豊かな自然が魅力で、ワーキングホリデーの渡航先としても人気があるオーストラリア。オーストラリアでのワーホリ中にできる仕事は、飲食業、農業、観光業、販売業など多岐にわたります。
今回は、ワーキングホリデーでオーストラリアへの滞在経験がある筆者が見聞きした情報をもとに、現地で働く際の仕事の選択肢を9つピックアップして紹介します。
オーストラリアでのワーホリに興味がある方は、ぜひ参考にしてみてください。
※記事に記載されている内容は、2023年3月調査時点での情報に基づきます。
オーストラリアのワーキングホリデーでできる仕事・職種9選!
ファームジョブ
ファームジョブとは、オーストラリアでの農業に関わる仕事のことです。
通常、ファームジョブでは、都市部から離れたエリアにある果樹園や農場に住み込みで仕事をします。ファームの仕事は、時給や歩合給が高い場合が多く、宿泊費用も抑えられるので、お金が貯まりやすいのが魅力です。
作業の指示を受けたり、同僚と協力して作業を行ったりする際に、英語でコミュニケーションを取る必要がありますが、ハイレベルな英語スキルを求められるケースは少なく、英語力に自信がない方でも挑戦しやすい仕事として人気です。
野外での作業が多いピッキング(収穫)
ワーキングホリデーの参加者の中でも特に人気があるのは、ピッキング(=収穫)の仕事です。オーストラリアでは、いちご、ブルーベリー、マンゴーといった果物に加え、ズッキーニなどの野菜の収穫作業に関わる求人が多く見受けられます。
野外での作業が多く、体力的には負担がかかりやすい反面、短期間でもしっかりと収入を得ることが可能です。
軽作業が中心のパッキング(梱包)
体力に自信がない方には、パッキング(=梱包)の仕事がおすすめです。パッキングでは、ピッキングのように体力を要する作業の割合は少なく、果物の選別や梱包などの軽作業が中心となります。
屋内での作業が多いので、仕事が天候に左右されにくいことや、雇用が比較的安定している点もパッキング業務に就くメリットと言えるでしょう。
シッター(オーペア)
オーストラリアをはじめとする海外では、保護者からの依頼を受けて子どもの世話をするシッターの需要が高く、「オーペア(オペア)」と呼ばれる選択肢も人気です。
オーペアとは、現地の家庭にホームステイをしながら、子どもの保育や家事を手伝う若者向けのプログラムで、報酬として家賃や食費が無料になる仕組みです。基本的に給料は発生しませんが、家庭によっては、お小遣い程度のお金が支払われる場合もあります。
宿泊先と仕事の両方を確保できるうえ、家族や子どもと交流する中で英語力の向上も期待できるでしょう。ただし、子どもを預かるシッターは責任ある仕事ゆえ、中級〜上級程度の英語力が必要とされています。
ローカルの飲食店やカフェ店員
オーストラリアのワーホリでは、カフェ、レストラン、バーでのアルバイトも人気があります。飲食店での主な仕事内容は、注文の受付、ドリンクや料理の調理、レジでの精算、清掃などです。
ローカルの飲食店で働くためには、中級程度の英会話スキルが求められますが、実際にお客さんと英語でコミュニケーションを取りながら働くうちに、英語力をさらに伸ばせる可能性があります。英語力に自信がないうちは、食器洗いなどの裏方業務に就く人もいます。
カフェ文化が根付くオーストラリアには、バリスタとして働くことを目標に渡航するワーホリ参加者も少なくありません。英語とバリスタの技術を同時に学べる学校があるほか、カフェで働きながらバリスタの資格を取得する人もいます。
日本食レストランの店員
オーストラリアの主要都市には、数多くの日本食レストランがあります。日本食レストランの店員は、日本の食文化を海外に広めるという意味でも、ワーホリ参加者からの注目度が高い仕事の一つです。
日本食レストランで働く場合は、オーナーや同僚の従業員と日本語でコミュニケーションが取れるケースも多く、英語力に自信がない人でもチャレンジしやすいでしょう。
接客の場面においては英語が必要になることがほとんどですが、求められる英語力は他の職種と比べてそこまで高くありません。最初は日本語にも頼りながら、英語力を徐々に伸ばしていきたい方におすすめの仕事です。
ホテルスタッフ
ホテルなどの宿泊関連施設における仕事としては、受付スタッフや清掃のアルバイトが挙げられます。
ホテルで働くメリットの一つは、福利厚生が充実している点です。たとえば、就労先の企業や雇用条件によっては、宿泊費が無料になることがあります。
近年、オーストラリアでは家賃が高騰しているため、ホテルやバックパッカー向けの宿で住み込みで働きながら、滞在費を節約している方も多く見受けられます。さらに、賄い料理が出る職場を選べば、食費を抑えることも可能です。
オーストラリアでホテル勤務をするには、基本的なコミュニケーションが取れる程度の英語力が必要です。具体的には、お客さんと挨拶を交わしたり、部屋の清掃の指示を受けたり、シフト表やメールのやり取りなどをする際に英語を使用します。
マッサージセラピスト
日本で主流の「指圧マッサージ」は、オーストラリアでも人気が高く、日本人オーナーが経営するマッサージショップも数多く存在します。
オーストラリアでマッサージセラピストになるために、資格は必ずしも必要ではありません(※)。求人の中には、マッサージの経験者を求める案件も多いですが、なかには未経験で応募可能な店舗もあります。マッサージ未経験者の場合は、お店での研修からスタートします。
マッサージセラピストの仕事では、お客さんとの会話より、技術そのものが重視される傾向があるため、特にマッサージ経験者の場合、初級レベルの英語力でも仕事が見つかる可能性が高いと言えるでしょう。
※資格が必要となるかどうかはマッサージの種類によっても異なります。
ギフトショップの店員
街中やショッピングセンター内のギフトショップや土産物店で働くワーホリ参加者も多くいます。主な仕事内容は、接客、商品の説明やレジ業務、包装やラッピング、在庫管理などです。
日本人を含む観光客も訪れる場所のため、日本語が話せることで歓迎される可能性が高いでしょう。
日本人以外の観光客に対しては、やはり英語での接客が必要になりますが、さまざまな国から来た人たちの英語に触れながら英会話スキルを伸ばせるメリットもあります。
アパレルショップの店員
アパレル関連の仕事は、ワーホリ参加者の中でも人気があります。ローカルのアパレル企業だけでなく、日本語の会話能力を活かして、日系のアパレル企業で働く選択肢もあります。
たとえば、ユニクロなどの日本の大手アパレルブランドは、オーストラリアでも複数の店舗を展開しています。ただし、日系企業での仕事とはいえ、日本人以外の従業員やお客さんも多くいるため、コミュニケーションや接客をする中で基本的な英会話ができる必要があります。
アパレル企業の求人は競争率が高いため、採用されるためには英語力をできるだけ伸ばしておきたいところです。
ネイリスト
オーストラリアでのネイリストの求人は、主要都市やリゾート地のサロン、スパ、ホテル、ショッピングセンターなどで募集されていることが多いです。
オーストラリアのネイルサロンでは、日本と比べると資格はさほど重視されない傾向にあります。店舗によっては、経験・資格が無い人でも、研修を受けることで働ける場合も。一方、経験が求められる求人案件では、お店で面接を受ける際にスキルチェックが行われます。
ネイリストの仕事では、お客さんがリクエストするネイルのデザインイメージを聞き取ったり、サービス内容や料金について説明したりするための英語力が必要です。
まとめ
オーストラリアでのワーキングホリデー中にできる仕事にはさまざまな種類があり、職種によって求められる英語力も異なります。
英語がほとんど話せない人でも就業可能な仕事はたくさんあるため、まずは現状の英語力でもできそうな仕事から始めて、自信がついてきた段階で他の仕事に挑戦してみるのもよいでしょう。あるいは、日本での業務経験がある仕事を狙って職探しをすれば、英語力の有無にかかわらず仕事が見つかる可能性が高まります。
現地での仕事探しについては過度に心配することなく、ぜひ前向きな気持ちでワーホリに挑戦してみてください。
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佐藤 千嘉
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