「英語の勉強をやり直したいが、どこから手をつければよいか分からない」「いつも三日坊主で終わってしまう」「発音に自信がない」「ネイティブの英語が聞き取れない」など、様々な悩みがつきものである英語学習。英語を話せるようにはなりたいものの、オンライン英会話に挑戦する勇気が持てずにいるという方も少なくないのではないでしょうか。
そんな学習者の悩みを一挙に解決してくれる英語学習アプリ「英音学」が、2020年10月30日にリリースされました。
「読む」「書く」「話す」「聞く」という英語の4技能を、特許取得技術を用いてすべて「音」から学んでいくという「英音学」。アプリの詳しい内容や特徴、制作の際のこだわりについて、制作総責任者である長谷川 孔明氏と、英語コンテンツを制作し、講義動画を担当されている大串 智紀氏にお話を伺いました。
1999年 名古屋市立大学経済学部卒業。同年、株式会社東進(東進ゼミナール)に入社。入社数年で岐阜県関市の関校舎高校部の設立を任され、校長に就任。初年度で担当生徒から東大合格者を輩出。その後、高校部次長職を兼任。部門の広報戦略を主に担当。2017年 AbemaTV「田村淳の青学一直線」総監督および講師として出演。2019年 株式会社東進退社、当社「英音学」事業の制作総責任者に就任。同時に長年取り組んできた作詞・作曲活動、プロのバックバンドも務めたバンド活動の経験から、NAYUTASでの音学指導メソッドも取り入れて教育としての英語と音楽のコラボに尽力。「英音学」の開発を中心となって進める。
大学在学中に英検1級を取得。大手企業への英語研修講師としての実績も。Twitterのフォロワー数3万人突破。英語講義動画や英語に関する情報を発信し、多くの支持を集める。
インタビュー目次
1. ボイストレーニングとの出会いをきっかけに生まれた「英音学」
Q:「英音学」アプリを開発された想いやきっかけとは?
長谷川氏:「英音学」という名前は、「英語」を「音」で「学ぶ」というところから名付けました。
文字ベース主体の現状の英語教育では、「沢山勉強しているのに、英語が話せるようにならない」という悩みを多くの学習者が抱えています。私自身、学習塾の東進で20年間指導をしてきた中で、「英語をコミュニケーションツールとして使える日本人をもっと増やしたい」ということを、強く感じてきました。
「英音学」を開発するに至ったきっかけは、音楽指導との出会いでした。
音を主体とした英語学習の在り方について考えていた時に、東進グループの音楽スクールである「ナユタス(NAYUTAS)」でボイトレの技術を体験する機会があり、その時に「英語の音の習得は、音楽の習得に共通する部分が多いのでは」と感じたんです。
塾で培った英語指導法にボイトレのノウハウを融合させたことで、「英語を音で学ぶ」という英音学のメソッドが生まれました。
Q:英語を音で学ぶメリットとは?
大串氏:現状の英語教育は文字ベースの学習が中心なので、学習者のリスニング力の低さが課題としてあります。発声をマストとした、音で学ぶ学習法にすることでリスニング力が鍛えられ、耳からも英語を勉強できるようになるので、学習効率が圧倒的に良くなります。
また、基本的に模範音声に合わせて、発声をしながら学習が進む形となっています。そのことにより、今まで完全なカタカナ発音だった方でも、少しずつ発音が良くなっていく仕組みです。発音が改善されればコミュニケーションを取りやすくなるので、その点は特に大きなメリットと言えます。
自分で適切に発音できない音は、聞き取ることも難しくなります。英語学習において良い循環を生み出すためにも、まずは発音から直していくことが重要です。
長谷川氏:日本人が英語を苦手と感じている最大の理由は、英語をうまく発音できないからだと考えています。かっこよく発音できれば、自信を持ってアウトプットできるようになるので、英語学習は絶対に楽しくなります。
また、そもそも「音」が頭に浮かばない状態では、言語を理解することは難しいです。
例えば日本語でも、読めない漢字が並んでいたとすると、文章の意味を掴めないことが多いでしょう。他の言語であればなおさらで、読めないと意味が分かりません。一方で、視覚情報で文字を読める場合には、通常、頭の中でその文字が音に変換されています。つまり、理解のベースは「音」なのです。
したがって英音学では、単語の暗記も、意味の理解も、基本的にすべて音ベースで行います。
2. ネイティブの発音に自然と近づく!特許技術「CTS」と発音表記システム
特許を取得した発音矯正システム「CTS」について教えてください
長谷川氏:「CTS」は、「音と音を繋げる」という意味の「Connecting the Sounds(コネクティング・ザ・サウンズ)」の頭文字を取ったものです。ユーザーの方が、自身の声をネイティブの英語音声に重ねて発音することによって、発音を自動的に矯正していくシステムです。
このCTSは、「重ねて発音できれば上手くなる」というボイトレの原理からヒントを得ています。
好きな歌をカラオケで歌えるようにしようと思った場合、まずは原曲を何回か聴きますよね。次に、曲を聴きながら、ボーカルに重ねて歌う。曲に合わせて繰り返し歌っていると、音程やリズムなど、原曲とずれている箇所を自分で認識できるようになります。練習を繰り返すうちに、合っていない部分が徐々に矯正されて、原曲のボーカルの音程やリズムに近づいていくわけです。
皆さんが歌を練習する際に行っているこの方法は、実は英語学習でも有効です。英語を発音するときにも、ネイティブの模範音声に重ねて発音すれば、自動的に自分自身の発音のずれを認識できます。練習を繰り返す中でずれが修正されて、「原曲の音声」、つまりネイティブらしい発音にどんどん近づいていきます。
英音学のCTSは、模範音声に重ねて発音しやすくするための技術として、特許を取得しています。
具体的には、一定のテンポのBGMに乗せた英語の模範音声が最初にあり、その後に「カッカッ」という2拍のクリック音が入ります。そして、クリック音の後に、2回目の模範音声が流れます。例えば「beyond」という単語だったら、「beyond⇒カッカッ(2拍のクリック音)⇒beyond」という具合です。
このように「模範音声⇒カッカッ(2拍のクリック音)⇒2回目の模範音声」という配置をすることによって、2回目の模範音声が流れるときに、学習者が拍の頭のタイミングで自動的に発音することができます。
この技術は、バンドが音を合わせる時の方法から着想を得ました。バンドが演奏を始めるときって、ドラマーがスティックを「One, Two, Three, Four」と刻んでから、皆が一斉にジャーンと音を鳴らしますよね。それを見たときに、「あ、これだ!」と思ったんです。自分が入るべきタイミングを明示できる1番の方法は、これだと。
英音学では、単語・熟語の暗記から英文の発音練習まで、すべてこのCTSの技術を使っています。自分の音声をアプリに録音できる機能もあるので、音声を聞き直して自分の発音のどこがネイティブの発音とずれているのかを確認し、修正していくことができます。
Q:英音学では、英単語や英文の表記方法も特徴的です
長谷川氏:英音学では、「文字の役割は、あくまで音を表現するためのツール」ということにこだわっています。英語のスペルを見ただけで音のイメージが湧いてくるように、オリジナルの発音表記システムを採用して「視覚的に音を表現する」ということを実現しました。
大串氏:具体的には、まず単語の発音に関しては、アクセントの位置が一目で分かるように、アクセントがある部分の文字を大きくしています。また、英語では母音にアクセントがありますが、学習者にとっての分かりやすさを優先して、英音学では直前にある子音もセットにしました。例えば、beyondだったら、「o」だけでなく「y」も入れています。
英文の発音表記のポイントとしては、大きく2つあります。
1つは、「つながる音」というものです。一般的には「リンキング」や「リエゾン」などと呼ばれているものですね。このつながる音については、赤い色と太字、下線で表記しています。もう1つは、「弱くなる音」。こちらは、主に「リダクション」と呼ばれているもので、英音学ではその音を薄く表記しています。
このように、英語を文字で見ただけで、ネイティブ的な発音が何となく想像がつくようになっています。発音表記を見ながら、手本となるネイティブの音声に重ねて発音練習をしてみることで、より正確な発音ができるようになっていきます。
長谷川氏:アクセントの位置や、「つながる音」「弱くなる音」といった英語の音の変化は、日本人がネイティブらしい発音を上手くできないポイントです。英音学ではそれらの音のポイントが、スペルを見ただけでわかるわけです。
3. 英語学習のために作られたオリジナル楽曲で、単語・文法・発音を習得
Q:英音学の具体的な学習方法・内容を教えてください
長谷川氏:英音学では、英語学習を目的に作詞作曲した完全オリジナルの楽曲を通して、単語や文法、発音を学んでいきます。
既存の英語教材の多くは、有名な洋楽などを扱って英語を説明していますが、それらの曲は英語学習を目的につくられたものではないので、文法事項が体系的にまとまっていません。また、学習者には難易度の高い表現が含まれていることも多々あります。
英音学の場合は、例えば1曲目のAメロ部分はSV(※SV:「主語」「動詞」で構成される第1文型)だけ、BメロはSVC(※SVC:「主語」「動詞」「補語」で構成される第2文型)だけというように、曲ごとにテーマとなる学習項目を設定し、英語を学習しやすいように一から歌詞をつくっています。
大串氏:学習の流れを簡単に説明すると、最初に曲を聴きます。次に、曲の中で使われている単語を理解する。曲の中で使用されている各単語には、イメージイラストを付けているので、単語とその単語が表すイメージを直接結びつけることができます。
単語をインプットできたら、次はそのSONG内のテーマとなっている文法と、SONGの歌詞内容を、講義形式で学んでいただきます。こちらの講座は私が担当しており、基本に必要な要素を凝縮してお伝えします。そして、次は英文を徹底的にイメージ化するステップに進みます。意味のかたまりごとにスラッシュで区切られた英文を見て、歌詞の意味・内容をさらにしっかりと押さえてから、発音練習に入ります。最終的には、歌詞に登場する単語・英文の意味を完全に理解した上で、スムーズに曲を歌えるようになる、というのが英音学での学習のゴールとなっています。
長谷川氏:英音学はサブスクリプション型のコンテンツなので、毎月1曲、新しい楽曲が配信されます。楽曲としてのクオリティを高めるために、歌詞のストーリー性にまでこだわって作成しているので、その辺りも注目してみてください。
また、独自性のあるトレーニングも英音学の特徴です。右耳からは英語を聞いて、左耳からは小さめのボリュームで日本語を聞く「ヒントモード」での学習や、日本語の歌詞を聞きながら同時通訳のように英語で歌う練習といった様々なトレーニングが用意されているので、楽しみながら、効果的に学習を進めてもらえると思います。
Q:1日の目安学習時間はありますか?
大串氏:推奨学習時間は、1日20分です。内訳としては、新しい範囲を学ぶ「進む10分」と、学んだ内容を復習する「振り返る10分」となっています。1日20分の学習を2年間継続していただければ、基本的な英文法や単語を一通り学べる構造になっています。
もう少し短期間で、例えば1年ですべてを終えたいと考えている方の場合は、1日40分ずつくらい取り組んでもらうとよいですね。単語も全部で3,000語ぐらい出てくるので、英語を読み、書き、話し、聞く際に概ね困らない力が身につきます。
長谷川氏:また、英音学アプリは「どんな人でも、英語で80点を目指そう」をコンセプトにしています。例えば、発音の改善に関しては、他のどんな学習法よりも、気軽に、素早く80点を目指せるものだと自負しています。個人差はありますが、カタカナ発音の方の場合、数日間取り組んでもらうだけで、発音に変化を感じていただけると思います。
英音学では、1コンテンツの長さが平均1分なので、隙間時間にログインしてこまめに勉強してもらうのもおすすめです。
また、学習を継続しやすくする仕組みとして、「英音学カレンダー」というコンテンツがあります。推奨時間である20分間学習すると「100%」、10分だと「50%」、1時間だと「300%」といった形で、カレンダーに達成度のパーセンテージが表示されるので、「今月はすごく頑張ったな」とか、「先月は全然できてないな」ということを自分で一目で確認できます。
さらに、楽しみながら学習に取り組んでもらえるように、ログインの回数や学習時間に応じてレベルが上がっていくRPGのような機能も付けています。学習を進めれば進めるほどレベルが上がる仕組みで、学習のレベルを全国の英音学ユーザーとランキングバトル形式で競えるようになっているので、勉強のモチベーションアップに繋げてもらえます。学習モチベーションを刺激する機能は、今後も随時追加していく予定です。
4. 英語学習者へのメッセージ
Q:英音学は、どんな人におすすめですか?
長谷川氏:もっと英語を聞けるようになりたい、話せるようになりたいと思っている方は多いと思います。しかし、「いきなりオンライン英会話に挑戦するのは怖い」という方も少なくないでしょう。画面越しとは言え、外国人の先生と1対1で何十分も向き合うというのは、英語力に自信がない状態では、どうしても恐怖感が生まれてしまうと思うんです。
英音学の位置づけとしては、「オンライン英会話の一歩手前」です。短期間で英語の発音に自信をつけられるので、「オンライン英会話にトライしたいけれどコミュニケーションがとれるか不安」という方にはぴったりです。
英音学には、ネイティブ講師が話す動画を観ながら、用意されている型に沿って質問に答えていく「疑似英会話体験」のコーナーもあるので、それらのトレーニングを通じて「これなら実際の英会話もできそう」と思ってもらえたら、一番嬉しいですね。
大串氏:大学生や社会人の方で、「英語をやり直したいけれど、方法が分からない」という方にもおすすめです。自分で一から計画して勉強し直すとなると、単語帳や文法書、長文リーディングの参考書などを選ぶところから始めなければいけません。また、自分の学習方法が本当に正しいのか分からず、迷ってしまうこともあるでしょう。
その点、英音学なら、ただ流れに沿って学習を進めてもらうだけで、基本的な文法や単語、発音が身につく構造になっています。どの教材を買って、どんな順番でやればいいかということを考える手間は皆無です。音声を中心に学びつつ、4技能をバランス良く鍛えられるので、留学や海外で働くことを考えている方とも親和性が高いです。
Q:英音学を体験されたユーザーの声や反響は?
長谷川氏:一番多かった声としては、「負担感がない」ということですね。音声に合わせて歌っているうちに学習が進んでいくので、「勉強している感じが少なくて楽しい」という声を多くいただいています。他には、「キャラクターが可愛いので癒される」という感想もありますね。
大串氏:「温かいアプリ」という感想も印象的でした。「まるでトレーナーさんが横について、一緒に学習してくれている感じなので継続しやすい」と言っていただけたのが嬉しかったです。
Q:英音学を検討している学習者に向けて、メッセージをお願いします
大串氏:徹底的に体系化された英語学習指導方法やボイトレ、さらにはエンタメの要素など、様々なノウハウを組み合わせて学習を構築しているところが英音学の強みです。英語学習は通常、継続が難しいものですが、英音学では学習のしやすさと楽しさを両立しています。
学生時代に英語が苦手だったという方や、英語学習に挫折した経験がある人こそ、ぜひ英音学で学習に再挑戦してみてほしいです。
長谷川氏:「英語学習をどうやって行えばいいかわからない人は、ぜひ英音学をやってみてほしい」というのが一番の想いです。英音学の流れに沿って学習を進めていけば、最も良い学習・ステップと私たちが考える方法で、勝手に学習が進んでいきます。
英音学が、英語学習に悩みを抱えている多くの方の助けになることを願っています。
5. インタビュー後記
英語と音楽を掛け合わせた画期的な学習法で英語を学ぶことができる、英音学アプリ。今回の取材を通して、英音学の中心である楽曲作成の裏側には、徹底的なこだわりがあることが分かりました。
また、学習者にとっての分かりやすさも、英音学のコンテンツの大きな特徴です。筆者も従来の英語発音表記は苦手でしたが、英音学の発音表記なら、苦痛に感じることなく勉強できると思いました。
英音学アプリは、初回2週間無料ですべての機能を体験することができます。さらに、English Hub読者限定で、プロモーションコード「A6N3-B8CV」を入力すると、無料体験期間が1ヶ月間に延長されます。「もう一度英語を勉強し直したい」「発音を改善して、コミュニケーションに自信をつけたい」と考えている方は、ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか。
英音学の公式ツイッター(@eiongaku)では、ネイティブがよく使う英語表現など、学習者に役立つ情報が発信されているので、そちらもぜひチェックしてみてください!
佐藤 千嘉
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