語学留学ってどんな感じ?語学学校のコース・カリキュラム・授業

語学留学をするかどうかを決める上で気になる点の一つが、語学学校ではどのような授業が行われるのかという点ではないかと思います。語学学校の授業内容やカリキュラムは学校によっても異なりますが、ここでは「コース」「カリキュラム」「授業スタイル」という3つの切り口から、一般的な語学学校での学習スタイルをご紹介したいと思います。

  1. コース
  2. カリキュラム
  3. 授業スタイル
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コース

語学学校が用意しているコースは学校によって様々ですが、最も一般的なコースを挙げると下記となります。最近では留学生のニーズの多様化に対応するために様々なコースを創設し、よりきめ細やかなプログラムを提供できるよう工夫している学校が増えてきています。

  • 一般コース
  • インテンシブコース
  • 進学準備コース
  • 試験準備コース
  • ビジネス英語コース
  • インターンシップコース

一般コース

一般コース、ベーシックコース、ジェネラルコースなど学校によって呼び名は異なるものの、最も一般的なコースとなります。進学や試験対策など特定の目的があるわけではなく、総合的に英語力を上達させたいという方はこちらのコースを選択します。1週間のコマ数は20~26コマ、1コマ40~50分程度となっているのが一般的です。1日あたりのコマ数は4コマ~5コマ程度となりますので、午前中か午後の早いタイミングで授業が終わり、後はフリータイム、という形式となります。語学の勉強以外にも現地の観光やアクティビティなど様々なことを体験したいという方にもおすすめです。

インテンシブコース

インテンシブコースは、一般コースよりもより集中的に英語を勉強したい留学生のために用意されているコースです。1週間あたりのコマ数は30コマ以上、1日あたり6コマ以上のペースでレッスンを受けるイメージとなります。レッスン数が多くなるぶん、短期間でより早く英語力の上達が見込める半面、毎日夕方近くまでレッスンが入るため、宿題の時間なども考慮すると、語学学習以外の時間はあまりとれないかもしれません。

進学準備コース

進学準備コースは、海外の大学などへの進学希望者向けのコースとなります。通常は大学付属の語学研修機関で、その大学への入学を前提として進学準備コースに入るのが一般的ですが、私立の語学学校でも同様のコースを提供しているケースもあります。進学準備コースは、進学後に実際の授業についていくための英語力を身につけることが目的なので、ノートの取り方やレポートの書き方、プレゼンテーションの方法など、進学に特化した授業内容となります。アカデミックな英語力を身につけたい方におすすめです。

試験準備コース

試験準備コースは、TOEICやTOEFL、IELTS、GMATなど、世界的に認められている英語力判定試験のスコアアップを目指して学習するコースとなります。試験準備コースでは各試験の過去の出題傾向に沿って演習をしていく形式のレッスンが一般的となっており、総合的な英語力は身につきづらいかもしれませんが、試験のスコアアップという意味では最も効率的です。MBA留学の準備やキャリアアップなどを考えている方にはおすすめです。

ビジネス英語コース

ビジネス英語コースは、主に社会人を対象としてビジネスシーンに特化した英語を総合的に学ぶことができるコースです。留学生も社会人がメインに構成されていることが多く、仕事で英語を使う必要に迫られている方にはとてもおすすめのコースです。ただし、ビジネス英語コースではマーケティングやファイナンスなど専門的なトピックを題材にして授業を行うことも多いため、受講生の英語力については中級以上など一定のハードルを設けていることも多いので注意が必要です。

インターンシップコース

インターンシップコースは、語学学校での授業を受けた後に、実際に現地で就労経験を積むことができるコースとなります。海外での就職やキャリアアップをお考えの方にはおすすめのコースです。インターンシップコースの場合、最初に就労に向けた準備をするための授業を受けた後で、実際にインターンシップ先に派遣され、パートタイムで働きながら実践的に英語を身につけることができます。就労前の授業では履歴書の書き方や英語での面接など、海外で働くにあたって必要となる基礎的なスキルを身につけます。インターン自体は無給となりますが、海外で働くという貴重な経験を得られることは、その後にどのようなキャリアを歩むとしても大きな財産となるはずです。

カリキュラム

コースに続いて、語学学校に一般的なカリキュラムについてもご紹介していきます。ここではレベル・時間割・教材という3つの観点からご説明します。

  • レベル分け
  • 時間割
  • 教材

レベル分け

語学学校では、どこも入学前の試験でその時点における語学力を測定し、レベル分けをしたうえでクラスを編成します。レベル分けの方法は学校によっても異なりますが、最近ではCEFR(Common European Framework of Reference for Languages:ヨーロッパ言語共通参照枠)という、欧州評議会が2001年に発表した外国語能力の参照基準によってレベル分けをする語学学校が増えてきています。CEFRでは、A1~C2までの6段階で語学力を区別します。

  • C2:あらゆる話題を理解し、細かい意味の違いも表現できる
  • C1:複雑な話題を理解し、明瞭で論理的な表現ができる
  • B2:社会生活上の幅白い話題を理解し、自然な会話ができる
  • B1:身近な話題を理解し、意思と理由を簡単に表現できる
  • A2:日常の基本表現を理解し、簡単なやり取りができる
  • A1:日常の簡単な表現を理解し、基本的なやり取りができる

A1が最も初級となり、C2になるにつれて上級となります。語学学校のクラス分けでは、一般的にA1にいくほどアジア系の生徒が多く、C2に近づくほど欧州系の生徒が多くなる傾向があるようです。日本人の生徒が最も多いのがA1~B2までの間で、C2ともなれば日本人の受講生はほとんどいないという語学学校が一般的です。

このレベル別のクラス編成は、毎月の語学力判定テストにより更新されていきます。目安としては2カ月で1レベル上がるといったペースが一般的のようです。

また、テストによりC1の判定を受けたとしても、実際にC1のクラスの授業を受けてみたら周りの英語力のレベルが高すぎてついていけなかったという場合もあります。こうした場合、ほとんどの学校は希望すればクラスの変更を受け入れてくれます。

時間割

語学学校の時間割は選択するコースによっても異なりますが、一般的には下記のようなイメージとなります。

  • 週のコマ数:20~32コマ
  • 1日あたりのコマ数:4~6コマ
  • 1コマあたりの時間:40~50分

語学学校の授業は毎日朝の8時半ごろから始まり午前中に4コマ程度を消化するのが一般的です。その後、昼休みを挟んで午後の授業を1~2コマ程度受けます。20~26コマ程度の場合、午後は割と時間に余裕があるため、学校でできた友人と観光に出かけたり、カフェや図書館などで宿題をしたりなど、自由に過ごすことが可能です。学校側がアクティビティを用意しているケースも多いので、気に入ったアクティビティがあれば参加してみるのもよいでしょう。また、土日は授業がありませんので、平日に滞在している場所から少し遠出をすることも可能です。

教材

授業で利用する教材ももちろん学校や選択するコース、講師によって異なります。オックスフォード大学出版など一般の英語学習用教科書を利用するケースもありますし、学校オリジナルの教材やテキストを利用するケースもあります。

一般的にどの語学学校でも教材や宿題などで授業のたびにプリントが配られるため、しっかりと整理しておかないとプリントが大量に溜まってしまい、留学から帰国後に復習することが難しくなってしまいます。

また、最近では大手の語学学校を中心にオンラインの教材を利用するケースも増えてきています。この場合、週に数コマはパソコンルームのような教室で授業を受ける形となります。

授業スタイル

語学学校の授業スタイルは、大きくわけて下記の2つに分けられます。それぞれの特徴について説明していきます。

  • グループレッスン型
  • マンツーマンレッスン型

グループレッスン型

語学学校の授業スタイルとして最も一般的なのが、グループレッスンスタイルです。1クラスあたり4名~15名程度で構成されることが多くなっています。グローバル展開している大手語学学校の場合は10~15名前後の授業が多いため、小規模な語学学校の中には3~4名程度の少人数クラスを売りにしているところもあります。

英語学習という意味では少人数のほうが効率的だと考えられがちですが、一概にそうだとは言い切れません。15名程度のクラスの場合、友人も作りやすくなるため、結果として授業外での英語を話す機会が増える可能性もあります。また、大人数の中で積極的に発言していくという力もグローバルに通用する英語力の一つだと言えます。

マンツーマンレッスン型

上記で説明した通り、欧米の語学学校はグループレッスンが一般的ですが、学校によっては追加のオプション費用を支払うことでグループレッスンとは別にマンツーマンレッスンを受けることも可能です。また、最近社会人の間で人気が出てきているフィリピンの語学留学では、むしろマンツーマン型のレッスンのほうが一般的です。

マンツーマンの場合はとにかく英語を話す量を担保できますし、自身のペースで授業を進められるため、短期間でも英語力は向上させやすいと言えます。一方で、他の生徒と交流する機会は限定されてしまうため、友人作りなどの面では努力が必要になるかもしれません。

まとめ

いかがでしょうか?語学学校ではどのような形で毎日の授業が進んでいくのか、何となくのイメージを掴んで頂ければ幸いです。語学学校によって授業やカリキュラムの特徴は本当に様々ですので、まずは自分の希望をしっかりと固めたうえで、自分のスタイルに合った語学学校を選ぶように心がけましょう。

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