「worth ~ing」などの使い方で頻出する英単語の「worth」には、複数の用法があります。単語自体の意味は知っていても、いざ英語を話したり書いたりする時に「正しく使えているのか分からない」と悩んでしまう方も多いのではないでしょうか。
学んだ英語表現を実際に使いこなすためには、単語やフレーズの意味を覚えるだけでなく、さまざまなパターンの例文に触れることも重要です。
そこで今回は、頻出単語の「worth」について、例文を参照しながら使い方を確認してみましょう。
※リンクの付いた例文は、日本のソーシャルグッドを世界に発信するメディア「Zenbird」の英文記事から引用しています。記事の内容は、公開時点の情報に基づきます。
目次
worthの意味と使い方は?
「worth」の用法は、形容詞、名詞としての主に2種類です(辞書によっては「worth」を前置詞として扱っている場合もあります)。ここからは、それぞれの用法での意味や例文を見ていきましょう。
1. 形容詞のworth
形容詞「worth」の意味は、「〜に値する」や「〜の価値がある」です。形容詞「worth」の後ろには目的語を置き(※)、「~に」「~の」にあたる部分が何なのかを示す必要があります。
※一般的に、目的語とセットで使われるのは他動詞や前置詞。目的語を取ることができる形容詞「worth」は特殊な例。
下記の例は、「worth trying」と、worthのあとに「~ing」の形が続き、動名詞が目的語となっている英文です。
自分の肌に合うスキンケアアイテムを見つけるのに苦労しているなら、それらの商品を試す価値がある。
【引用元】4 cruelty-free vegan skincare brands you can get in Japan
また、以下の例文は、worthの後ろに続く目的語が名詞句(a visit)となっているパターンです。
これらは、誰にとっても、むしろ環境活動に関心がない人でも訪れる価値のある場所だろう。
形容詞「worth」は叙述用法でのみ使える
形容詞「worth」は、2通りある形容詞の使い方のうち、「叙述用法」でのみ使えるという点に注意が必要です。
○: This book is worth reading.(叙述用法)
形容詞の限定用法と叙述用法については、下記の例文を参考にしながら違いを確認してみましょう。
- 限定用法
- 叙述用法
限定用法では、名詞の前または後ろに形容詞を置いて修飾します。
例:Lisa is a cute girl.(リサはかわいい女の子だ。)
→形容詞「cute」を名詞「girl」の前に置いて修飾(=前置修飾)。
例:I want to give you something special for your birthday.(あなたの誕生日に何か特別なものをあげたい。)
→形容詞「special」を名詞「something」の後ろに置いて修飾(=後置修飾)。
叙述用法では、形容詞が補語として主語や目的語について説明する役割を果たします。
例:This book is worth reading.(この本は読む価値がある。)
→形容詞「worth」が補語として目的語「reading」を説明。
上記の例文で登場した「cute」や「special」は、限定用法・叙述用法のどちらでも使える形容詞です。一方、形容詞「worth」は、叙述用法でのみ使用され、限定用法で使うことはできません。
限定用法でも使える形容詞「worthwhile」と「worthy」
形容詞の「worth」は、叙述用法でのみ使用が可能ですが、「worth」と似た意味を持つ形容詞「worthwhile」や「worthy」であれば、限定用法でも使うことができます。
- worthwhile(価値のある)
形容詞「worthwhile」は、「(時間やお金、労力をかけるだけの)価値がある」という意味で使われます。
電気代の低減やガーデニングに興味があるのなら、この夏、グリーンカーテンを育てることは価値ある経験になるかもしれない。
【引用元】Japan’s “green curtains” can reduce your air-conditioner usage
- worthy(~に値する、立派な)
形容詞「worthy」は 「価値のある」「立派な」などの意味を持ちます。また、「be worthy of〜(〜に値する、〜にふさわしい)」という表現もよく使われます。
経済の大部分は資本主義で動いており、私たちがどれだけ作り、どれだけ売ったかを、その国の成功を測る唯一の価値ある尺度だとみなしている。
【引用元】Circular Economy vs Doughnut Economy: different but complementing
2. 名詞のworth
名詞の「worth」は、「価値」「値打ち」などの意味で使われます。
不可算名詞(=数えられない名詞)のため、worthの前に冠詞の「a」を置いたり、語尾に「s」を付けて複数形にしたりすることはできません。
地域コミュニティーの欠如は、地方の水田が耕作放棄地になるほど価値が失われていることを意味した。
A worth of B(Aに相当する分のB)
名詞の「worth」を使った「A worth of B」は、「Aに相当する分のB」という意味になります。
さらに、ジーンズの製造では、ジーンズ1本につき、一人あたりが飲む約10年分に相当する量の水が必要となる。
【引用元】Circular economy shortcuts to make your fashion habits more sustainable
worthに関連するその他の英語表現
well worth(十分に価値がある)
「worth」の前に「well」を置くと、「十分に」という意味を付け加えることができます。
これら3つの祭りの神輿や山車のパレードは、十分に見る価値がある。
【引用元】What is matsuri?
It’s worth it.(それだけの価値がある)
「It’s worth it.」は、フレーズごと覚えておくと英会話の際に役立ちます。会話の中で話題になっているトピックについて、「それだけの価値があるよ」と言いたい時に使ってみましょう。
反対に、「It’s not worth it.」であれば、「そこまでの価値がない」「割に合わない」というニュアンスを表現することができます。
worthless(価値がない)
形容詞の「worthless」は、「価値がない」「役に立たない」などの意味を持ちます。「worth」とは異なり、形容詞の叙述用法・限定用法のいずれのケースでも使用が可能です。
まとめ
今回は、「worth」の意味について例文とともに確認しました。特に形容詞「worth」の用法はやや特殊なため、頭の中でしっかり使い方を整理して覚えておく必要があります。
「worth」に関連する表現を、ぜひ実際の英会話でも使ってみてください。
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佐藤 千嘉
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