ここでは、語学留学を検討されている方のために、アイルランド・リムリックへ語学留学をされたmelonpannaさんの体験談をご紹介します。アイルランドへの語学留学をお考えの方はぜひ参考にしてください。
語学留学体験者のプロフィール
ニックネーム | melonpannaさん(女性) | 留学時の英語レベル | 英会話中上級 |
留学時の職業 | 学生 | 留学時の年齢 | 20代前半 |
留学先の国 | アイルランド | ||
留学先の都市 | リムリック | ||
留学期間 | 2006年9月から2007年6月まで | ||
語学学校名 | リムリック大学 | ||
通っていたコース | 文学部 | ||
レッスン形式 | グループレッスン(5名以上) | ||
滞在スタイル | 学生寮 |
語学留学体験談インタビュー
語学留学について
語学留学をしようと思ったきっかけは何ですか?
日本の大学のカリキュラム上、全員が必ず大学2年次に海外留学する必要があったからです。高校時代に1年間カナダに留学したこともあり、人生のうちでなかなかいけないところにせっかくなら行ってみたいな、と思いました。
語学学校での授業はどうでしたか?
留学生向けの英語の授業があり、初日にクラス分けテストがありました筆記のみで、私は中上級レベルだったのですが、筆記では中上級をとれても会話では自分ひとりだけレベルが明らかに低かったので苦労しました。クラスメートはヨーロッパ圏からの留学生が多く日常で少なからず英語を話す機会がある場所に住んできた子たちばかりだったからです。授業時間は90分で前半はお茶を飲みながら世間話(ひとりひとりにちゃんと話がふられます)、その後、英語のテキストで穴埋めテストをやったりニュースを読んでそれについてどう思うか、ディベートをしたりあまり黒板は使わず会話中心で授業がすすめられました。英語の授業は朝一番にあり遅刻する生徒も多く私は一度、サマータイム導入のタイミングで1時間ずれた日にどうしても間に合わず遅刻してしまいました。
滞在先(ホームステイ・学生寮など)での生活はどうでしたか?
Dromroe Villegeという寮に10か月滞在しましたアイルランド人の男の子3名、フランス人の女の子1名、アメリカ人の女の子1名、私の6人でリビングとキッチンを共有する形の寮でした。個人の部屋が6部屋あり、トイレとシャワーが各部屋についていました。各棟からすぐ近くにコインランドリーとキオスクがありますたいてい買い物は街の安いスーパーまで買いに通っていましたが何かが急に必要になった時に、キオスクが寮の近くにあるのは便利でした。寮のキッチンは女の子はきれいに使うけれども男の子が全く掃除をせず汚かったです3か月に1度くらいの頻度で、生活担当のような人が寮をきれいに使っているかチェックしにくるのですが、その時だけきれいでした。そのチェックが意外ととてもきびしく私の部屋の洗面台も「水垢がうっすらついているから」という理由で再チェックになってしまいました。
授業以外の時間や休日はどのように過ごしていましたか?
大学内にパブがあり、よく授業後はビールを飲みに行きました。また、図書館でDVDを借りて友達の部屋で見たり、バスで街まで出かけて買い物や、お茶をしたり、試験後の少し長い休みのときはよくロンドンに出かけてダンス教室に通い、ミュージカルを見ていました。ロンドンまでLCCを使えば、往復で10ユーロくらいの破格のときもありダブリンに行くより早く安くいけたので本当によく行っていました。
留学中にどのような出会いがありましたか?
大学の授業自体は文学部のものを専攻していたのですが、当時コンテンポラリーダンスをやっていたこともありこの大学の修士コースにあるコンテンポラリーとクラシックの両方の音楽とダンスを学べるクラスに単位はいらないから授業に参加させてほしいと申し入れ(いわゆるモグリです)、とても貴重な出会いをたくさん得ることができました。具体的にはアイリッシュダンスの一大ムーブメントのきっかけにもなったリバーダンスのプリマ、ジーンバトラーさんに直接、教えていただけたり、ヨーロッパのダンサーで学びに来ている学生さんたちとも仲良くなれました。市民ミュージカルの団体があり、そこに自分ひとりで飛び込んだこともよい出会いのきっかけになりました。初めは友達が一人もいない状態でしたが4か月かけて練習するうちにかけがいのない友達をつくることができました。
語学留学によってどのぐらい英語力は伸びましたか?
TOEICでいうと100点以上は変わったのではないかと思います。できるだけ日本人の仲間とも英語で会話し、思考も英語でひとりごとも英語で言うくらいになっていたので、日本の大学で授業中だけ英語を使っているときに比べて10か月であっという間に上達しましたとにかく日本語を使わないことが重要です。
語学留学で一番楽しかったことは何ですか?
さまざまな国の留学生の子たちと知り合いになれたことです。映画を字幕なしで見て、日本語には訳しきれない言葉遊びや冗談、スラングなどシナリオの妙まで堪能できたとき、そしてアイルランドなまりの強い地元の人ともコミュニケーションがとれるようになり一緒にビールを飲みながら冗談を言い自分で笑いをとれたときは本当にうれしかったですし、自信がつきました。また、ヨーロッパの国に留学すると他の国へ比較的簡単に安価で旅行にいけるのでそれも楽しみの一つでした。
語学留学で一番辛かったことは何ですか?
大学の試験、レポートの提出前が一番大変でした。留学生だけでなくアイルランドの生徒にとっても同じく大変だったようで試験前2週間くらいはみんながっつり寮にこもって勉強していました。レポートはまだいいのですが、プレゼンをしなければいけない授業はさらに大変でプレゼン後の質疑応答で質問の意味が分からなくて泣きそうになったことがあります。ゆっくり話してもらい、なんとかしのげたのですがいまだに恥ずかしくて思い出します。
語学留学をして一番よかったと思うことは何ですか?
度胸がついたことです。せっかく海外にいるのだから活動的にならないともったいないという思いから、市民ミュージカルの団体に参加したり、修士コースまで出向いていったりと日本ではやらなさそうな行動をすることができました。環境の大きな変化は自分を活動的にさせるきっかけにもなります。言葉が伝わらなくても人間だから気持ちを伝えることができる、という根拠のない自信がついたことも良かったです。ある程度英語が話せるという安心感から来るのだと思うのですが、個人的にはもう英語圏の国でなくても(アジアやアフリカなどでも)住んでいける自信があります。留学中にさまざまな人の考え方に触れるうちに、根本はみな同じ人間だ、ということに気づきました。もちろん危険な場所などでは通用しない考えですが、このことに気付けてからは日本人同士のコミュニケーションでも同様のことが言えるし、むしろ言葉が通じるからこそ難しい点もあるなぁ、という発見もありました。
語学留学先の都市、アイルランド・リムリックについて
留学先の国・都市を選んだ理由は何ですか?
英語圏でかつ日本人が少ない都市だからです。同じアイルランドでもダブリンは日本人が比較的住んでいて、留学生も多いようです。それこそ語学留学をしに来ている日本人が多いと聞きました。私は日本人が誰もいないところを希望しました。結果、同じ大学には8人日本人がいましたが皆、イギリスやダブリンなどの第1希望の大学に行けずに、リムリックを選ばざるをえなかった、という人ばかりで最初から第1希望でリムリックに行こうとしていたのは私ひとりだけでした。リムリック市には当時日本人が15人ほどいたそうですが、ほとんど会うことはなかったです。あまり大きな都市ではないので、勉強にも集中できますし、空港もすぐなので旅行するにもちょうどよい都市です。
留学先の都市について、行く前のイメージと行った後でどのようなギャップがありましたか?
行く前は、緑ばかりで何もない土地、地元の人はゲール語で会話しているというイメージ(公用語としてゲール語が登録されています)でしたが、実際は大学の周りは静かでしたが街へ出ると、パブやライブハウスや劇場、ギャラリーなど文化的な場所も多く、特にパブ文化が本当におもしろい場所でした。沖縄の方がみんなエイサーが踊れるのと近い感じで、地元の人たちはたくさんの人が楽器が弾けたり歌が上手だったりダンスが踊れたりします(しかもそれがかなりハイレベル)。とても音楽、ダンスが生活の近いところにあると感じました。心配していたゲール語は残念ながら触れる機会がありませんでした。現在はゲール語を話す人はどんどん少なくなっているそうです。そしてアイルランドの人は愛国心が強くそのためにイギリスとの溝もあることも感じました。
治安はどうでしたか?
2006年当時、ハンガリーからの手稼ぎ労働者がとても多く、あまり近寄らない方がいい地域としてその人たちが多く立ち寄る場所、居住区域などが入っていました。ただ、どこも街の中心からは離れていたのであまり実感はありませんでした。ひとつ怖かった事件があり、私がバスに乗っていた時に突然、大きなコンクリートの塊が投げ込まれあやうく怪我をしそうになったことがありました。ショッピングモールの近くの土手のわきを走行中に起きたのですが、地元のいわゆる悪ガキ中学生くらいの子供たちがそういうふざけた遊びをしていると聞き、怖いな、と思いました。どこの国にも悪ふざけをする子供はいると思いますが、リムリックは若い子供のような顔をした女の子が平気で路上喫煙していたり(女の子の喫煙率が本当に高かったです)、結構ショッキングでした。
食事はどうでしたか?
外食する場合は、お金を出せばそれなりにおいしいものが食べれますが学生だったのでほとんど自炊していました。よくイギリスなどは料理がおいしくない、ということを言われますが、アイルランドも似た感じで芋、芋、芋、、、です。同じ寮のアイルランド人の男の子が作るマッシュポテトはとてもおいしくてしかも各家庭でマッシュポテトも微妙に作り方が違い三者三様だったのが面白かったです。あと思い出の味は、ファストフードのフィッシュアンドチップスで、夜ビールを飲みに行った帰り道に、揚げたてを新聞紙にくるんでモルトビネガーをどぼどぼかけてアツアツをほおばりながら終バスも行ってしまった時間に、寮まで約1時間かけてよく歩いて帰っていました。飲んだ後の〆のラーメン的な感じでした。
あなたが行った都市のよかった点はどこですか?
先述しましたが、「日本人が少なく英語の習得によい」「空港までのアクセスがよく旅行しやすい」という点に加えて、大学がある程度大きく、海外からの留学生が多いので大学側の留学生サポートがきちんとしている、ということ、街全体もアイルランド第2の都市コークにも近いですし、コークまで行かなくても十分楽しめるスポットがたくさんある都市だということを加えておきます。
あなたが行った都市の悪かった点はどこですか?
2006年当時、街中で歩きたばこをするのが普通で、街自体も捨てられたたばこがたくさんあり、とても汚かったです。喫煙者にはいいのでしょうがベビーカーを押しながらたばこを吸い歩いている若いお母さんがいたり将来が心配になるような光景が多々ありました。貧富の差があるというよりは街全体がそこまで裕福ではないという印象で、深夜まで街中にいると暗い人通りのない場所でアルコール中毒のような人がうろついていたりしました。しかし10年以上前のことですので、いまは明るい雰囲気になっているといいなと思います。
語学留学を考えている方へのメッセージ
語学留学を検討中の方に一言アドバイスやメッセージをお願いします。
迷っているのであれば、ぜひ短期からでもよいのでとにかく現地に行ってみることをおススメします。いまはSNSやLINEですぐに日本と連絡がとれてまるで日本にいるかのように外国で生活できてしまいますが、できるだけ日本語は使わず現地の生活にどっぷりつかってみることが語学習得の早道だと思います。そして決して受け身ではなく自分から挑戦し、能動的に動くこと、話しかけることも大切です。たとえ語学の習得は思ったよりできなかったとしても挑戦する姿勢が習慣になることで、日本に帰ってきてからも語学習得を続けることができるからです。「考えるより動く」が大切です!
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English Hub 編集部
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