アメリカ英語とイギリス英語が大きく異なる5つの理由

同じ英語なのに、比べてみるとたくさんの違いがあるアメリカ英語とイギリス英語。単語が同じでも異なるスペルで綴るケースや、綴りが同じでも読み方が異なるケースもあります。

今回は、アメリカ英語とイギリス英語の成り立ちを辿りつ、2つの英語の違いがどうして生まれたのかを考えます。

1. アメリカ英語は実はイギリス英語より古い?

初めてアメリカに足を踏み入れたイギリス人たちは、当時の自国での共通語を持ち込みました。それは、ローティック・スピーチ(rを発音する話し方)をベースとした言語でした。一方で、イギリスの裕福な南部都市では、上層階級の人々が他との区別をつけようとしたため、ローティック・スピーチからrの発音を柔らかく(例えばwinterを発音する時に“win-terr”と発音せず、“win-tuh”と発音するなど)に変えていきました。もちろん、彼らは上級階級なので、このような話し方を真似しようとする人が増えました。今ではイギリス人が容認発音(Received Pronunciation)と呼ぶこの話し方は、イギリス南部全土に広まりました。これは、イギリス南部以外の場所で、ローティック発音が地方アクセントとして残っている理由でもあります。基本的には、ロンドン由来の英語を話せば上品に聞こえると言えるかもしれません!

2. イギリス英語はフランス語に似ている

英語圏の人が把握している以上に多くの面で、英語はフランスから影響を受けてきています。初めは、11世紀にウィリアム1世がイギリスに侵入した時代に遡ります。彼の持ち込んだ ノルマンディー方言は、 学校、裁判所、大学、上層階級の人が使うような高位言語となりました。そのまま定着することはありませんでしたが、その代わり、あらゆる言語からの影響が混じり合った中期英語へと進化を遂げました。2度目は、イギリスでフレンチスタイルの言葉やスペル使用が流行った1700年代です。もちろん、アメリカ人は大西洋を越えたはるかか彼方で生活していたため、この流行に乗ることはありませんでした。そのため、イギリス英語はアメリカ英語よりもフランス語に近いのです。また、イギリス人がクロワッサンに夢中なのも、そのためです。

3. アメリカ英語のスペルに表れる独立精神

アメリカの辞書とイギリスの辞書には多くの差異が存在します。それもそのはず、言語に対する観点が全く異なる、全く異質な著者によって編集されているのです。ちなみにイギリスの辞書の編集者は、あらゆる英語を集めたがるロンドン(わけあって、オックスフォードではありません)の学者ですが、一方でアメリカの辞書は、ノア・ウェブスターという辞書編集者によって作られています。ウェブスターはアメリカ英語のスペルを単純化するだけでなく、かつてのイギリスルールから脱却し、独立したアメリカを象徴するために、イギリス英語のスペルと差をつけようとする傾向にあります。例えば、“colour”や“honour”などフランス語の影響を受けたイギリス由来の‘u’を外して “color”や“honor”としました。また、語尾の‘-ise’を‘-ize’に変えました。これは、アメリカ英語のスペルは話す時の音を反映すべきであるという彼の考えによるものです。それに、なんとなく書く時に‘z’の方が格好いい感じがしますよね。

4. アメリカ人は省略が好き!

イギリス英語と異なるアメリカ英語は、時としてイギリス英語話者からは理解できないことがあります。その一例が、アメリカ人が文章から一部の品詞を完全に省くとき。アメリカ人は手紙を書くことを誰かに伝える際、“I’ll write you”と言ったりします。ショッピングに行きたいかを尋ねると、アメリカ人は“I could”と答えることもあります。イギリスではこのような答え方はせず “I’ll write to you”や “I could go”と答えるのが普通です。品詞を省く理由は、アメリカ人にはせっかちに答えたがる習慣があるからかもしれません。または、イギリス人は一字一句答えるのが好きなだけかもしれません。

5. 2つの英語に見られる他言語からの影響

イギリス英語とアメリカ英語が別々に反映してきた文化的影響を考えれば、それぞれ違った形で進化してきたことがわかったはずです。そしてそれぞれ、影響を受けた言語から取り入れた言葉があることも明らかです。特に食べ物にその影響が多くみられます。例えば、coriander (フランス語から派生したイギリス英語)とcilantro (スペイン語から派生したアメリカ英語)、そして aubergine (アラビア語から派生したイギリス英語)とeggplant(紫の卵のように見えることに由来するアメリカ英語)。他にもたくさん例はありますが、一番大切なのは、英語は滞在する国に合わせて適切に学ぶということです。イギリスで、アルミホイルを aloo-minnumと発音して恥ずかしい思いをしないように気を付けましょう。

背景を知れば、わかること

ロンドンで学ぶ英語とニューヨークで学ぶ英語はどうしてこんなに違うのか、といった疑問を抱いたことのある人は少なくないはずです。5つの理由に納得できましたか?背景を知ることで、イギリス英語とアメリカ英語それぞれの特徴が、より把握しやすくなるでしょう。

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1965年にスウェーデンで設立され、現在、世界各地に500を超える事業拠点と50校の直営語学学校を擁する国際教育事業のリーディングカンパニー。留学プログラムなど、多数の教育プログラムをグローバルに展開。東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会のオフィシャルパートナー(語学トレーニング)。

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