短期 vs 長期?社会人にとって最適な語学留学の期間とは?

一言で語学留学といっても、その期間は目的や人によって様々です。社会人の場合は、仕事の関係で長期の語学留学は難しいという方も多いのではないかと思います。ここでは、語学留学の期間に応じてそれぞれどのようなメリット・デメリットがあるのかについて、ご紹介していきます。留学期間について悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。

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語学留学の期間は人によって様々

かつては語学留学といえばアメリカやイギリスが中心でしたが、最近ではフィリピンなど日本から比較的近い国への語学留学も一般的になってきており、語学留学の期間も多様化しています。語学留学の期間は、主に下記の4パターンに分けられます。

  • 超短期(1週間~2週間)
  • 短期(1ヶ月~3ヶ月)
  • 中期(4ヶ月~6カ月)
  • 長期(6カ月~1年以上)

ここでは、それぞれの期間の特徴およびメリット・デメリットについてご紹介していきます。

超短期(1週間~2週間)

英語学習中の社会人の間で最近人気となっているのが、1週間~2週間という非常に短い期間だけの語学留学です。超短期の語学留学のメリットとデメリットをまとめると下記のようになります。

メリット デメリット
・会社の有給や長期休みなどを活用可能
・留学費用が安く、気軽に行ける
・現地の雰囲気に慣れることはできる
・語学力の向上はあまり期待できない
・渡航費を考えると割高

超短期語学留学は、社会人の語学留学にとっては最適なスタイルの一つです。退職や休職をする必要もなく、キャリアにブランクを空けずに行くことができる点が一番のメリットです。また、期間が短いぶんトータルの留学費用も安く済むので、海外旅行感覚で気軽にいくことができます。また、超短期とはいっても海外であれば日本とは雰囲気が異なりますので、現地の雰囲気や英語を話す環境に慣れることはできます。

一方で、やはり期間があまりに短いため、大幅な英語力の向上を期待することはできません。あくまで「英語しか通じない環境に慣れる」「英語で話すことに抵抗感がなくなる」程度を成果に考えておくのがおすすめです。また、語学留学の場合は期間に関わらず渡航費は変わりませんので、トータル費用に対する渡航費の比率は高くなり、割高感はあります。

本気で英語力をアップさせるというよりは、「リフレッシュも兼ねて海外旅行に行くものの、せっかくなら語学も磨こう」といったスタンスで行くのがよいでしょう。

超短期の語学留学先として最も人気が高いのは、何といってもフィリピンです。フィリピンは日本から4~5時間程度のフライトで行ける一番身近な南国です。留学費用も非常に安いため、束の間のバカンスも兼ねて超短期のフィリピン英語留学をする社会人の方は非常に増えています。

短期(1ヶ月~3ヶ月)

語学留学の中で比較的割合が多いのが、1ヶ月~3ヶ月程度の短期留学です。超短期の語学留学のメリットとデメリットをまとめると下記のようになります。

メリット デメリット
・ブランク期間は短くて済む
・一定の英語力向上を期待できる
・一番伸び盛りの時期に帰国となる

短期留学の場合、どの程度英語が伸びるかを心配される方が非常に多いのが現状です。当然ながら留学の成果は留学先での学習時間や本人の姿勢によっても大きく変わるものの、少なくとも1ヶ月以上海外に滞在して英語を学べば、滞在前と比較して「発音がよくなった」「英語が少し聞き取れるようになってきた」「英語を話すことの抵抗感はなくなった」など、一定レベルの上達は実感できるはずです。

ただし、短期留学では大きく英語力をアップさせることは難しいので、あくまで「今後の英語学習における自分の課題を明確にする」ことを目的に設定するのがよいでしょう。

また、1ヶ月~3ヶ月程度の短期留学は、会社を退職後、次の転職先に就職するまでの期間に行く社会人の方が多いのですが、3ヶ月程度であれば大きなブランクとはなりませんので、転職活動やキャリアへの悪影響もそこまでありません。

一方で、語学留学の場合、一般的に最初の2週間~1ヶ月程度は現地の生活リズムに体を合わせるための適応期間となり、本格的に英語学習に神経を集中できるようになるのはそれ以降となるため、短期留学だと「やっとこれから」というときにはもう帰国日が近づいているという状態になりがちです。特に2カ月~3ヶ月目にかけて英語力の伸びも期待できるため、時間が許す方はできる限り留学期間として3ヶ月を確保することをおすすめします。

中期(4ヶ月~半年)

続いて、4ヶ月~半年程度の中期留学についてご説明します。中期の語学留学のメリットとデメリットをまとめると下記のようになります。

メリット デメリット
・かなりの英語力向上を期待できる
・現地の生活を十分に体験できる
・ブランク期間が悪影響となる可能性も
・費用がかかる

4ヶ月~半年程度の語学留学であれば、一般的にはかなり英語力の向上を期待できるはずです。しっかりと学習に打ち込んでいれば、留学前と比較してリスニング力やスピーキング力も大きく向上し、自分自身でもその実感を得られるはずです。また、3ヶ月以降は現地の生活にも相当慣れますので、旅行気分もすっかり抜けて、現地で「暮らしている」感覚となるはずです。海外では現地での生活に入り込んでみて初めて分かることというのがたくさんありますので、そうした経験ができる点も魅力の一つです。

一方で、社会人の方にとってはブランク期間が3ヶ月以上となると、キャリアを考えた際に転職活動時などに多少の影響が出ることは考慮する必要があります。語学留学で英語力を身につけて、英語を使う仕事に転職したいという方は多くいらっしゃるのですが、採用の世界では語学留学は大学院・MBA留学などとは異なりキャリアアップとはみなされません。そのため、ブランク期間をネックとしないためには、相応の英語力を身につけるか、英語力以外にも武器となるスキルや経験を持っている必要があります。

また、中期の留学ともなればそれなりに費用もかかりますので、帰国後の転職活動に苦労するとよりダメージが大きくなる可能性もあります。社会人の方が中期以上の語学留学を希望する場合は、留学を決める前に今後のキャリアプランについてしっかりと考え、タイミングや期間については慎重な判断をすることをおすすめします。

長期(半年~1年以上)

最後は半年以上の長期留学についてご説明します。長期の語学留学のメリットとデメリットをまとめると下記のようになります。

メリット デメリット
・大幅な英語力向上を期待できる
・英語以上に多くの学びを得られる
・ブランク期間がネックとなる
・費用がかかる
・語学の学習がマンネリ化する可能性も

基本的にメリット・デメリットは中期の留学と変わりませんが、半年以上現地に滞在して英語学習に励むことができれば、英語力は大幅に向上していることでしょう。毎日しっかりと学習を怠らずに努力してきた方であれば、半年でもネイティブと全く問題なく会話できるレベルまで上達することも不可能ではありません。また、半年以上の滞在ともなればすっかりと現地の生活に溶け込むことができますので、英語以外にも現地の文化など多くのことを学べるでしょう。

一方で、半年以上ともなれば、ブランク期間がキャリア上のネックになることは否めませんので、帰国後に英語力を武器としてキャリアアップを図りたい方は、圧倒的に英語力を向上させるか、現地でインターンをするなどして英語を使った実務経験も積んでおくなど、それなりの努力が必要となります。また、語学留学で半年以上現地に滞在している方からよく聞く悩みが、英語学習がマンネリ化してしまうというものです。

最初は刺激に満ち溢れていた海外生活も、半年も経てばすっかりと慣れてしまい、語学学校のプログラムにも飽きが出てきます。そこで惰性に任せて学習のモチベーションを下げてしまうと、そこで語学力の成長は止まり、スランプに陥ってしまいます。こうした事態を防ぐためには、常に英語学習のモチベーションを保てるようにチャレンジし続けられる環境を作る必要があります。

まとめ

いかがでしたでしょうか?一言で語学留学といっても、その期間によって得られる成果や代償も大きく異なります。特に社会人の方にとっては、多額な費用をかけて一定期間のブランクを作ることになる語学留学はリスクが伴います。ぜひとも事前の情報収集や準備を入念に行った上で、自分にとって本当にベストな期間がどの程度なのかを冷静に見極めましょう。

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