フィリピンへの語学留学を検討する際、「フィリピン人講師から英語を学ぶのはどんな感じ?」と気になったことはありませんか?アメリカ、イギリスをはじめとする欧米の英語圏出身の講師や、日本人講師に英語を習う場合と比べてどんな違いがあるのか、具体的に分からない方も少なくないはずです。
フィリピンの公用語はフィリピノ語と英語であり、学校によってはフィリピノ語(国語)の授業を除くすべての科目を英語で教えているケースもあります。そのため、フィリピン留学に関するウェブサイトや書籍などでは、フィリピン人は総じて非常に高い英語力を持っているという意見が大半です。実際、フィリピンでは、映画館で字幕なしで英語の映画を楽しんでいる地元の人たちも多く、ショッピングやレストラン、ホテル、タクシーでも英語はほとんどの場面でしっかりと通じます。看板や文書なども英語表記で溢れており、日本で暮らす人々と比べて、フィリピン人は日常的に英語に触れる機会が多いと言えるでしょう。
ただし、フィリピンには、タガログ語やセブアノ語をはじめとする180以上のローカル言語があるため(※)、普段は英語以外の言葉をメインで使っている人もいるなど、言語の使用状況はさまざまです。フィリピン人ならではの英語の発音やアクセントが存在するほか、欧米の英語圏の人々がよく使用する言い回しやスラングが、フィリピンでもすべて同じように使われている訳ではありません。そういった意味で、フィリピン人が話す英語は、その他の英語圏で使われている英語と一部異なる特徴を持ち合わせているとも考えられます。
ここからは、フィリピン人講師は一般的にどの程度の英語力を有しているのかを複数の角度から検証していきます。
データから見るフィリピン人の英語力
まずは、いくつかのデータを基にして、フィリピン人の実際の英語力について見ていきましょう。
フィリピンでは人口の約7割が英語を話せる
Ethnologueの2022年のデータによると、フィリピンでは人口のおよそ70%が英語を話すとされています。同じ指標において、日本の数値は8%となっており、かなり大きな差があることが分かるでしょう。フィリピンの英語話者の割合は、同じく英語を公用語の一つとするシンガポール(62%)やナイジェリア(60%)より高いという点も特筆に値します。
※Ethnologue|What is the most spoken language?
フィリピンのTOEFL iBTスコア平均は90点
続いて、英語力に関する代表的な国際指標の一つ、TOEFL iBTのスコアについても見てみましょう。試験の運営団体であるETSが発表した2021年版のスコアデータサマリーでは、フィリピンの平均スコアはリーディング21点、リスニング・スピーキング・ライティングがいずれも23点の合計90点となっています(※)。
TOEFL iBTの受験者数は国ごとに異なるほか、集計の対象となった試験の受験者のデータがその国のすべての英語話者の実力を表している訳ではないため、この平均スコアのみで一概に国同士の英語レベルの比較はできません。しかし、TOEFL iBTで90点程度のスコアがあれば、多くの海外大学が進学時に求める英語力の目安を満たせると考えると、そのレベルの高さを実感できるでしょう。
※参照:ETS|TOEFL iBT® Test and Score Data Summary
フィリピン人講師の実情
上記データで見てきたように、フィリピン人には英語話者が多い上、その中でも高い英語力を有する人が少なくないことが分かります。それでは、実際にフィリピンの語学学校で働いている講師の実力はどの程度なのでしょうか?
この点に関しては、英語話者だからといって指導力が優れているとは限らないというポイントを考慮する必要があります。学習者に対して分かりやすく効果的に英語を教えられる講師は、英語圏・非英語圏出身の区別を問わず、数多く存在します。日常的に英語を話す人口が多いフィリピンとはいえ、すべての語学学校の講師が十分なティーチングスキルを持っていると単純に言い切ることはできません。
講師の質については、語学学校によってある程度のばらつきが生じるでしょう。英語教授に関する知識の有無や、これまでの指導経験を加味した厳しい採用基準を設けている学校もあれば、受講生の受け入れ体制の確保を優先し、選考のハードルをそこまで高く設定していない場合もあります。
質の高いレッスンを提供している語学学校で学ぶには、講師の選考基準や採用フローをしっかりと明示しているかどうかを確認することが大切です。講師のプロフィールが公開されている場合は、英語教授関連の指導資格を持った講師がどれくらいいるかをチェックするのもおすすめです。
フィリピン人講師の発音やアクセント
英語学習者の中には、一般的なフィリピン人講師が話す英語の発音やアクセントがどのようなものなのか気になる方も多いでしょう。フィリピンでは主にアメリカ英語が話されているので、発音もイギリス英語というよりアメリカ英語がベースとなります。
しかし、すべてのフィリピン人講師が、アメリカで生まれ育った英語ネイティブスピーカーと同様のアメリカ英語を話す訳ではありません。英語以外のローカル言語も日常的に使われているフィリピンでは、他の言語からの影響を受けた英語の発音で話す人もいるなど、講師によって発音やアクセントはさまざまです。
このような多様性をプラスに捉えるか、マイナスに捉えるかは人によって分かれるところです。例えば、英語圏であるアメリカに行ったとしても、東海岸と西海岸などの地域の違いによって発音が異なるほか、いわゆる「ボストン訛り」や「ニューヨーク訛り」などのバリエーションが存在します。また、移民が多いアメリカでは、さまざまなルーツを持つ人たちが他の言語や文化からの影響が感じられるアクセントで英語を話しているのを耳にするのも珍しくありません。
英語学習者にとって、確かに発音やアクセントは気になるところですが、そもそも「これが正しい英語の発音」と定義するのが難しいほど、世界中で多様な英語が話されている点も考慮するべきでしょう。むしろ、グローバルビジネスの現場における英語の実践力を身につけたい方は、仮に相手が一般的なアメリカ英語やイギリス英語のような発音でなかったとしても、相手の意図をしっかりと汲み取れるリスニングスキルをつけることの方が重要です。
発音やアクセントの違いは必要以上に気にすることなく、まずは自分の意見や考えを堂々と正しい文法と豊かな語彙で伝えられるスキルを重視することをおすすめします。
まとめ
いかがでしょうか?結論としてフィリピン人講師の英語力について言えることは、彼らは総じて日本人よりも英語のベーシックスキルが高く、国際的にも高い評価を得ているという点です。ただし、実際の講師の英語レベルについては当然ながらばらつきがあるため、しっかりと講師の質を担保している語学学校を選ぶことが重要です。そして、フィリピン英語の発音やアクセントについては、必要以上に気にすることなく、むしろ多様な英語に触れるチャンスと捉えることをおすすめします。
フィリピンへの語学留学をきっかけとして、グローバルに活躍するキャリアを築いている方は数多くいます。語学留学を検討されている方は、ぜひフィリピン人講師の力を借りながら、大きな一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか?
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※1 2020年及び2023年に実施した業歴10年以上の複数の競合他社を対象とする調査結果に基づく
※2 2023年4月期。調査対象:18~29歳の直近5年以内の留学経験者618名
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語学留学プログラム
語学留学エージェント
- School With(スクールウィズ)
- スマ留
- Last Resort(ラストリゾート)
- StudyIn(スタディーイン)
- カナダ留学ジャーナル
- ヒューマンアカデミー(フィリピン語学留学)
- Global Dive(グローバルダイブ)
大学留学エージェント
語学留学先を国別に見る
English Hub 編集部
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