フォルケホイスコーレ留学の体験談

school building

今回は、筆者のフォルケホイスコーレ留学の体験談についてお話しします。筆者は、2017年1月から6月まで、Krogerup Folkehøjskole(クロロップホイスコーレ)で、Glabal Studiesを主に学んでいました。選択科目として、ダンス、写真、絵画、動画編集のクラスを取っていました。学校によって選択科目は様々で、ほかにもヨガ、セラミック、哲学、アウトドア、音楽なども選べます(一部デンマーク語のみ)。

自分で考えて行動する授業

先生は大学講師や現役ジャーナリスト、NGO団体の代表など、その道の専門家が来て講義することもあります。Krogerupの場合、先生が一方的に教える講義スタイルではなく、ディスカッション、プレゼンテーションが多く、自分で試して考えて模索しながら学ぶ授業スタイルです。

アート科目の場合は、先生による講義はほとんどなく、とにかく実践します。写真の授業では、構図や光のあて方の勉強というより、自分の感性にしたがって撮り、完成物について先生とクラスメートと話し合うことを重視します。

students are making a movie in the film class

映画コースの生徒が、映画の撮影をしている。

正解のない教育を体現する学校生活

1日は、全校生徒が集まるモーニングミーティングからはじまります。そこでは、ピアノの演奏とともに先生も生徒もみんなで歌を歌います。

また、毎日の生活の中で自分が心地よくない状況があれば、心に留めておくのではなく、みんなの前で提案し共有し話し合います。

例えば、学校にあるバーでの収益をどう使うか、トイレをジェンダーニュートラルにするか、食事でベジタリアンデーを増やすかなどについて話し合いました。このように、日本の学校のように決められたルールに従うのがいいのではなく、フォルケホイスコーレでは学校のルールも自分たちで決めます。また、カルチャーイベントや著名人による講演会、週末のパーティーも多く、自分が主催者にもなれ、異文化を超えた友情を育むことができます。

自然の中でお金を使わず楽しむ「ヒュッゲ」なライフスタイル

「世界一幸せな国」のイメージとは裏腹に、デンマーク人は質素な生活をしています。外食が高かったり、娯楽が少ないこともあり、家で家族や友人とご飯を作りお酒を飲みながら語りゆったりとした時間を楽しみます。これが、デンマーク語で居心地が良い空間や時間を指す「ヒュッゲ」なライフスタイルです。

「ヒュッゲ」なライフスタイルは、週末にも現れます。東京のように、週末には街にくり出しウィンドウショッピングやカフェでおしゃべりを楽しむというよりは、天気が良ければ近所で日向ぼっこをしたり、夜に焚き火をするなど、自然の中で過ごすことが多いです。日常のほんの小さなことにも幸せを感じられるようになったのは、ここでの「ヒュッゲ」な時間のおかげかもしれません。

students are making traditional Danish bred around the fire.

焚き火で、デンマーク特有のパンを焼いている。

まとめ

フォルケ留学は、通う学校や一緒に学ぶ仲間によって、非常に異なる経験が出来る場所です。しかし、共通して言えることは、英語力が伸びるだけではなく、自然、他者そして自己とのコミュニケーションを通して、もっと自由に人生を歩めるようになることだと思います。さあ、あなただけのフォルケ留学を経験してみませんか?

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水野渚

水野渚(Mizuno Nagisa)。大学卒業後、国家公務員として、安全保障分野で語学力を駆使し、翻訳・通訳を始め、国際会議ロジや国家間交渉に携わる。退職後、現在東京近郊の国際交流型シェアハウスマネージャーをしている。国内では、名古屋、東京、沖縄に住み、海外ではイギリス、デンマーク留学経験の他、世界30か国以上を旅している。サステイナブル、環境、海、クリエイティブ、デザイン、ヘルシー、フード、シェアが気になるキーワード。