時短で英語学習!「1.5倍速リスニング」の3つのメリットとは?

英語学習者の中には、「効率的にリスニング力を伸ばせる勉強方法を知りたい」と考える方は多いのではないでしょうか。特にビジネスパーソンの場合には、「TOEICのリスニングが苦手」「対策をしたいが、なかなか勉強時間がとれない」という悩みを抱えている方もいるでしょう。

今回は、忙しく学習時間が限られている方に是非おすすめしたい「1.5倍速リスニング学習」について、そのメリットや具体的な学習方法をご紹介します!

1.5倍速でリスニングを行う3つのメリット


まずは、1.5倍速でリスニング学習を行う主なメリットについて説明します。

1. 学習時間を最大限活用できる

例えば、30分の長さの音声も、1.5倍速で再生すれば、1回のリスニングにかかる学習時間を20分に縮めることができます。TOEICのパート3、4の音声のように、量が多くて再生時間が長くなりがちな題材でも、速度を上げることで隙間時間での学習が可能になります。

また、通常速度で行うのと同じ長さの時間だけ学習に取り組んだ場合には、1.5倍の量の英語に触れることが可能です。

2. 通常速度の音声が遅く聞こえるようになる

1.5倍速で再生された音声に耳を慣らしておくと、同じレベル・スピード感の音声を通常速度で聞いた時に、音声がゆっくりと聞こえるようになるという効果が期待されます。

特に、TOEICや英検などの資格試験のリスニング音声は、試験という性質上、スピーカーの話す速度にばらつきが少なく、比較的一定になっています。そのため、「1.5倍速リスニング学習で、速いスピードに慣れておく」という対策が非常に効果を発揮しやすい分野と言えます。

3. 適度な負荷をかけることで、インプットの学習効果を高められる

リスニングスキルを鍛えたい場合には、「同じ音声を繰り返し聞く」というのが鉄板の学習方法です。同じものを何度も聞くことによって、登場する単語や表現、文法事項などへの理解を深めることができます。

しかし、同じ題材を、最初に聞いたときと同じ速度、つまり同じ負荷のままでリピートし続けるのは、少しもったいない学習方法であると言えます。同じ音声を何度も聞いていれば、聞き取るための脳への負荷は少なくなってくるからです。

速度を上げ、無理のない程度に負荷を高めた状態でインプットを行うことで、集中して英語を聞き取る力がより鍛えられるなど、さらなる学習効果を期待することができます。

リスニングの速度変更におすすめ!無料アプリ「Audipo」

リスニング速度の変更には、iPhone、Android共に対応している無料アプリ「Audipo」を使用するのがおすすめです。音声速度を1%刻みで細かく調整でき、アプリの全体的な使い勝手も良いため、快適に学習を進めることができます。

アプリ『Audipo』

アプリ『Audipo』

速度を上げる前に、まずは一度、通常の速度で音声を聞いてみることをおすすめします。ただし、例えばTOEICで高得点を取得済みの方が、TOEICのリスニングパート1・2に取り組む時など、明らかに自分にとって簡単なレベルである場合には、最初から1.5倍速での聞き取りにチャレンジしてもよいでしょう。

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リスニング学習を行う際に気をつけるポイント

「少しだけ難しい」レベルの教材を選ぶ

リスニング教材は自分の英語レベルに合ったものを選ぶことが重要です。自分のレベルに合ったものとは、簡単すぎず難しすぎないものを指します。自分が理解できるレベルよりも、少しだけ難しい程度の英語をインプットすると学習効果が高くなるとされています。

第二言語習得論の第一人者である白井恭弘教授は、著書『英語はもっと科学的に学習しよう SLA(第二言語習得論)からみた効果的学習法とは』の中で、「感覚として、少なくとも6割、できれば7割か8割くらい理解できると感じられるものを聞くのがよいでしょう」と述べています。

通常速度で聞いてみて、難しすぎるまたは易しすぎると感じた場合には、題材を変更しましょう。また、洋画や洋楽は、地域や年代ごとの特殊な表現を多く含んでいるなど、初・中級者の学習題材としては難しすぎる場合が多いので、あまりおすすめではありません。

英語上級者の方や、リスニング音声に慣れてきた方は、1.5倍速で音声を再生しながら、オーバーラッピングやシャドーイングのトレーニングを行うのもおすすめです。(オーバーラッピング、シャドーイングのやり方についての詳しい説明は、「TOEFL iBTのリスニングスコアアップに効果的なおすすめ学習法4選」を参照ください。)

内容をきちんと理解した上でリスニング練習を行う

1.5倍速での再生時に限らず、リスニング学習においては、音声の内容をきちんと理解してから行うということが、学習効果を高める上でとても重要です。語彙・文法・構文など、理解が曖昧な部分がある場合は、和訳と照らし合わせたり解説を確認したりして、リスニングを繰り返す前に疑問を解消しておきましょう。

内容の意味理解が曖昧な状態でリスニングを行なっても、ただ音を拾うだけの行為となってしまいます。英語の音に慣れることはできますが、「英語を聞いて、脳が意味を処理する」という力は鍛えられないため、学習効果は薄くなります。

最初から速いスピードで頑張りすぎない

音声が速すぎて聞き取れないと感じた時は、いったん速度を落としてみてください。いきなり速い速度に設定するのではなく、徐々に速度を上げていくことがポイントです。また、同じ速度でも、リスニングの題材によって聞き取りの難易度は異なるのが普通なので、速度は固定するのではなく、自分の感覚で都度調整しながら学習を行ってみてくださいね。

まとめ

今回は、1.5倍速でのリスニング学習方法についてご紹介しました。初心者レベルを脱し、1段階上のステップへ進むためのリスニング強化方法としてとてもおすすめなので、ぜひ試してみてください。

【参考書籍】『英語はもっと科学的に学習しよう SLA(第二言語習得論)からみた効果的学習法とは』白井 恭弘 著
【関連ページ】効率的な英語学習法を科学する。第二言語習得(SLA)とは?

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佐藤 千嘉

中学2年時にニュージーランドの現地校へ1年間留学。高校進学後、オーストラリアへ交換留学で再び1年間留学。高校在学中に英検1級、TOEIC965点、TOEFL iBT106点を取得。早稲田大学国際教養学部に現役合格。英会話講師やTOEICコーチの経験を経て、現在はフリーライターとして活動している。

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