労働・休日労働・深夜業の制限(労働基準法第66条第2項、第3項)、症状等に対応する措置としての作業の制限・勤務時間の短縮・休業などがあります。

不育症の経過がある場合、妊娠の初期から安静の指示が出ることがあります。連絡カードの存在を先に知っておくと、そのときに動けます。

気持ちの面について

検査と通院が続く期間は、身体だけでなく気持ちの負担も大きくなります。ひとりで抱え込む必要はありません。主治医や、医療機関に相談員が置かれている場合はその窓口、自治体の母子保健の相談窓口が相談先になります。つらさが続く場合は、そのことも主治医に伝えてください。

働き方を見直す選択

通院の頻度と時期が読めない状態が続くなら、時間と場所の自由度が高い働き方を検討する余地があります。

オンラインで完結しやすい仕事として、Webデザイン、ライティング、動画編集、Webマーケティング、オンラインアシスタントなどがあります。通院が平日の昼に入っても、作業の時間を前後に動かせます。

学び始めてすぐに収入になるものではないため、まだ働けている時期に基礎を作っておくのが現実的です。学ぶ場としては、オンラインで複数の分野を横断して学べるスクールがあります。SHElikesは、Webデザインやライティング、マーケティングなどのコースを定額で受講できる形になっているため、どの方向が自分に合うか決めきれていない段階でも始めやすい設計です。

よくある質問

検査費用の助成はどこで調べられますか

住んでいる市区町村または都道府県の母子保健の窓口です。対象となる検査、助成額、既往回数の要件、申請期限は自治体によって違います。検査を受ける前に確認してください。

助成はどのくらいの額になりますか

自治体によって違います。大阪府の令和7年度の例では、1回の検査費用の7割相当額(千円未満切捨て)で上限は1回あたり6万円とされています。診察料や文書料など検査に直接関係ない費用は対象外です。

職場に不育症だと伝える必要がありますか

必要はありません。「定期的な通院が必要な治療を受けている」「月に2〜3回、平日の午前に抜ける必要がある」といった形で、必要な配慮だけを伝えられます。産業医や保健師を入口にする方法もあります。

通院で有給が尽きそうです

年次有給休暇を時間単位で取得できる制度があるかを確認してください。制度がない場合でも、半休や時間単位の運用を認めてもらえないか相談する価値があります。

妊娠したら何が使えますか

母性健康管理指導事項連絡カードを主治医に書いてもらい、事業主に提出してください。提出があれば、事業主は記載内容に応じた措置を講じる必要があります。安静の指示が出た場合は、休業等の措置が該当します。

まとめ

不育症の検査や治療をしながら働くとき、まず確認するのは自治体の助成制度です。対象となる検査、助成額、既往回数の要件、申請期限はそれぞれ定められており、自治体によって違います。大阪府の例では検査費用の7割相当額で上限は1回あたり6万円とされています。申請期限があるため、検査を受ける前に確認してください。

通院は平日の昼に入り、時期も選べません。年次有給休暇の時間単位取得、半日単位の取得、フレックスタイム、テレワークのうち何が使えるかを先に確認し、丸一日の有給を使い続ける形を避けてください。

職場に伝える範囲は自分で決められます。診断名ではなく、頻度と時間帯、どの形なら業務が回るかを伝えてください。

就業が難しい期間が続く場合は傷病手当金の仕組みがあります。妊娠が成立した場合は、母性健康管理指導事項連絡カードによって事業主が措置を講じる必要がある枠組みに切り替わります。先に知っておくと、そのときに動けます。

この記事で参照した資料

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English Hub 編集部

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