一般社団法人海外留学協議会(JAOS)は12月5日、2018 年 8月に留学事業者38社を対象に実施した日本人の留学生数調査の結果を発表しました。
調査の結果、2017年の年間留学生数は78,109人で、フィリピン留学が増加の反面、アメリカ留学が減少していることなどが明らかになりました。
留学先を渡航国別にみると、アメリカが22.9%で最も多く、次いでオーストラリアが21.9%、カナダが16.1%、フィリピンが8.6%、イギリスが8.5%、そしてニュージーランドが7.3%などとなっています。
前回調査と比較してフィリピンへの留学生数は前回の6,238人から今回は6,755人と517人増加し、イギリスの6,648人を抜いて4番目に留学生が多い国になりました。
今回の調査で前年の調査時より留学生の人数を減らしたのはアメリカとオーストラリアで、特にアメリカは前年の19,024人から今回の17,894人と1,130人も減少しました。アメリカへの留学者を目的別に見てみると、語学留学目的でアメリカに行った人数の減少が一番大きく、881人の減少となっています。
ただし、アメリカへの学士取得留学の人数は前年の680人から今回の741人と61人増えており、最近ではアメリカへの語学留学の人気は下がっているものの、アメリカの大学に学位取得を目指す層は増加していることが分かりました。
また、今回の調査から分かるのは、留学先としてのフィリピンの躍進です。フィリピンは前回の調査でJAOSからの留学生が6,238人で5番目に人気の国となっていましたが、今回は6,755人と517人増加し、ついにイギリスの6,648人を抜いて4番目に留学生が多い国となりました。
フィリピンの留学生は2016年の調査時点では3,918人だったので、この2年間で2,837人も増加したことになります。これは日本の中でのフィリピン留学の認知度が高まり、社会人だけでなく大学生や高校生もフィリピンを留学先に選ぶようになったことや、企業、大学、高校が研修先にフィリピンの学校を利用するようになったことが理由だと考えられます。
また、留学目的別の数字を見てみると、日本人の留学目的で一番人気となっている語学留学が減少するなかで、海外の中学高校への留学は昨年の15,200人から今回の15,870人と670人も増加しています。日本国内のグローバル化が進み、自分の子供にグローバル人材になれるような教育を受けさせたいと感じる親世代が増加していることが見て取れます。
【参照リリース】フィリピン留学が増加する中アメリカ留学が大きく減少 ~『一般社団法人海外留学協議会(JAOS)による日本人留学生数調査2018』調査レポート~
【参照ページ】語学留学
English Hub 編集部
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