英語学習の「モチベーション」維持できない?勉強エキスパートが提案する3つの方法

英語を習得するためには、学習の継続が欠かせません。しかし、最初はやる気があっても途中でモチベーションが低下してしまい、学習を断念してしまう人は少なくありません。どうすればモチベーションを保つことができるのかと、悩んでいる人もいるのではないでしょうか。

そこで今回は、TOEIC965点、英検1級を取得した筆者が考える「英語学習のモチベーションを維持するための3つの方法」についてご紹介したいと思います。

英語学習のモチベーションを維持する方法

1. ともに勉強する仲間をつくる

学校や会社などで「周りがやっているから自分もやらなければ」というプレッシャーを経験したことがある人は少なくないでしょう。このようなプレッシャーを「ピアプレッシャー」といいます。

ピアプレッシャーの「ピア」とは、英語の「peer」(=仲間)を意味します。自分と同じように英語を学習している仲間を作ることで、お互いに監視し合うような状態が生まれます。学習グループ内の適度な競争意識や緊張感は、「○○さんがあんなに勉強しているのだから、自分ももっと頑張ろう」といった、良い意味でのプレッシャーを与えてくれます。

例えば、SNSなどで英語を学習している人が集まるコミュニティやサークルを探して、参加してみるのも選択肢の一つです。学習仲間が周りにおらず、独学で挫折してしまったという経験のある人は、切磋琢磨できる環境に身を置いてみるのはいかがでしょうか。

2. 目標の人(ロールモデル)を設定する

モチベーションを維持するにあたっては、自分の目標としたい人を見つけるのも有効です。目標にしたい人物を自分のロールモデルとして描いておくことで、「自分も英語を身につけて、あの人のようになりたい」という気持ちが働き、学習を継続するモチベーションに繋がります。

一口に「英語ができるようになりたい」と言っても、「海外で仕事や生活がしたい」「かっこよく英語を発音できるようになりたい」「TOEICや英検などの資格試験を取得して有効に活用したい」など、人によって様々な理想像があるでしょう。

海外で働きたい場合は「実際に海外勤務を達成している人」、流暢な英語を喋れるようになりたい場合は「発音が上手だと感じる人」というように、自分が描く理想像に出来るだけ近い人物を探してロールモデルに設定すると良いでしょう。

3. 目的と目標を明確にする

「何のために英語を学習するのか」という「目的」が明確になっていないと、適切な「目標」を設定をすることは難しくなります。適切な目標設定は、モチベーションを維持するためにとても重要です。

英語を学ぶ目的について、これまであまり考える機会がなかったという人は、「自分は英語を身につけて何をしたいのか」ということを改めて考えてみましょう。そして、「その目的を果たすためには、どんな目標を達成する必要があるのか」を考えましょう。

目標設定の方法

目標設定は、高すぎても低すぎてもモチベーション低下をもたらす原因となります。

例えば、極端に高い目標を設定してしまうと、「到底達成できない」と感じてしまい挫折しやすくなります。反対に、目標があまりに低すぎてもすぐに到達できてしまうため、達成感があまり得られずにやる気が薄れてしまう可能性があります。達成しやすい目標は、あくまでも最終的な目標をクリアするまでの過程にある「小さな目標」として、複数のものを段階的に設定しておきましょう。

適切な目標を設定するためには、自身が目指すゴールから逆算するのがおすすめです。

まずは自身の目的を叶えるための最終的なゴールとなる、大きな目標を設定します。次に、その大きな目標を達成するためには、どのようなステップ(=小さな目標)をクリアしていく必要があるのか考えます。

目標設定の具体例

例えば、英語初心者で、英語を学ぶ目的が「海外勤務」というケースについて考えてみましょう。

2013年の「上場企業における英語活用実態調査」によると、上場企業が海外赴任者に期待する平均TOEICスコアは695点(※)とされています。そのため、目的となる海外勤務を叶えるための「大きな目標」には、例えば「TOEICで最低700点を取得すること」などを設定するのがよいでしょう。

そして、自分の現状の英語レベルから700点を取得するためには、何をする必要があるのかを考えてみると、「まずは500点を達成するために基礎英文法を習得する」や、「次は600点を達成するために、TOEICの問題集を使って学習する」といった、具体的なやるべきことが見えてきます。

※【参照元】2013年「上場企業における英語活用実態調査」報告書

まとめ

今回は、英語学習を継続するためのモチベーションをキープするコツについてお伝えしました。勉強に限らず何事も継続するためには、まずは目的・目標をはっきりさせて自分の心にしっかり留めておくことが最も大切です。今回ご紹介した方法に加え、学習を習慣化するための工夫なども取り入れて、学習の継続を目指しましょう。

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佐藤 千嘉

中学2年時にニュージーランドの現地校へ1年間留学。高校進学後、オーストラリアへ交換留学で再び1年間留学。高校在学中に英検1級、TOEIC965点、TOEFL iBT106点を取得。早稲田大学国際教養学部に現役合格。英会話講師やTOEICコーチの経験を経て、現在はフリーライターとして活動している。

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