留学費用の意外な落とし穴。学費以外にかかる費用を徹底解説

留学にかかる費用のほとんどは学費と思われがちですが、その他にも留学中は思わぬところで出費がかさむものです。私の場合、留学手続きに留学エージェントを利用したので、留学前にも出費がありました。その他にも留学前に予想していた金額にはおさまらない支出がいくつかあり、留学期間を通して想定していた以上の出費がありました。そこで今回は、私自身のアメリカ留学体験をもとに「学費以外にかかる留学中の出費」について例を挙げ、支出を抑える工夫についてもご紹介したいと思います。

チップ

日本にはない「チップ」の文化。日本からチップ文化のある国へ留学すると、支払いにチップを上乗せすることに違和感を感じてしまう方は多いのではないでしょうか。チップは良きサービスをしてもらった時に支払うと言われていますが、良きサービスをしてもらえなかったとしても、「マナー」としてアメリカでは最低でも金額の15%を支払うことが当たり前になっています。留学するまでチップ文化をしっかり認識していなかった私は、アメリカで初めてレストランを訪れたとき、値段を確認して安いものをオーダーしたにも関わらずチップを追加しなければならず、想定していた支払い金額をオーバーしてしまいました。アメリカでは日本国内と比較して一食分の食費も高いので、それにチップが加わると高額になってしまいます。たとえばチップを含めて一食あたりの外食費が大体20ドルぐらいになってしまうと考えると、それを毎日払い続けるのはかなりの負担です。そのため、基本的に外食はせずにお弁当を持参するなど、節約するために自炊する留学生が多いようです。レストラン、ホテル、サロンだけでなく、最近はUberにもチップ支払い制度が導入されたので、今まで以上にチップを払う環境が増えました。

学費には含まれない教材代やスチューデントID作成費

学費=授業料なので、その他の教科書やスチューデントIDの作成などには別途費用がかかります。スチューデントIDについては学校によって異なると思いますが、私はこれまでに通った3つの語学学校すべてにおいてスチューデントIDの料金を別途支払わなければなりませんでした。

教材については語学学校に通う場合、指定教材を購入しなければならないのですが、一冊一冊が高価なため、中古を購入する学生がたくさんいます。私は渡米したばかりの頃、中古の教材が購入できることを知らずに毎回70ドル近く支払って新品のテキストを購入していました。教材はレベルが上がる度に購入しなければなりません。

カレッジに通う場合は、1冊100ドルするような教材もあるようです。カレッジ生によれば、節約のためにアマゾンなどのネットショッピングサイトで中古教材を購入しているそうです。ただし、アメリカでは日本のようにオーダーしてからすぐに入手できるわけではないので、最初の2回程度の授業は教科書なしで受講することもあるようです。授業を受ける上で、教材は欠かせません。カレッジの売店で購入すると高額で、ネットで購入するとすぐには届かないとなると、難しい選択を迫られそうです。

娯楽費

私が現在留学中のロサンゼルスはエンターテイメントの街です。ハリウッドには有名な映画館があり、ディズニーランド、ユニバーサルスタジオなどのテーマパークもあり、この地に留学するならなるべく多くの観光名所を訪れたいと思う方が多いのではないでしょうか。私も初めての短期留学の際は、できる限り多くの場所を訪れようと意気込んでいたのですが、テーマパークチケットは大体100ドルと日本よりも少し高めです。特にロサンゼルス周辺の娯楽施設は、想定以上に費用がかかる印象です。私は結局、行きたい場所を絞り込んで訪れました。留学予算を計算するときに、日本と同程度の料金を見込んで計算すると大幅な差額が出てしまうので、ご注意ください。

家賃などの滞在費

留学エージェントによる留学プランには、あらかじめホームステイやドミトリーの滞在費が含まれる場合がありますが、学校に支払う金額とは別に滞在費が必要なプランの場合は、部屋代や家賃の相場を頭に入れておかなければなりません。たとえばロサンゼルスで住まいを探す場合、地域によっても異なりますが、バスルームをシェアするタイプのシェアハウスの一部屋でもひと月約700ドル程度の家賃になります。それ以下の物件が見つかれば、運が良いのではないでしょうか。ドミトリーの一人部屋であれば、月約1,000ドル程度と高額です。私が留学生活の中で、勉強の次に大変だったと感じるのは、家探しと言っても過言ではありません。自分の望む条件に合うシェアハウスは大体月1,000ドル近くしたので、今の部屋に出会うまで5ヵ月ほどかかりました。タイミングがよく、すぐに見つかる人もいますが、家探しに何ヵ月もかける方も少なくありません。このように時間がかかってしまうのは、家賃が大きな壁となっているからです。物件はたくさんあるのですが、安いところは留学生には借りることが難しい1年契約だったり、安い物件は人気があってすぐに入居者が見つかってしまったりします。そのため、妥協して仕方なく高い家賃の部屋に住んでいる人も多いようです。

まとめ

アメリカの中でも私の住むロサンゼルスは特に、高い生活費のかかる地域だと思います。他の州と比べて家賃や食費も高く、生活するには厳しいこともありますが、娯楽は充実しており、毎日刺激のある楽しい留学生活を送るこができると思います。地域ごとの生活費や家賃の違いなどを念頭に入れて留学先を考えるのも留学費用を調整する一つの方法です。無駄のないよう、節約しつつ、充実した留学生活を送りましょう。

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りみ

短期ダンス留学をきっかけに英語に興味を持ち、英語力ゼロで長期留学を決意。TOEFL50点、英検2級を取得。アメリカ・ロサンゼルス留学を6年(語学学校3年、ミュージックカレッジ2年、就職1年)し、帰国後は、習得した英語を使いながら音楽会社に勤める。帰国後も、習得した英語を忘れないように、英語を生活の“一部”にするように心がけている。

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