eachとeveryの違いは?単数扱いや後ろにくる名詞の注意点も【英文記事で英語学習】

「each」と「every」は、日常英会話でもよく登場する基本的な英単語です。

リスニングやリーディングの場面では意味を理解できていても、いざ自分で英語を話したり書こうとしたりすると、文脈によって「each」と「every」のどちらを使うべきか迷ってしまう方もいるのではないでしょうか。

そこでこの記事では、「each」と「every」の意味を改めて確認し、その使い分け方を例文とともに学びます。初級レベルの英単語だからこそ、理解を曖昧なままにせず、しっかりとポイントを押さえて使いこなせるようにしておきましょう。

※例文は、日本のソーシャルグッドを世界に発信するメディア「Zenbird」の英文記事から引用しています。記事の内容は、公開時点の情報に基づきます。

目次

eachとeveryの違いは?意味と使い分けのポイントを解説

eachの意味は「それぞれの」。形容詞、代名詞、副詞として使える

eachの意味は、「それぞれの」や「一つひとつ(一人ひとり)の」です。

2つ以上ある対象のそれぞれに視点を当てているイメージで、「人」と「もの」のどちらに対しても使うことができます。

1. 形容詞のeach

形容詞のeachは、名詞を修飾するはたらきをします。

Each straw is handmade by glass artisans using the blown glass method.

一つひとつのストローは、吹きガラス製法を使い、ガラス職人によって手作りされている。

【引用元】Clever and fun reusable straw ideas from Japan

2. 代名詞のeach

代名詞は、名詞の代わりとしての役割を持つ品詞のことです。すでに話題に出てきた人・ものを代名詞に置き換えれば、同じ単語を何度も繰り返さずに済みます。

たとえば、下記の例文では、同じ文の中にある「six food-sharing apps and sites in Japan」の代わりに代名詞のeachを使っています。

In this article, we introduce six food-sharing apps and sites in Japan to tackle food waste by saving surplus food and the features of each.

この記事では、余剰食品を救うことで食品廃棄の問題に立ち向かう、日本の6つのフードシェアリングアプリやサイトと、それぞれの特徴を紹介する。

【引用元】Japan’s services and apps to fight food waste in 2022

3. 副詞のeach

副詞は、名詞以外のすべてを修飾できます。副詞のeachの場合、「1つ(1人)あたり」という意味で使われることが多いです。

下記の文は、「costing only a few hundred yen(数百円程度の値段)」が1つあたりの価格であることを「each」を使って示している例です。

For example, eco-bags from popular Japanese stores Uniqlo and Muji are cheap and plentiful, costing only a few hundred yen each.

たとえば、ユニクロや無印良品といった日本の人気店のエコバッグは、安価かつ豊富であり、1つあたり数百円程度である。

【引用元】What are the most sustainable bag options in Japan?

everyは「すべての」を意味する形容詞

everyは、3つ以上のもの(または人)を対象とし、「すべての」という意味を持つ形容詞です。

前述したeachは、複数ある対象について個別に視点を当てていましたが、everyの場合は、対象全体としてのまとまりをより意識しているイメージとなります。また、everyは文脈によって「all(すべての)」とも置き換えが可能です。

It is served without fish or meat because of the idea that every life should be honored.

それ(精進料理)は、すべての生命に敬意を示すべきという考えから、魚や肉を使わずに提供される。

【引用元】What is Shojin Ryori?

「each year」と「every year」の違いは?

「each year」と「every year」は、そのまま日本語に訳すとどちらも「毎年」という意味になりますが、英語では意図するニュアンスによって使い分けが必要です。

「each year」は一定期間内の1年1年に焦点を当てているイメージ

下記の例文では、日本で毎年廃棄されている食品の量について言及しています。

「2019年時点のデータで毎年2,759万トン」という具体的な説明が、eachの持つ「一定の期間内の1年1年に着目している」イメージと一致します。

And as of 2019, Japan discards 27.59 million tons of food each year.

2019年時点で、日本は毎年2,759万トンの食品を廃棄している。

【引用元】Where does Japan’s food waste come from?

「every year」は特定の期間が決まっていない中での「毎年」を意味する

一方、「every year」を使った下記の例文では、捨てられている食品の量に関して具体的な数字は示されていません。

そのため、特定の期間についてではなく、毎年たくさんの食品が廃棄されている全体的な傾向を説明していると解釈できます。

Every year, millions of tons of food is discarded or goes to waste.

毎年、何百万トンもの食品が廃棄されたり、無駄になったりしている。

【引用元】Japan’s food waste problems and solutions

どちらを使うべきか迷った際は、複数ある対象のそれぞれにスポットライトが当たっている(each)のか、あるいは個別の対象だけでなくその全体としてのまとまりも意識している(every)のかを考えてみましょう。

eachとeveryを使う際の注意点

ここからは、eachとeveryを使って文を組み立てる際に注意すべきポイント2点を見ていきましょう。

1. eachとeveryはどちらも単数扱い

eachとeveryはどちらも単数扱いのため、後ろにくる名詞は単数形にする必要があります。また、一緒に使えるのは数えられる名詞(可算名詞)のみで、数えられない名詞(不可算名詞)とは組み合わせができない点にも注意してください。

Each story attracts different consumers,…

一つひとつのストーリーが異なる顧客を惹き付け、…

【引用元】How haishop is turning Japan’s souvenir culture into a force for good

The transition is not going to be easy for every country.

その移行は、どのにとっても簡単ではない。

【引用元】Can Japan and its local communities benefit from micro hydropower?

2. every+数詞+複数形名詞のかたちも

上記の通り、everyの後ろには単数形の名詞を置くのが基本ルールです。ただし、「every two years(2年ごとに)」「every three weeks(3週間ごとに)」など、特定の数とともに「~ごと」という意味を表す場合は、数詞とあわせて複数形の名詞が使われます。

It is said that replacing your toothbrush every three to four months is advisable,…

歯ブラシは、3~4ヶ月ごとに交換することが望ましいと言われており、…

【引用元】3 everyday items you can use today to replace those plastic ones!

まとめ

eachとeveryは、いずれも初級レベルで習う英単語ですが、使い分けが曖昧なまま使用しているケースも多くみられます。

英語を読んだり聞いたりするだけでなく、自ら話したり書いたりする時にもスムーズにアウトプットできるように、2つの単語の違いと使い方を復習しておきましょう。

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