語学留学をする際に、語学学校と合わせて決めなければいけないのが、留学期間中にどのような場所に滞在するかという点です。語学留学には様々な滞在スタイルがあり、どのような場所に滞在するかによって留学中のライフスタイルも大きく変わってきます。
そこで、ここでは語学留学における一般的な滞在スタイルの種類とそれぞれのメリット・デメリットについてご紹介していきます。どのような滞在スタイルにするべきかを悩んでいる方も多いと思いますので、ぜひ参考にしてください。
語学留学中の滞在スタイル
語学留学における一般的な滞在スタイルとしては、下記の5つが挙げられます。
- ホームステイ
- 学生寮(ルームシェア・個室)
- アパート
- ホテル
- 民泊・Airbnb
それぞれの特徴やメリット・デメリットについてご紹介していきます。
ホームステイ
語学留学中の滞在スタイルとして一般的なのが、ホームステイという方法です。ホームステイでは、ホストファミリーと共にホストの家で共同生活を行います。ただし、ホームステイのスタイルもホストファミリーによって大きく異なります。
たとえば、滞在している留学生は自分一人だけで、自分専用の部屋を用意してくれるケースもありますし、その逆に多くの留学生が同じホームステイ先に滞在し、相部屋や集団部屋などで共同生活を行うケースもあります。
ホームステイのメリット
ホームステイをする代表的なメリットとしては、下記が挙げられます。
- 現地の生活を肌で体験できる
- ホストファミリーとの交流で英会話力がアップできる
- 週末に色々なところに連れていってもらえるチャンスがある
ホームステイをする一番のメリットは、何と言っても現地の人々の暮らしを肌で体験できるという点でしょう。ホームステイの場合、留学先の国はもちろんですが、ホストファミリーの家族構成や仕事、宗教、価値観などによってライフスタイルも大きく異なるため、そこでどんな暮らしが待っているかは実際に行ってみないと分からないのですが、現地の生活を直に味わえるというのは英語学習以上の貴重な経験となるはずです。
また、朝や帰宅後はホストファミリーとの会話が生まれますので、その中で必然的に英会話力をアップすることができます。帰宅後は毎日食事をしながら一日の出来事を英語で話すようにするなど、ホストとの交流を充実させることで着実に英語力はアップするでしょう。
さらに、親切なホストの中には、学校の授業がない週末には積極的に留学生をショッピングやアクティビティなどで外に連れ出し、現地で様々な体験をさせてくれる方もいます。こうしたホストにあたると、週末の時間も充実させることができ、ホームステイをしている留学生でしか味わえないローカルの体験をできる可能性もあります。
ホームステイのデメリット
一方で、ホームステイには下記のようなデメリットもあります。
- ホストの当たり外れが多い
- バス・トイレなどホストに気を使う必要がある
- 門限など制約がかかることもある
- 通学に時間がかかるケースが多い
- 交通費がかかる
「ホームステイには当たり外れが多い」という話、語学留学を検討されている方であれば、一度は聞いたことがあるのではないでしょうか?実際のところ、これは真実だと言えます。上記で説明したように留学生を受けているホストファミリーは本当に様々ですので、どの家に滞在するかによって毎日の生活は全く違ったものになってしまうのです。
ホストファミリーというと、郊外の大きな家に住む白人の両親、子供2人の4人家族で、世話好きで親切な両親が食事の世話や滞在中のサポートを色々としてくれるというイメージを思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし、このような日本人が描きがちなホームステイのイメージは幻想です。
そもそもホストファミリーは、趣味として留学生を受け入れているというよりも、家庭の経済的な事情により副収入を稼ぐ必要があり、そのために留学生の受け入れをしているという家族も多いのが現状です。
そのため、例えばアメリカに留学したとしても、ホストファミリーは白人ではなく中国人系やアジア系、ヒスパニック系の家族といったケースもよくありますし、家族構成もシングルマザーのケースなどもよくあります。提供される食事は冷凍食品ばかりということもざらにありますし、そもそも留学生と積極的に関わろうとしないホストも多くいます。ホストファミリーの役割はあくまで食事と部屋を提供することなので、それ以上の過剰なサービスはしないと割り切っているホストも多いのです。
ホストファミリーに期待しすぎると、大きく裏切られることが多いのがホームステイの現実なのです。
また、ホストファミリーと生活する以上、ホストの日常生活に迷惑をかけないよう、最大限に配慮する必要があります。ホストによっては帰宅の門限などを設定している方もいますし、門限がなかったとしても、深夜にはシャワーを利用しない、シャワーを利用する際も水を使いすぎない、トイレを汚さない、など相手側に気を遣う場面は多くあります。そうした環境での生活は辛いという方にはホームステイは向いていないのかもしれません。
そして、ホームステイの場合、ホストファミリーとの生活だけではなくその他のデメリットもあります。それは、語学学校までの通学に時間と費用がかかるという点です。一般的に、ホームステイの場合は学校までの通学にバスや電車などで30分~1時間程度はかかるのが普通です。また、当然ながらその分の交通費もかかります。
通学までの時間や費用がもったいないという方は、学校の近くにある学生寮に滞在するのがおすすめです。
学生寮
語学留学の場合、色々と気を遣う必要があり、当たり外れも多いホームステイではなく、学校側が用意している学生寮に滞在するという選択肢も人気です。学生寮での滞在にも様々なスタイルが存在しています。他の留学生とルームシェアするタイプもありますし、自分だけの個室に滞在できるタイプもあります。
学生寮に滞在するメリット
学生寮に滞在する代表的なメリットとしては、下記が挙げられます。
- 学校だけではなく寮でも友人が作れる
- 学校から近いため通学に便利
- 人気のダウンタウンエリアに低価格で住める
学生寮に滞在することで、学校のクラスだけではなく、寮の中でも海外の友人を作ることが可能です。ルームシェアをする場合、ルームメイトと仲良くなることは簡単ですし、個室タイプの部屋で寮に滞在する場合でも、多くの学生寮には学生らが自由に利用できる共同のキッチンやラウンジなどが用意されていますので、そこに顔を出すことで自然と他の留学生と仲良くなることができます。
語学留学で英語を効率的に上達させるためには英語で会話をせざるをえない海外の友人を作ることが欠かせません。学生寮への滞在は、とてもよい友人作りの場になるのです。
また、基本的に語学学校が用意している学生寮は学校の近くに位置しているケースが多いため、徒歩やバスなどで10~20分圏内で通えるケースがほとんどです。ホームステイよりも通学に時間がかからないため、ストレスなく学校生活を送れるはずです。
加えて、大学内にあるキャンパス型の学校ではなくダウンタウンに位置している都市型の語学学校の学生寮の場合、普通にアパートを借りたりホテルに泊まったりすると非常に高額になってしまうようなダウンタウンの中心街に安く滞在することができる点も魅力です。
学生寮に滞在するデメリット
一方で、学生寮に滞在することは下記のようなデメリットもあります。
- ルームシェアの場合はルームメイトとの相性次第
- 個室の場合は友人作りには積極的な行動が必要
- バス・トイレが共同のケースが多い
学生寮でルームシェアをする場合、ルームメイトと仲良くなれればよいですが、相性が悪い場合は最悪の事態となりえます。語学留学中に、掃除や帰宅時間など些細なことでルームメイトと揉め事や喧嘩になることはよくあります。特に、価値観も文化も全く違う他国の知人と共同生活をするわけなので、最初は生活スタイルの違いに戸惑い、ストレスを抱えることも多いでしょう。ルームメイトに所持品を盗まれるといったこともたまに起こりますので、荷物や貴重品にも気を配る必要があります。
逆に個室に滞在する場合、誰にも気を遣う必要がありませんし、授業の復習や予習なども集中して部屋で行うことはできます。一方で、ルームメイトは存在しないため、ただ待っているだけでは寮で友人を作ることはなかなか難しくなってしまいます。
寮で友人を作ろうとする場合、キッチンやラウンジなどで談笑をしている留学生の輪に自ら積極的に入って行く、寮が企画しているパーティやイベントに顔を出すなど、自ら行動することが求められます。
また、語学学校の学生寮ではバス・トイレが共同のケースが多いため、特に朝の時間帯などは自分の思い通りに利用できないケースもあります。洗濯機の数も限られているため、洗濯する時間帯なども工夫する必要があります。
アパート
1年間など長期の滞在をする場合には、ホームステイや学生寮ではなく自分でアパートを借りて生活をするという手段もあります。最初の数か月はホームステイや学生寮に滞在し、現地での暮らしに慣れてきたころに、現地でできた友人らと共にアパートを借りて共同生活する、というスタイルが一般的です。または、既に留学生らが共同生活をしているアパートに新たに一人で入ることも可能ですし、一人だけの部屋を借りることももちろん可能です。
海外のアパートでは家具付きが一般的で、借りる際の保証金も1~2カ月程度で済むため、比較的簡単に引っ越しをすることができ、長期滞在の留学生には人気があります。
アパートに滞在するメリット
アパートに滞在する代表的なメリットとしては、下記が挙げられます。
- ホームステイや学生寮よりも滞在コストを抑えられる
- ルームメイトら友人が作れる
- 一人で暮らす場合は誰にも気兼ねなく生活できる
留学生がホームステイや学生寮からアパートへと生活の拠点を移す理由の多くは、より生活コストを下げつつ快適な暮らしをするためです。アパートの場合、家賃が安ければ安いほど治安の悪いエリアにある、セキュリティ面が甘いなど様々な問題を抱えている可能性もありますが、ルームメイトらと家賃や光熱費などをシェアすることで、大きく生活コストを抑えることができます。
また、集団で一つの物件に暮らす場合は新たにルームメイトの友人を作ることができ、留学中だけではなく帰国後も生涯の友となるような素晴らしい出会いが生まれる可能性もあります。
その逆に、自分一人でアパートを借りて暮らす場合はホストファミリーや他の留学生などに気を遣う必要はありませんので、ストレスなく勉強に集中したりリラックスしたりすることができます。
アパートに滞在するデメリット
- 契約や手続きなど全て自分でやる必要がある
- ルームメイトとの相性によっては苦労する
アパートに滞在する場合は、当然ながら物件探しや契約、事務手続きなど基本的に全て自分で行う必要があります。現地のエージェントやオーナーとの交渉なども必要となりますので、一定の英語力は求められるでしょう。
また、友人らとルームシェアをする場合はルームメイトとの相性もとても重要です。文化や価値観が違う人同士の共同生活は非常にストレスがかかりやすいので、誰と一緒に住むのかは慎重に検討する必要があります。また、掃除や料理、ゴミ出しのルールや、家賃や光熱費の分担など、後で揉める可能性がある事項については面倒でも事前にしっかりと取り決めをしておくことが入居後のトラブルを防ぐコツとなります。
ホテル
社会人の語学留学で、金銭的に余裕がある方の場合、ホテルに滞在するというのも一つの手です。また、フィリピン留学の場合は欧米と比較してホテルの費用も安いため、短期の留学であればホテルへの滞在も決して珍しくはありません。
ホテルに滞在するメリット
ホテルに滞在する代表的なメリットとしては、下記が挙げられます。
- 誰にも気兼ねなく快適に生活できる
- 余計なストレスを抱えないため勉強に集中できる
ホテルに滞在する一番のメリットは、なんといってもその快適さでしょう。一定以上のランクのホテルであれば治安やセキュリティ面も信頼できますし、食事の心配もいりません。常に快適な状態で、無駄なストレスを抱えることなく英語の勉強に専念することができます。
特に社会人に人気があるフィリピン留学では、ホテルと学校が一体化しているところもありますし、リゾートホテルや一流のシティホテルで快適な生活を送りながら英語を学ぶというスタイルも人気があります。
ホテルに滞在するデメリット
一方で、ホテルでの滞在には下記のようなデメリットもあります。
- 滞在コストは高い
- 現地での友人を作りづらくなる
ホテルに滞在する一番のネックは、やはりコストの高さでしょう。フィリピンであればまだしも、欧米圏で一定ランク以上のホテルに滞在しながらの留学となると、相当の出費を覚悟する必要があります。十分な留学費用があり、コストよりも環境を重視したいシニアやエグゼクティブの方であれば別ですが、一般的な社会人にとってはかなり負担が高い選択肢だと言えます。
また、ホテル滞在の場合、十分なプライベートが担保される一方で、ホームステイや学生寮、アパートなどとは異なり現地での友人をつくるきっかけが語学学校の中に限定されてしまうため、友人作りのためには自ら積極的に行動する必要があると言えます。
民泊・Airbnb
最近では、個人が自由に部屋を貸し借りできるAirbnbのような民泊プラットフォームを活用して海外に長期滞在する方が増えています。
民泊はホームステイやアパートでの滞在とイメージが近いのですが、Airbnbなどの民泊サイトを利用すれば、物件をまるまる貸し切ることができるうえ、煩雑な手続きが必要なくオンライン上で簡単に部屋の予約や支払いが完了できます。
最近ではこの民泊サイトを利用して滞在する部屋を予約し、語学留学をする方も出てきています。数週間から1ヶ月程度の留学期間であれば、非常におすすめの選択肢ですし、長期留学の場合でも1ヶ月ごとに違う物件に移り住むなどの楽しみ方もあります。
民泊で滞在するメリット
民泊で滞在する代表的なメリットとしては、下記が挙げられます。
- コストを抑えられ、手続きも簡単
- ホームステイよりも親切なホストが多い
- まるまる貸し切れる物件もある
民泊の場合、ホテルと比較して宿泊費を大きく抑えることができ、友人らと共同で物件を貸し切る場合、さらに一人あたりの費用を下げることもできます。また、アパートを契約するのと違い、民泊では物件探しから部屋の予約、オーナーとのやりとり、支払いなど滞在に必要となる手続きが全てオンラインで完了できるため、非常に楽な点も魅力です。
また、Airbnbをはじめとする民泊プラットフォームの特徴として、部屋を貸し出すホストと、部屋を借りるゲストがお互いをレビューしあうという仕組みが存在しています。この相互評価の仕組みにより、ホストはゲストに対して少しでもよいレビューをもらおうと様々な配慮をしてくれますので、ホームステイのホストとは異なり親切な対応をしてもらえる可能性が非常に高いです。
そして、物件によってはまるまる貸切ることもできるため、ホストに気を遣うことなく自分や友人だけでリラックスして生活することもできます。
民泊で滞在するデメリット
一方で、民泊での滞在には下記のようなデメリットも存在しています。
- 人気のある物件は長期の予約がとりづらい
- 学校の近くによい物件があるとは限らない
民泊の場合、留学生だけではなく数日間だけ宿泊したい一般の旅行者なども頻繁に利用しているため、特に人気の物件になればなるほど1ヶ月まるまる、2カ月まるまるといった借り方が難しくなります。ただし、部屋を貸し出すホストにとっては、複数のゲストに細切れに部屋を借りられるよりは、一人のゲストに長期間滞在してもらったほうが稼働率も高まるうえにやり取りの手間も減るのでありがたいというのが本音です。そのため、民泊での長期滞在を考える場合にはできる限り早めの予約をしておくことがおすすめです。
また、民泊はアメリカのニューヨークやサンフランシスコなどの都市部ではとても普及していますが、全ての地域で豊富に物件があるわけではありません。語学学校の近くにちょうどよい民泊物件があり、かつ予約できる状態かどうかは運次第となりますので、いずれにせよ早めの行動が肝心となります。
まとめ
いかがでしょうか?ここでは語学留学を検討中の社会人の皆様に向けて、様々な滞在スタイルとそれぞれのメリット・デメリットをご紹介してきました。どの滞在スタイルを選ぶかによって留学生活にも大きな影響が出てくることがお分かりいただけるのではないかと思います。
語学留学の場合、ホームステイを途中から学生寮への切り替えやその逆なども比較的簡単に対応可能ですので、まずは一番良さそうな滞在スタイルを決めて申し込み、現地に行って問題が発生したら変更するという形でも大丈夫です。中・長期の留学期間がある方は、複数の滞在スタイルを楽しんでみるのもよいでしょう。
語学留学は、学校内での授業だけではなく、授業以外の時間をどう過ごすかによっても英語力の上達スピードや留学の充実度は大きく変わってきます。ぜひ自分に合った最適な滞在スタイルを見極め、楽しく実りある留学生活を送りましょう。
English Hub 編集部
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