興味分野を掘り下げて学ぶ機会や、語学力という強みが得られれば、それまでとは異なる新しい働き方や生き方を模索できるのではないかと考えたことはありませんか?
今回の【英語を使って働く人インタビュー】では、海外留学に一歩踏み出すことで、未経験業種へのキャリアチェンジを実現させた清水さんにお話を伺います。
都内カラオケ店での勤務2年目だった清水さんがキャリアを中断し、長期留学を決めた想いや留学中の体験談、帰国後にIT業界で働き始めた経緯について、詳しく話していただきました。
大学卒業後、2年間の国内カラオケ店勤務を経て、EFボストン校へ9か月間留学(2016年9月~ 2017年5月)。帰国後、日系通信企業のエンジニアとして就職。現在、WEBサービスを担当し、クラウドを用いたインフラ開発、設計、運用に従事。
インタビュー目次
キャリアを中断し、渡米を決意
Q:留学前のお仕事と、長期留学することを決意されたきっかけについて教えてください
留学前は、新卒でカラオケ事業を運営する会社に入社し、都内の店舗を任されていました。日々の仕事には充実感がありました。ただ、職業柄、生活が不規則で長期的にこの仕事を続けていけるのか不安がありました。
そんなとき、姉の結婚式に出席するため、アメリカのサンフランシスコへ行きました。サンフランシスコは全てが日本と大きく違い、とても感銘を受けました。街も人も開放的で社交的。シリコンバレーという土地柄、至る所でIT関連のコンベンションが開かれていて現地の人のフレンドリーさと街全体のポジティブなエネルギーを感じました。
義理の兄がエンジニアなのですが、結婚式の日にその友人たちから仕事の話を聞き、「こういう生き方もあるんだ」と感じ、それが留学のきっかけとなりました。
Q:渡航先や留学プログラムはどんな点を重視して選びましたか?
留学先は、暖かいカリフォルニアと、落ち着いた環境のボストンの2つから悩みました。
留学する目的によって選ぶポイントは変わると思いますが、私の場合は最終的にはEFの語学留学プログラムの「EFボストン校」の落ち着いた雰囲気と勉強に集中できそうな環境に魅力を感じてボストン留学を決めました。
ボストンという街は、MIT、ハーバード大学、ボストン大学などを擁する学園都市であり、IT産業が盛んな都市だというのも魅力でした。また、公共交通機関が発達していることや街に図書館が多くあること、現地の治安も留学先の選定理由に含まれています。
Q:留学を決めてから渡航までの期間は?
留学を思い立ってから渡航まで1年ほどの期間がありました。
まず当時の仕事をやり切って退職したかったので、姉の結婚式から戻った半年後に退職しました。キリの良いタイミングで退職できたので当時の同僚とも友好な関係を続けています。
退職からボストン出発までの間は、「東京アメリカンクラブ」という会員制のクラブで契約社員として働きました。このクラブはアメリカ人をはじめとする外国の方が主な会員なので、英語が必須の環境でした。入社した当初は英語が全く話せず苦労しましたが、留学へのモチベーション維持と心の準備にもなり、非常に役立つ経験を積めました。
多様性に触れたEFボストン校での留学体験
Q:留学先、留学期間、受講コースについて教えてください
2016年9月中旬から2017年05月下旬までの9ヵ月間、アメリカ合衆国マサチューセッツ州ボストンのEFボストン校で毎週26レッスンのコースを受講しました。
ボストンは想像していたよりも人種が多様で、日々、国際理解が深まる出来事がありました。ボストン全体ではアジア系住民も多く、アフリカ系、ラテン系のコミュニティもあり、開放的な雰囲気でした。
Q:EFボストン校での印象深い体験は?
EFボストン校は生徒の国籍が幅広く、英語だけでなく、色々な事を彼らから学びました。生徒の国籍は、アジア・中東系が4割、ラテン系が4割、ヨーロッパ系が2割のような構成です。
ヨーロッパ出身の生徒は一様に英語が堪能だと思っていましたが、南ヨーロッパ出身者と北ヨーロッパ出身者では進級速度が全く異なり、驚きました。地理と言語体系の関係性など、日本の生活からは知りえないことも日常を通して学ぶチャンスがありました。
また、留学中の2016年にアメリカでは大統領選挙がありました。授業の一環で、学校近辺の投票所を見学し、投票所のスタッフにインタビューする機会があり、教室の中に留まらない授業が印象に残っています。
選挙投開票日にはスポーツバーで開票を見守るアクティビティなどもあり、参加しました。多国籍の生徒とアメリカの政治について学ぶのは興味深い体験で、日本について振り返る機会にもなりました。
Q:留学中を振り返り、行動してよかったことは?
ボストンではホームステイをしていました。それまで自分は、「大人なんだから1人で何でも解決できなければ」という意識が強く、自己完結人間だったのですが、ボストンでは右も左も分からない日々が続きます。何をするにも人に尋ね、ホストマザーも僕の英語に辛抱強く付き合ってくれたので、英語を話すのが楽しくなりました。これが功を奏し、英語が上達したように思います。
アメリカから帰国。その後の就職活動
Q:帰国後、就職活動を始めたタイミングは?
留学中に、あらためて英語を活かしてエンジニアへジョブチェンジする気持ちが高まり、帰国翌日から求職活動を開始しました。
実は渡米前に、留学プログラムを運営するEFからキャリアカウンセラーの方を紹介してもらっていました。帰国直後に面談に伺って留学経験の棚卸しを手伝っていただき、キャリアのコーチングを受けました。このときのフィードバックが仕事探しにつながっていなければ、現職の内定は得られなかったかもしれません。
Q:留学を通して、その後の求職活動に役立つスキルや経験を得られましたか?
英語は、日常会話には困らないだけでなく、帰国後の転職活動で企業の面接官と英語面接できるくらいに上達しました。面接中に留学当時の経験を英語で話すことができたので、勉強していたことが企業の面接官に伝わったはずです。
これから留学する方や留学中の方は、何かエピソードがあるたびにメモしておき、実際に言語化してみて面接で話すネタを記録しておくと良いのではないでしょうか。
エンジニアとしてIT業界へ転身
Q:帰国後に就業されたお仕事について聞かせてください
現在はWEBサービスを担当し、クラウドを用いたインフラ開発、設計、運用に従事しています。業務中に英会話は発生しないポジションですが、IT技術は英語圏の技術書やWEBサイトの方が充実しているので、海外のものをよく閲覧しています。
身につけた知識や技術力などをそのまま活用することで、結果としてチームやお客様に貢献できているので、楽しく仕事ができています。
また、前任の業務では、英語を頻繁に使っていました。私が担当していたクラウドサービスは世界展開しているので、マニュアルや技術書などは英語で記載されています。私は当時、日本リージョンの担当でしたが、開発や指示は日本で行っていたため、北米・ヨーロッパ・オセアニア・東アジアを担当しているインドのクラウドチームから英語で問い合わせの電話が来たりしていました。
Q:留学や海外渡航を考えている読者へのアドバイス、メッセージをお願いします
留学に発つ前に、たとえばTOEIC700点、英検準2級・2級など、何かベンチマークとなる語学試験や検定の受験をお勧めします。ある程度のTOEICスコアや英検取得レベルの基礎力があると、英会話の習熟速度が上がると思うので。
私はボストンでTOEICを5回ほど受験したのですが、受験料が日本よりも高く、お財布にやさしくありませんでした。金銭的観点からも、語学試験は日本にいるうちに受けておくといいかもしれません。
人生は1度きりなので、留学を検討中のみなさんが後悔のない、自分にとってのベストな選択ができることを祈っています!
編集後記
ボストン留学を経て、英語力を高めるだけでなく、国際理解を深め、新しいキャリアを手にした清水さんからお話を伺いました。
これまで歩んできた道とは異なる道へ向かって歩き出す決断は、簡単なことではありません。理想を見据えて着実にアクションを重ね、異業種への転向を実現させた清水さんの体験談に勇気づけられた読者も多いのではないでしょうか。
次回の特集でも、留学経験を通して活躍の場を広げたビジネスパーソンのインタビューをお届けします!
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English Hub 編集部
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