海外の情報を入手する際も、日本語で発信されているメディアを参考にするという方は多いのではないでしょうか。それと同様に、英語圏出身の多くの人々が英語メディアを通じて日本の情報を入手しています。
日本に関する情報を専門とする英語メディアは多く、それらのコンテンツに触れることで、海外から見た日本を知り、自国について新しい視点や気づきを得られます。観光業や幅広いビジネスの参考にもなるでしょう。
そこで今回は外から見た日本がわかる英語のウェブサイトをピックアップしました。一部については、おすすめのYouTube動画も併せてご紹介します。インターナショナルな感覚で日本を見つめ直してみたい方は、ぜひチェックしてください。
目次
外から見た日本がわかる英語サイト9選
JAPAN TODAY
「JAPAN TODAY」は日本のニュースを専門とする英字メディアです。日本に住む外国人のためのメディア事業を展開する株式会社ジープラスメディアが運営。政治や経済、社会、文化、スポーツ、エンターテイメントなど、さまざまなカテゴリーのニュースが毎日配信されています。Facebookで140万以上、X(旧・Twitter)で13万以上のフォロワーを抱えているなど(2023年10月時点)、日本をテーマとする英字メディアとしては最大級の規模を誇ります。記事は英語ネイティブの記者によって執筆されており、外国人の目を通した日本について知ることができます。また、各ニュースについて投稿されたコメントを通して、英語圏の読者の反応や意見に触れられるのも特徴の1つです。
Tokyo Weekender
「Tokyo Weekender」はライフスタイルを中心に扱う英字メディアです。1970年の創刊以来、日本在住の外国人コミュニティはもちろん、訪日観光客や東京・日本の最新かつユニークな情報を求めている海外の読者に向けて、独自の文化的な視点で情報発信しています。Webサイト以外にも、隔月刊の雑誌版が無料で発行され、大使館やラグジュアリーホテル、カフェ、レストランなど、首都圏在住の外国人に親しまれる場所で配布されています。
記事のトピックは大きく分けて「JAPAN LIFE」、「ART & CULTURE」、「FOOD & DRINK」、「TRAVEL」の4つ。例えば「JAPAN LIFE」では、日本のアニメを「クール」とみなす近年の世界的トレンドについて取り上げた「Why is Anime Cool Now?」や、日本の慣用句「十人十色」について解説する「Weekly Japanese Idiom: “Junin-toiro” — Different Strokes for Different Folks」など、日本人が読んでも学びや発見のある記事が多数掲載されています。
おすすめYouTube動画
日本の「おもてなし心」あふれる商品やサービスを発掘し、世界に広めることを目的に、創設されたアワード「Omotenashi Selection」とのコラボレーション動画です。ギフトにぴったりのユニークなアテイムを3つ紹介しています。
Tofugu
「Tofugu」は日本の文化と日本語を専門とする英語メディアです。日本語を勉強している外国人に向けて、学習のTIPSやおすすめのツール・教材など、お役立ち情報を発信しています。そのカテゴリーの1つ「JAPAN」では、日本の文化や社会、歴史についての記事が充実。例えば、日本の医療制度についてアメリカ人の視点で書かれた「JAPAN’S NATIONAL HEALTHCARE GUIDE (FROM AN AMERICAN PERSPECTIVE)」や、日本特有のエチケットについて解説する「26 ETIQUETTE RULES EVERY ENGLISH TEACHER IN JAPAN SHOULD KNOW」、日本人のクリエイティビティについての考察「QUESTIONING JAPANESE CREATIVITY: IS JAPAN REALLY CREATIVE?」など、日本人が普段改まって考えることがないようなトピックについて、外国人ならではの客観的な視点で書かれた記事もあり、気づきの多い内容となっています。
GaijinPot
「GaijinPot」は1999年に開設された英字メディアです。日本在住、および日本への旅行・移住を検討する英語話者に向けて、日本での就労や住まい、日本語学習、エンタメなどについて包括的に情報発信しています。ユーザーの半数以上が欧米出身者で、中でもアメリカ人から大きな支持を得ているのが特徴です。
ブログ「GaijinPotBlog」では、外国人読者に向けて日本の暮らしや文化についての情報を提供。コンテンツは「Live(生活)」や「Work」、「Culture」、「Learn」を含む6つのカテゴリーに分かれており、例えば、日本で地震に見舞われた場合の対処法について解説する「You’re Not Ready For Earthquakes in Japan – Preparation Guide」(Live)や、日本のおすすめシティ・ポップ楽曲を紹介する「10 Unforgettable City Pop Tracks for Your Playlist」など、お役立ち情報から文化的な情報まで幅広い記事を読むことができます。
おすすめYouTube動画
GaijinPotが主催する外国籍居住者向けの展示会「GaijinPot Expo」の参加者に、日本での生活について最高だと感じている点(Best Part)やネガティブな体験(Negative Experience)などをインタビューしている動画です。日本への移住を考えている人々に対するアドバイスも聞けて、海外から見た日本がよく理解できる内容となっています。
Metropolis Japan
「Metropolis Japan」は日本の文化やアート、ファッション、エンターテイメント、ライフスタイルにフォーカスした英語メディアです。Webサイト以外に雑誌版も提供しており、四半期ごとに約3万部が配布されています。そのカテゴリーの1つ「CULTURE」は、「BOOKS」、「MOVIES」、「ART」、「VIDEOS」、「MUSIC」の5つのサブカテゴリーに分かれています。例えば「BOOKS」では、日本の文学作品の翻訳書、日本をテーマにしたおすすめの洋書などについての紹介記事や考察が読めます。また、「MUSIC」では東京の音楽シーンでおすすめの作品リリースが毎月紹介されているほか、日本のアーティストや、来日アーティストへのインタビューを読めるなど、海外視点で日本の音楽を知ることができます。
おすすめYouTube動画
東京大学で交換留学生として建築を学ぶキャトリン(Catrin)さんが、お気に入りの建築家や東京の建築スポットについて話している動画です。海外から見た日本の建築の魅力を知ることができます。
Spoon & Tamago
「Spoon & Tamago」は2007年、日本育ちのアーティスト、ジョニー・ワルドマン(Johnny Waldman)によって設立された英語メディアです。東京とニューヨークに拠点を置き、美術や建築、プロダクト、グラフィックデザインに至るまで、日本のデザインを包括的かつインターナショナルな視点で取り上げています。
今訪れるべきカフェや美術館、ホテル、商業施設などを、独自の洗練された視点でキュレーション。日本人が読んでも魅力的なコト・モノが数多く紹介され、美しいビジュアルと共に、その背景まで詳しく解説されています。アートやカルチャーに関心がある方におすすめです。
MATCHA
「MATCHA」は観光やグルメ、文化、お役立ち情報など、日本に関する魅力的な情報を10言語で発信している訪日観光メディアです。編集者も多国籍で、日本各地の観光スポットをインターナショナルな視点で紹介しています。
英語版では、観光地の紹介のみならず、そこに紐づく日本の伝統や文化についても解説。例えば、西宮能楽堂(兵庫県)での能体験について詳細に紹介する「[Hyogo] Experience the world’s oldest traditional art “Noh” at “Nishinomiya Noh Theater”! Experience 700 years of history」や、藍染布・雑貨の販売店「綿屋」(兵庫県)の紹介とともに、藍染のプロセスについても写真とともに解説する「Enjoy a heart-warming experience in a 100-year-old traditional house. Indigo dyeing experience taught by Mr. Zenbei of the cotton products store “Wataya”」など、日本に住む人も国内旅行に出たくなるような情報が目白押しです。
Time Out Tokyo
「Time Out」は1968年にロンドンで創刊されたシティガイドです。ローカルエキスパートが編集する地域密着のガイドで、現在は333都市、59カ国、14言語で展開されているグローバルブランドです(2023年8月時点)。東京版「Time Out Tokyo」では、訪日観光客向けのコンテンツを英語で発信。東京はもちろん、地方都市も含めた日本の魅力を海外からの目線で知ることができます。
東京やその他の都市を訪れた際の「Things to do」(すべきことリスト)や、おすすめのカフェやレストランを紹介する「Food & Drink」といった定番のカテゴリーに加え、東京のアートや音楽、演劇などを紹介する「Culture」もおすすめ。東京で注目の美術館やギャラリー、ライブハウスなどが多数紹介されています。
Boutique Japan
日本を専門とする旅行会社「Boutique Japan」のwebサイトです。一般的な大人数のツアーを取り扱う旅行会社とは異なり、少人数向けのパーソナライズされた旅行体験を提供しているのが特徴。米国の有力旅行メディア「Condé Nast Traveler」が日本旅行のトップ・スペシャリストとして、同社の設立者、アンドレス・ズレタ(Andres Zuleta)氏と主任旅行デザイナー、ロニ・シヴァン(Roni Sivan)氏の名を挙げるなど、英語圏で高い評価を得ています。
Boutique Japanの「BLOG」には、日本についてインターナショナルな視点で書かれた記事が掲載されています。例えば、アレルギーを持つ人や、宗教・信条的理由から食事制限がある人が日本を旅する際に気を付けるべき点を解説した「Traveling to Japan with Food Allergies and Dietary Restrictions」や、新婚旅行で日本に行く人向けに、ユニークなアイデアや体験を提案する「Honeymoon in Japan: Unique Ideas and Experiences」といった記事があり、海外からの旅行者のニーズや、外国人目線での日本各地の魅力を知ることができます。
まとめ
日本について英語で発信するサイトを通して、海外から寄せられる日本への関心や多様なニーズを知ることができます。そこで得られた視点から、日本の観光業やビジネスを後押しするアイデアが生まれるかもしれません。海外から来日中の人と接する機会があれば、英語で取り入れた情報をもとに話がはずみそうです。ぜひご紹介したサイトを参考にしてみてください。
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English Hub 編集部
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