会議や研修会、大学の授業等で発表することには慣れているけれど、英語のプレゼンには、自信がないという日本人が少なくありません。グローバル化の進行により、多くの企業が注目しているスキルが英語プレゼン能力です。今回は、英語プレゼンを成功させるための方法を紹介します。
英語のプレゼンを成功させるための9つの方法
1. 熱意をこめて要点を簡潔に伝える
プレゼンでは、聞き手が理解しやすいように、要点をわかりやすく伝え、聞き手に「もっと聞きたい」と感じてもらうことが必要です。小さい声で原稿を棒読みするだけでは、発表者の想いも言いたい事も伝わりません。発表時には、熱意を込め、要旨を伝えることに集中して下さい。
また、主旨から外れた内容や果てしなく続くプレゼンは、聞き手が興味を欠いてしまうかもしれません。要点は簡潔に伝えましょう。そのためには、発表者自身がプレゼンで最も伝えたいメッセージを把握しておくことが必要です。メッセージは、30秒間で伝えられる程度の短いものが良いでしょう。メッセージが決まったら、プレゼンの構成(導入、本文、結論)を考えます。
2. 聞き手の求める情報を意識する
プレゼンの準備段階では、まず、「聞き手が知りたいことは何か?」「何を必要としているのか?」について考えましょう。それから、聞き手のバックグランドを調べます。例えば、専門的な知識の有無、年齢や性別等です。これらを考慮し、プレゼンの内容やスタイルを考えます。聞き手が専門知識を持っている場合は、専門用語を使っても問題ありませんが、そうでなければ、使用を控えた方が良いでしょう。
パワーポイントを利用する場合には、スライドをロジカルに並べるようにして下さい。準備段階では、スライドがプレゼンの中心ではないことに留意しましょう。スライドは、口頭発表をアシストする視聴覚材料の一つです。また、パワーポイントでグラフ等を提示する場合には、聞き手が一目で分かるようなシンプルなものを選びます。
3. スライドの枚数に気を配る
スライドの枚数にも配慮が必要です。頑張って、スライドを100枚用意したとしても、発表の効果が上がるとは限りません。発表者のトークが単調で面白くなければ、聞き手は、飽きてしまうでしょう。基本ルールは、20分以内のプレゼンであれば、スライドは10枚以下です。文字のフォントは、タイトルの場合、34~40ポイント、テキストであれば、22~28ポイントが最適です。また、聞き手にさらに情報を提供するには、印刷物を用意すると良いでしょう。
4. プレゼンの出だしで聞き手の興味を引きつける
「何事も始めが肝心」と一般に言われますが、プレゼンも例外ではありません。プレゼンの出だしは、聞き手の興味を引くチャンスと心得ましょう。
また、本文に入る前に、プレゼンの題名と概要を聞き手に伝えることを忘れないで下さい。場合によっては、先に自己紹介をした方が良い場合もありますので、状況で判断しましょう。一番大切なことは、聞き手の期待感を高め、興味をそそるような出だしを工夫することです。
5. 声の抑揚と動作を意識する
英語のプレゼンでは、声のトーンや大きさ、話すスピードに変化をつけることが必要です。原稿を棒読みするだけでは、聞き手に伝えたい内容がうまく伝わりません。強調したい部分では、声のピッチを上げたり、スピードを落としたりすると良いでしょう。また、途中でポーズを入れることも、聞き手の注意を引きつけるテクニックの一つです。プレゼン中に、歩く、ジェスチャーを入れるなど多少の動きを入れるのも効果的です。
6. 聞き手に目線をおくり、笑顔で発表する
プレゼンに慣れていても、緊張の中、英語で話しながら目線と笑顔を維持することは容易ではありません。難しいことですが、聞き手との一体感を構築するためには欠かせない作業です。特に英語圏では、発表中にアイコンタクトを心掛けることはとても大切です。
どうしても緊張してしまう場合には、スライドなどの視聴覚材料を使いながら発表すると良いでしょう。聞き手は発表者と視聴覚材料の両方に集中しなければならないため、聞き手の注目を逃れることができます。
7. 十分に練習し、当日はリラックスして発表する
多くの人の前で母語以外の言語で発表をするとなると、誰もがある程度は緊張するものです。緊張が激しい場合には、早口になってしまったり、声が小さくなってしまうことがあります。こうした状況を避け、リラックした状態で発表するためには、事前に十分に練習をして自信をつけておくことです。
プレゼン中に緊張してしまった場合には、深呼吸して、時々、ポーズを入れながら、発表を継続します。深呼吸とポーズの挿入により、緊張が和らぎ、早口を防ぐことができます。
8. 質問には簡潔に短く答える
プレゼンでは、聞き手から質問を受けることがあります。このような場合には、簡潔に短く答えるようにしましょう。そのためには、準備段階で、予想される質問をできる限り想定し、答えを用意しておくことが必要です。
予想外の質問を受けて、即答できない場合の答え方も準備しておきます。例えば、即答できないので、後日連絡するといった場合には、“I am afraid I am not familiar with that, I will find out and get back to you.”と言って、その場を凌ぐことができます。
9. 必ずリハーサルをする
プレゼンの準備ができたら、リハーサルをしてみましょう。時間内に終了できるように、必ず時間を測定して下さい。一人で行うよりも、同僚や友人に聞いてもらうと良いでしょう。同僚や友人のフィードバックをもとに、原稿やスライドを修正することができるからです。何回も練習することで、自信がついてきます。
最後に
英語プレゼンを成功に導く方法を紹介しました。いかがでしたか。初めての場所で発表する場合には事前に、会場の大きさや椅子の配置、設備(マイクや端末)などを知っておくと、よりスムーズに準備することができます。ぜひ、参考にしてみて下さい。
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ラッド 順子
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