その話し方は失礼!?レベル別、英語の「丁寧な表現」

英語には日本語のような敬語表現がないと考える人も少なくありませんが、実際には多彩な表現があり、場面に合わせた使い方が求められます。そのような丁寧な表現を知らずに英語を話すと、ネイティブには失礼に聞こえてしまうこともあります。そこで今回は、失礼な言い方にならないように、「英語での丁寧な表現」と、各表現の丁寧さのレベルについて解説します。

状況によって「丁寧な表現」を使い分ける

日本語を話すとき、相手や場面によって話し方を変えますよね。英語でも同様に、友人と話すときと目上の人と会話をする場合とでは、話し方を変えた方がコミュニケーションはスムーズになります。つまり、相手や場合に応じて、臨機応変に言葉や表現を使い分けることが大切です。

さらに、相手によって話し方を使い分けることは、自分自身をスマートに見せることにもつながります。日本語でも、敬語がきちんと話せない人はあまりスマートな印象ではありませんよね。英語で話すときも同じです。

ただし、英語での「polite」と日本語の「丁寧な」は、日英での認識が異なります。ある研究では、英語の「polite」と「friendly」は似た形容詞であり、同じカテゴリーにある概念だとする一方で、日本語でそれに対応する「丁寧な」と「親しげな」は印象が大きく異なるという調査結果とともに、英語と日本語における「丁寧さ」に関する考え方の違いが指摘されています。

5W1Hは失礼にあたる!?

英語学習をしている人なら誰もが知っている「5W1H」ですが、これらを文頭にした疑問文はときとして失礼にあたることがあるので注意しましょう。

【5W1H】

  • 5W⇒WHAT, WHERE, WHO, WHEN, WHY
  • 1H⇒HOW

カジュアルな表現例

  • What is your phone number? 「電話番号は?」
  • Where do you live? 「どこに住んでいるの?」

フォーマル(丁寧)な表現例

  • May I have your phone number? 「電話番号を教えてもらってもいいですか?」
  • Could you tell me where you live? 「どこに住んでいるのか教えていただけますか?」

5W1Hを使った疑問文には、文法的な誤りはありません。しかし、質問が直接的で唐突に聞こえてしまうため、目上の人やあまり知らない人に対して使うと失礼にあたります。また、年齢を尋ねる“How old are you?”という表現も、子供に「何歳?」と聞くニュアンスに近いので、大人に対しては使わない方が良いでしょう。大人に年齢を尋ねる際には、“May I ask your age?”「おいくつでしょうか?」のような表現が適当です。

英語の丁寧な表現のレベル

何かを依頼する英語表現には、丁寧さの度合いに応じた多彩な表現があります。微妙なニュアンスの違いを使い分けることで、スムーズに人間関係を築くことができます。

<例:turn on the light>

  1. Turn on the light. 「電気をつけて!」
  2. Please turn on the light. 「電気をつけてください」
  3. Will you turn on the light? 「電気をつけてくれるよね?」
  4. Can you turn on the light? 「電気をつけてくれますか?」
  5. Would you turn on the light? 「電気をつけていただけますか?」
  6. Could you turn on the light? 「電気をつけていただけますでしょうか?」
  7. Could you possibly turn on the light? 「できましたら、電気をつけていただけますでしょうか?」
  8. I wonder if you could turn on the light. 「電気をつけていただけたらと思うのですが」
  9. I was wondering if you could turn on the light. 「電気をつけていただけるとありがたいのですが」
  10. Would you mind if I asked you to turn on the light? 「電気をつけてとお願いしてもお気を悪くなさらないでしょうか?」

1から10に向けて丁寧さの度合いが増しています。WillやCanをWouldやCouldに変えると丁寧さのレベルが上がり、副詞のpossibly「できましたら」をプラスすることで、さらにレベルが上がります。

“Could you possibly~?”に似た「~していただくことは可能でしょうか?」という意味の、“Would you be able to~?”という表現を使っても良いでしょう。

canとwill、couldとwouldの違い

最後に、前章でも登場した “Can you~?”と“Will you~?”、“Could you~?”と“Would you~?”の違いについて解説します。

Can you~?とWill you~?の違い

“Can you~?”は、物理的あるいは能力的に「可能かどうか」を尋ねる表現です。また、「~してくれない?」あるいは「~してほしいんだけど」というニュアンスでも使われます。

  • Can you go shopping for me? 「私の代わりに買い物に行ってくれない?」
  • Can you tidy up the room? 「部屋を片付けてほしいんだけど」

一方、“Will you~?”は「~する意思があるか」を確認する表現です。そのため、プロポーズではWill youを使います。

  • Will you marry me? 「結婚してくれませんか?」
  • Will you go out for dinner with me tonight? 「今夜、私と食事してくれませんか?」

上記の表現にpleaseをつけて、“Can you~, please?”と“Will you~, please?”とすると少し丁寧さのレベルが上がります。

Could you~?とWould you~?の違い

“Could you~?”と“Would you~?”の違いも、“Can you~?”と“Will you~?”の違いとほぼ同じと考えて良いでしょう。つまり、”Could you~?”は「可能かどうか」、”Would you~?”は「する意思があるかどうか」を尋ねているということです。

音楽のボリュームを下げるなど、相手の意思でできることは“Could you~?”や“Would you~?”で十分です。一方、面倒なお願い事の場合には、より丁寧な表現を使う方が受け入れられやすいでしょう。また、どうしてもお願いしたいことは、“I would like you to~”「~していただきたい」という表現を使っても良いかもしれません。ただし、少し威圧的な印象になるので、目上の人には使わない方が良いでしょう。

まとめ

英語の丁寧な表現とそのレベルについて解説しましたが、「いつでもどこでも丁寧な表現を使えば間違いない」ということではありません。親しい間柄なのに丁寧な表現ばかりを使っていると、かえって失礼にあたることもあります。もちろん、相手との距離もなかなか縮まらないでしょう。大切なのは、相手や場面によって表現方法を使い分けること。そのためには、英語の丁寧な表現とそのレベルをしっかり理解しておく必要があります。普段の生活の中で、「この場合はどんな表現が適当か」を考えるようにしてみましょう。また、何気なく使っている言葉がカジュアルすぎる場合もあります。“Thank you”は“I appreciate it”、“Really?”は“Is that so?”などの丁寧な表現があるので、もしこれまでに使ったことが無い方は、ぜひ取り入れてみてくださいね!

【参照文献】『依頼におけるポライトネス―日本人、イギリス人、ギリシア人を比較して―』(西澤美香)
【参照文献】『「丁寧さ」の程度について』(陶 琳)

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reisuke

reisuke

オーストラリア在住11年目。英語が最も苦手な教科でありながら英語を話すことに憧れ、海外生活を始める。コミュニケーションのツールとして英語を身につけ、現在では英語で夢を見るまでに。日本語教師として活動していることもあり、英語と日本語の文法の違いや国による英語の違い、言語と文化のつながりなどをライターとして発信中。

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