日本語に省略形があるように、英語にも省略されて使われている言葉があります。たとえば、ご存じの方も多いかもしれませんが、「want to」は「wanna」に、「going to」は「gonna」のように省略され、特にこれらの省略形は日常生活でよく耳にします。
英語初心者の方で、なかなか流暢には話せないと言う方でも、単語やフレーズをある程度知っていれば、相手が話すおおまかな内容を理解することができます。しかし、ネイティブスピーカーは省略して話すことが多いため、省略形を知らないと、何を言っているか理解できない場合が少なくありません。そこで今回は、ネイティブがよく使い海外ドラマの会話にも頻出する、省略形の英単語&フレーズをご紹介します!
kinda (kind of)
kinda(kind of)は「ある程度、いくぶん」という意味の、少し曖昧なニュアンスを表す時に使われるフレーズです。多くのネイティブスピーカーは、「kind」と「of」を繋げて「カインダ」と発音します。「kind of」の他にも、「~of」というフレーズは短縮されることが多く、「a lot of(たくさんの)」は「a lotta」、「sort of(いくらかの、多少の)」は「sorta」と略されます。
outta (out of)
映画「STRAIGHT OUTTA COMPTON」を通してご存じの方も多いかと思います。「outta」は「out of」の省略形で、「~から外へ(に)」と意味です。「STRAIGHT OUTTA COMPTON」のタイトルに登場する「COMPTON」は、カリフォルニアの犯罪多発地域として知られるエリアです。「STRAIGHT」は「まっすぐ」や「そのまま」という意味なので、このタイトルは「(あの)コンプトンからそのまま出てきた」という意味になります。
gotta(got to)
「gotta」は「have to」と同様に「~しなければならない」と意味で、「(have)got to」を短縮したものです。「ガタ」もしくは「ガラ/ガダ」と発音します。「私、もう行かなくては」と言う時には、「I gotta go」 と言うことができます。
lemme (let me)/ gimme(give me)
どちらもよく耳にする省略形です。「let me ~」は「私に~させて」、「give me ~」は、「私に~をください」と言う意味で、どちらも「T」を発音せずに、「lemme(レミー)」「gimme(ギンミー)」のように繋げて読みます。「Lemme outta here(私はここを出て行くわ)」のように使えます。
sup(What’s up)
近しい友人と交わすカジュアルな挨拶表現の1つで、「What’s up」が短縮されたものです。「What’s up?(最近どう?)」と挨拶されて、「特に何もないよ」と返答する場合は、「Not much」や「Nothing much」と答えます。
ASAP(as soon as possible)
以前の記事「英語でSNSをもっと楽しく!ネイティブが多用する略語表現7選」でもご紹介しましたが、ASAPはas soon as possible の頭文字を合わせてできた言葉です。「エイ・エス・エイ・ピー」とそのまま発音するか、「エイサップ」と読みます。ライティング・スピーキングの両方で使われます。
Gotcha(I got you)
映画や日常会話でよく耳にするこの言葉は、「I got you」を省略した言い方です。いくつかの意味があり、「了解」や「捕まえた」だけではなく、「やったー」のような喜びを表す場合もあります。発音は「ガッチャ」で、「Gotcha」「Gottcha」「Gotchya」のように表記されます。
cuz(because)
「because」の省略形で、口語でも、SNSなどの文面でもよく使われる表現です。「コズ/カズ」と発音します。「cuz」の他に、「coz」「cus」と表現されることもあります。
flu(influenza)
アメリカでは、「influenza(インフルエンザ)」を「(the)flu」と短縮します。「influenza」でも伝わりますが、「flu」の方が一般的で、インフルエンザの薬のパッケージには基本的に「flu」と表記されています。
sec(second)
「second」の短縮形としてよく使われる口語表現で、「セク」と読みます。たとえば、「ちょっと待って」と言いたい時には、「wait a sec」や「gimme a sec」のように言うことができます。
おまけ
bus(omnibus)
「bus (バス)」は、もとの単語は「omnibus」です。現在は省略された「bus」が一般的で、「バス」の意味でomnibusという語を耳にすることは滅多にありませんが、busも実は省略形だったのですね。
省略形を使う時の注意点
日本語と同様、英語にもカジュアルな表現とフォーマルな表現があります。省略形はとてもカジュアルな表現方法で、ビジネスの場面や、目上の方との会話の際には適しません。また、TOEFLや英語検定のような英語試験でエッセイを作成する場合にも、省略表現は好ましくありません。中学校で習った「can’t」や「don’t」なども、エッセイを書くときには使わないように気をつけてくださいね。
まとめ
いかがでしたか。省略形の英語表現を使うと、ネイティブに一歩近づけたように感じますよね。省略形の単語を覚えると、海外ドラマのセリフのやり取りも聞き取りやすくなるなど、リスニング力の向上に繋がります。ネイティブスピーカーの自然な会話を理解できるように、ぜひ今回ご紹介した表現を覚えてみてくださいね。
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