海外ドラマ翻訳家がオススメ!ネイティブ感が出る、ひと言フレーズ5選

海外ドラマや映画は、まさにネイティブが使うフレーズの宝庫です。英語教材だけではなかなか学べないような、実践的な表現にたくさん出会えます。今はYouTubeやNetflix、アマゾンPrime Videoなどの動画サービスが充実しているので、お気に入りの作品があれば、スマホやPCでも楽しく英語を学習できます。

今回は、英語学習にぴったりな作品と、ぜひ会話で使いたいネイティブ感が出るひと言フレーズをご紹介します。

映画『幸せのちから』

実話を元にした本作ですが、主演のウィル・スミスが実の息子ジェイデン・スミスと初共演したことでも話題になりました。仕事がうまくいかず、妻にも出ていかれてホームレスになってしまった主人公のクリス。愛する息子クリストファーのために生活に奮闘しながらも、最後の望みをかけて、一流の証券会社の研修に挑みます。

実践!ひと言フレーズ①「I trust you」

家賃が払えず大家に家を追い出されてしまったクリス親子。モーテル暮らしを始めますが、クリストファーは不安が募るばかりです。そんな息子に父のクリスは問いかけます(動画0:41〜)。

  • クリス:You gotta trust me, all right?
    (パパのこと、信じてくれるよな?)
  • クリストファー:I trust you.
    (信じるよ。)

「I trust you.」と似たフレーズに「I believe you.」があります。「trust」のほうが「believe」よりも強い信頼・信託を示す意味になります。「I believe you」はしばしば、「あなたを(嘘はいっていないと)信じます」といった文脈で使用されるので、使い分けを心がけましょう。

実践!ひと言フレーズ②「You didn’t have anything to do with that」

教会で、クリスがクリストファーを寝かしつけているシーンでの会話です(動画0:51〜)。

  • クリストファー:Did Mom leave because of me?
    (ママが出ていったのは僕のせい?)
  • クリス:[…] Mom left because of Mom. And you didn’t have anything to do with that, okay?
    ( […] ママは自分の都合で出ていったんだ。お前のせいじゃない。)

この「you didn’t have anything to do with〜」は、「you have nothing to do with~」を過去形にして「not any〜」の形にしたものです。この表現は「~とは関係ない」という意味で、「you have no connection with~」で言い換えることもできます。

映画「フォレスト・ガンプ/一期一会」

主人公のフォレスト・ガンプは、IQは低いものの、真面目さと足の速さは誰にも負けない男。そんな彼の数奇な半生を描いたストーリーは、見る人の心を温めてくれます。若かりしトム・ハンクスの名演技も楽しめる作品です。

実践!ひと言フレーズ③「I am a man of my word」

エビ採り船を購入し、漁に出るもなかなかエビが採れないガンプ。そこにベトナム戦争での元上官、ダンが再び現れます。軍隊時代に交わした約束について、ダンは次のように話します(動画1:13〜)。

  • ダン:[…] I told you if you were ever a shrimp-boat captain, that I’d be your first mate. Well, here I am. I’m a man of my word.
    (「お前がエビ採り船の船長になったら、俺は一等航海士だ」と言っただろ?言ったとおり来たぞ。俺は約束を守る男だ。)

「I’m a man of my word」とは、「自分の言葉どおりの男=約束を守る男」というフレーズです。ここでの「word」には「約束」の意味があります。女性の場合は「a woman of my word」や「a person of my word」という言い換えができます。

映画『プラダを着た悪魔』

大女優メリル・ストリープと共演し、アン・ハサウェイが大スターの仲間入りとなったのが本作です。ジャーナリストを目指してNYにやってきた主人公のアンドレアは、一流のファッション誌「ランウェイ」の編集長、ミランダのアシスタントとして働くことになります。悪魔のようなミランダに振り回されながらも、一人前の女性として成長していくアンドレアの物語は観る者の共感を誘います。

実践!ひと言フレーズ④「I didn’t have a choice」

ミランダに同行してパリに来たアンドレア。昼食会の会場で、ミランダが衝撃的な公表をします。その後、会場を出たミランダとアンドレアの間で、次のような会話が交わされます(言及されるナイジェルとエミリーは、アンドレアの同僚です)。

  • アンドレア:I couldn’t do what you did to Nigel, Miranda. I couldn’t do something like that.
    (私には、あなたがナイジェルにしたようなことはできません。あんなことはできません。)
  • ミランダ:You already did. To Emily.
    (あら、もうしたじゃない?エミリーに。)
  • アンドレア:That’s not what I…no, that was different. I didn’t have a choice.
    (それは…いえ、あれは違います。しかたがなかったから。)

「I didn’t have a choice」は、「しかたがなかった」「そうするしかなかった」という意味です。複数形は「I didn’t have any choices」になり、より強調した言い方になります。

ドラマ『グレイズ・アナトミー』

2005年にアメリカで放映が開始され、2019年9月からはシーズン16が放送されている長寿シリーズが『グレイズ・アナトミー』です。シアトルの大病院に勤務する研修医のメレディス。勤務が始まる前日に運命の人デレクに出会います。恋に向き合いながらも、仲間のインターンたちと過酷な医療現場で奮闘し、医師として成長していく女性の物語です。

実践!ひと言フレーズ⑤「How did that go?」

後輩に暴力をふるったことで裁判沙汰になってしまった、メレディスの親友アレックス。ここでは、シーズン13・第6話「内なる強さ」から、メレディスの部屋で2人が交わす会話を取りあげます(動画0:05〜)。

  • メレディス:You didn’t call, you didn’t text, definitely didn’t come home early.
    (電話もメールもくれないし、帰るのも遅かったわね。)
  • アレックス:I had to check on a patient.
    (患者を診てたんだ。)
  • メレディス:How did that go?
    (どうだった?)
  • アレックス:Fine. She is still gonna die though.
    (上々だ。いずれ死ぬことになるがな。)
  • メレディス:How did court go?
    (裁判所はどうだった?)
  • アレックス:Fine. Not a big deal.
    (普通に終わったよ。)

「How did that go?」は、相手がやったことに対して、「どうだった?」「うまくいった?」と尋ねる時に使います。「that」の代わりに「it」や「court」のような言葉を使うこともできます。例えば「テストはどうだった?」と聞くには「How did the test go?」と言えます。

質問に答える場合は、アレックスのように「Fine.(うまくいったよ)」や「Not a big deal.(大したことなかったよ)」などとシンプルに返すことで、ネイティブ感が出ますよ。

まとめ

ご紹介したフレーズは、日常的にネイティブがよく使う表現です。ぜひ、海外ドラマや映画をご覧になる際に耳を傾けてみてください。また、こんなシーンでこういう表現が使われるというような発見があったら、ぜひ英語・日本語の両字幕でチェックしてみましょう。繰り返していくうちに語句のストックが増えて英語力アップにつながりますよ。

おさらい!ひと言フレーズ

  1. I trust you.(信じるよ)
  2. You didn’t have anything to do with that.(お前のせいじゃない)
  3. I’m a man of my word.(俺は約束を守る男だ)
  4. I didn’t have a choice.(しかたがなかった)
  5. How did that go?(どうだった?)

【参照サイト】映画 幸せのちから – allcinema
【参照サイト】映画 フォレスト・ガンプ/一期一会 – allcinema
【参照サイト】映画 プラダを着た悪魔 – allcinema
【参照サイト】TV グレイズ・アナトミー15 – allcinema
【参照サイト】Watch Grey’s Anatomy TV Show – ABC.com
【関連サイト】映画に学ぶ英会話

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Sae

短大の英文科卒業後、10年間会社員として勤務した後、単身オーストラリアへ1年間留学。通訳の国家資格を取得したが、翻訳の面白さに目覚め、帰国後から本格的な学習をスタート。スタディサプリENGLISHのパーソナルコーチを経て、現在はフリーランスの翻訳者・ライターとして活動中。2児の母。

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